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糸と茄子紺

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今日の窯から出てきた一枚
木賊の市松紋様です
この皿を含めて20点ほどのひと窯
全ては那須紺に染めた器たちでした


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先週書いたリモージュの青の話
豆皿3枚とカフボタン うろ覚えですが
50年もの昔
多分パリの蚤の市で買ったものの筈です

那須紺とはまた僅かに違う青だけど
リモージュの青はとても好きです
そして根拠があるわけではありませんが
このリモージュの青
小さいものの方が似合うような気がします



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小ぶりな飯茶碗
食欲を失くした真夏に清涼感を求めて
小ぶりもその一翼のつもりです

昨日のひと窯は訳ありで
一か月足らずで仕上げた作品ばかり
ロクロだけならさほどではありませんが
糸を貼るのはやはり手間取り
久しぶりに根を詰めた2週間でした

異常な気象もあって
乾くものやら乾かぬものやら
些か不安な日々でしたが
無事に焼きあがってくれてほっとしたのでした




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by touseigama696 | 2019-07-30 20:54 | ●工房便り | Comments(0)

忙中に「タイガー」あり

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昨日の午後2時 
試合開始直前のドームのスコアボードです
巨人阪神戦でした

私の地元に読売新聞に折り込む地域新聞社があって
その社長は古い友人なのです
市内で展覧会をしたりするときは
記事を書いてくれたりして
陶芸家としてもお世話になってきた友人です
30年前 彼の会社の社歌を作ったりしましたが
「今でも毎朝社員全員で歌ってますよ」
時折り会うとそう言ってくれます

そんなこともあって
時々シーズンのどこかで
巨人戦のチケットを送ってくれているのです



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去年の今頃にも巨人広島戦の招待があって
妻を連れ立ってドームにでかけ
ゲートに向かっていると
向こうから赤ヘル軍団が沢山歩いてきます
これから試合だっていうのに?

妻からチケットを貰って見ると
午後2時試合開始とあるではありませんか
大した根拠もなしに
土曜日の巨人戦がデイゲームだとは思いもせず
てっきりナイターのつもりで出かけたのでした
向こうから歩いてきた赤ヘル軍団は
駅に向かう帰路だったわけです」

恥ずかしいやら申し訳ないやらで
社長のSさんに電話して謝りましたら
「多分来年もデイゲームです
間違えないようにしてくださいね!」
それが今日なのでした



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多分ここはシーズンチケット
何年か前にも同じシートで観戦した覚えがあります
一塁側のネット裏 ジャイアンツのベンチの上の最前列です

試合は結構競り合っての際どい勝負でしたから
両軍の観客も大いに興奮してその歓声の凄まじさは怒涛の如くで
ウィンブルドンのテニスやマスターズのゴルフの静けさで
やれないものかと思ったりもします

それにしてもこの大歓声での中での集中
プロ野球の選手のメンタリティーは
やはり驚異的なものがあります


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子どもの頃は人並みに野球少年でしたから
当時のスター選手の名前は今でも言えますが
昨今の選手となるとまるで見知らぬ人
ジャイアンツの選手でさえ知ってたのはたった二人でした



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まぁ伝統の巨人阪神戦
夏休の土曜日でもありますから超満員
台風が来るとかこないとか
隅田川の花火大会を開くとか開かないとか
ドームと我が家を結ぶ路線に絡む不安材料に怯え
9回の表裏に勝敗のかかった接戦でしたが
混雑のプラットホームから落ちないよう
最終回を残して早めに帰路につきました

ニュースで逆転の阪神勝利とか
結果はどちらでも大したことじゃなく
子どもの頃のあの粗末だっだ後楽園野球場に比べると
彼我の格差に驚きながら
色あでやかで華やかな野球を楽しんだのでした



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by touseigama696 | 2019-07-28 08:42 | 〇スポーツ | Comments(2)

そもそも論は・・



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私の陶芸の「そもそも論」に触れると
こんなことなのです

偶然のように出会った糸状テープを
大皿に貼りめぐらして波紋様をつけたのが
「糸抜き波状紋大皿」

それもかれこれ20年になる
今となればライフワークでもあります


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大きな公募展への出品を繰り返したのはこれです
その傍ら 個展などを通して糸抜きの技法を
実用陶器に生かして作品にしてゆくようになったのは
ある意味当然の帰結だったかもしれません



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30㌢足らずの板皿に
同じ波紋を打って
刺身皿で使っていただくもよし
そんなつもりで久しぶりに
「糸抜き波状紋四方皿」を作ってみました
数日中の本焼きに耐えたら
お約束の搬入に加えます



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20点ほどを予定していますから
少し余分に作ってはいますが
陶芸は窯から出るまで
盤石の自信や確信の乏しい仕事



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窯の扉を開けるまで
不安がつきまといます


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そのせいもあって
ギリギリまで二の矢を準備しますが
これもその一つです
 ロクロ挽きした20㌢強の皿の
二方をカットして長方皿に様変わりさせ
木賊紋を打ってみました


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今回のシリーズは全て茄子紺で焼きます
焼けばこうして濃い藍に染まりますが
那須紺の原料になるコバルトに
添加材を加えたりするとグレー化して
白土では案外汚れが目立たず
窯だしして気づく羽目になりかねません
しっかりと手入をする必要があって
バリの補正と汚れ掃除で目が疲れるようです

大した事してるつもりはないのですが
一日はあっという間だし
その間にできることは少なく
座り続ける腰の痛さだけが残ります

そもそも論にもどれば
こんなことなら
もっと何を持っても軽くて
手指にあかぎれも出来ず
作業服を着ずとも汚れず
大量のゴミ整理に悩まされることもなく
冬の釉瓶の冷たさ 夏の窯場の灼熱と無縁に
座り心地の好い椅子で快適な日々

そんな仕事につけばよかったと
密かに愚痴ったりの日々なのです




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by touseigama696 | 2019-07-26 09:00 | ●工房便り | Comments(2)

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10数年前のファイルにこの写真があった
ピアノを弾く少女の人形である
どうして手許にあったのか覚えていないが
リモージュブルーが好きで書架に置いてあった



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転居に紛れて紛失したが
何処かにひっそりと眠っているかもしれない


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この2週間細かい作業に追われ
少し目が疲れている
そんなときはメルヘンに身を寄せて
束の間の安息がいい


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高価な人形とは思えないが
涼し気な目元 そして上品な表情がいい

最初に少女と書いたが
もしかしたら若い母親の表情かもしれない
子どもに聞かせる子守唄が聞こえそうだ



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リモージュブルーを思わせる茄子紺は
今私の座右にある色で
自分で調整した色合いを気に入っている

染めつけの器に惹かれて今の仕事があるが
その発端はきっとリモージュブルーだと思う

遥かな遠い日に
取材で訪ねたリモージュで買い求めたカフリンクは
半世紀もの間今でも大事に使っている



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自作のカップ&ソーサー




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by touseigama696 | 2019-07-25 09:06 | ●フォト散歩 | Comments(4)

孤独なる戦場

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直近の2週間 僅かな約束を除いて
殆ど工房に籠り切り
朝食を済ませたらそのまま工房に入り
凡そ午前0時あたりまで
ひたすらに糸貼りに明け暮れている


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お約束は20点ほどだが
糸貼りに手のかかるものを選んだ
それでいて出来るだけシンプルがいい
余計なことはしない方がいい


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久しぶりにタタラの板皿
25㌢の四方皿である


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20㌢ほどの花入れ
フリーハンドで麦藁手に貼ったもの


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同じ麦藁手の中鉢
根気頼りの細か紋である


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カップ&ソーサー
ハンドルなしにすれば
珈琲でも茶でも使えるし その場合
ソーサーは菓子皿でもいい



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これは飯碗
少し小ぶりにして時代に合わせている

昨日焼いた素焼きが今日には窯から出せる
午後からまた糸貼りを続ける予定
今月いっぱいは工房に籠り
ここは孤独な戦場に化すこととなる

年々劣化の一途をたどる筋力と気力
時間をかけて繰り返すしかない
椅子に座り続けた尻が悲鳴を上げる
老いれば因果な仕事でもあるのだ

でもここにいるのは嫌いじゃない
それもまた因果である


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今回はすべて
この茄子紺のシリーズになる予定である
夏向けに涼し気を狙っている




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by touseigama696 | 2019-07-23 04:13 | ●工房便り | Comments(4)
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タローのために作った骨壺は
どうやら無事に焼けてます
作ってる最中に思いついて
皿を一枚挽いて窓を開けました
ここにシュちゃんがタローの絵を描けばいい
そう思ったからです
それが昨日の深夜実現しました


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少子化の昨今
何処にこんなに沢山受験生がいるの?
シュ&ドレミ夫妻が主宰する受験塾は
いつも子供たちが溢れています
その一端に貢献していたのはきっとタローです
大きな体で優しいこころ
タローは誰も怖がらせる犬ではなかったのです
いつも教室の隅に座ってみんなを見つめる
そのやさしさがきっと
緊張した子供たちの気持ちを
和らげたに違いありません


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シュちゃんは多才です
水彩画家でもあるので
陶芸とのコラボが実現しました


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夜の授業を済ませた深夜
シュ&ドレミ夫妻は
タローの席がそのままの車で現れました

ドレミ夫人の注文に手を加えながら
2時間ほどで完成
「ここで止めよう! 描き過ぎたらダメだもんね」
パソコンといい カメラといい 楽器といい
その上に水彩画も
彼はプロのプロ足る何かを知って持ってる男なのです

今までの熱い厚い篤い友情に応えるためにも
良い皿が焼けるよう火をいれることにします


シュ&ドレミ夫妻とタローの物語は
これまでにも触れています
以下のリンクでご覧いただければです







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by touseigama696 | 2019-07-19 09:14 | ●畏友交遊 | Comments(5)

テスト・ピースいろいろ

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ハンドルなしのカップ&ソーサー
新しく頂いたオファーに沿って
テストピースを挽き始めています


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20㌢強の皿
出来るだけ力強い作品をと心がけますが
乱暴でいいわけではないので
丁寧に進めてゆこうとしています


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これは粗削りの段階の飯茶碗
乾燥が進んだら仕上げ削りで補正します。


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少し大振りで片口の酒注の予定です
この一連の作品は
那須紺で糸抜きの木賊紋に焼き上げるつもり

使用粘土量や途中サイズも記録して
再現性を確保しながらのテストピースです



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焼きあがればこのタイプの器になります
このカップ&ソーサーは
ハンドルなしで作っています




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by touseigama696 | 2019-07-18 06:40 | ●工房便り | Comments(2)

新婚さんへのプレゼント

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新婚さん一家が工房にやってきたのは4月の末
幾つかの仕事が重なって手間取ってしまったけど
やっと焼き上げることができました

作ったのが新婚時代でも
差し上げたら銀婚式なんてことになったら
えらいことです(笑)もんね


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新婚さんに似合うようにと
色々工夫はしてみましたが
さて喜んでもらえるでしょうか


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ヒロインの遥さんは
雛に稀なるチャーミングな若奥さんですから
きっと日々の料理で使ってくれるでしょう


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白墨に線彫りして土の上を転がした繋ぎ紋のジョッキー
梅雨明けに間に合ったから
これからのビールの季節を
ご家族で楽しんでくださいな!


あの日のことは・・こちらでご覧ください



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by touseigama696 | 2019-07-17 08:01 | ●工房便り | Comments(2)

「唇」こそ命

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大きな鉢の大きな口
その作り方には一番悩ましい難しさがあります
公募展での評価の分かれ道のひとつです
唇こそ命・・まるで演歌みたいかな?


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暫く乾燥させておいた大鉢がこれ
昨日 この鉢の口縁部を作ったというわけです
もう少し丁寧にスクレーパーを当てて削るつもり


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昨日は本焼きの窯を焚きながら
少しロクロも挽きました
これはcup & saucerの予定です


朝の6時に火を入れた窯は
夜の9時に完了
その間ずっと工房にいて窯番をしながらの制作
そのつもりの工房籠りですから迷わず仕事ができて
一番落ち着いた一日です



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盆栽作家の岸本さんから
緋ネムの作品が届きました
渋い背景に緋色が綺麗です

岸本さんの作品は
器と共に・・の思いが伝わってきて
盆と栽の一体化が嬉しいものです

先日
「試しに鉢に糸貼ってみたら!」
彼女のサイトにそれが紹介されています
これもコラボです




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by touseigama696 | 2019-07-15 08:39 | ●工房便り | Comments(0)

どくだみの花


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旧居時代のこの季節には
我が家の裏庭はどくだみの花で一杯
可憐に似あわぬ匂いと共に
存在感のある花である

一方で
その周囲から光りを奪ってしまう花のようでもあって
大きな葉に包まれて
深海を漂うがごとき風情に溢れている



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幼かった頃
亡母は私をつれて里山の森や林を歩くのが好きだった
そして薬草を見つけては説明するのだが
難しくて分からない

薬剤師だった母は
まるで学生に戻ったみたいに楽しそうだった
肩から下げた薬草箱に小さなハサミを入れて
嬉しそうに歩く姿を思い出す



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「このドクダミもお薬だけど
ゲンノショウコって花もあってお腹のくすり
漢字だとね「現の証拠」って書くの
よく効きそうでしょ!」
入学前の幼子には難しすぎた

生きていれば今年百歳になる亡母も
あの頃は30歳になるやならずだった筈である



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麦藁手の小鉢 自作




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by touseigama696 | 2019-07-13 08:46 | 〇老いゆく日々に | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696