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2019年 08月 04日 ( 1 )

小さくても「大器」



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新着のサルスベリです



『家は十坪に過ぎず庭はただ三坪
誰か云う 狭くして且つ陋(ろう)なりと
家陋なりといえども膝を容るべく
庭狭きも碧空仰ぐべく 歩して永遠を思うに足る

神の月日はここにも照れば 四季も来たり見舞い
風 雨 雪 霰(さん)かわるがわる到れりて興浅からず
蝶児来たりて舞い 蝉来たりて鳴き
小鳥来たりて遊び 秋蛩(しゅうきょう)また吟ず
静かに観ずれば
宇宙の富はほとんど三坪の庭に溢るるを覚ゆるなり』

             徳富蘆花「自然と人生」より


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中学生の頃覚えた蘆花の一節
今でも暗唱できる

どんなに古い家であれ 
膝が入れば住まうこともできるし
たった三坪の狭い庭であっても
立って碧空を仰ぎ見れば
永遠を思うに充分な広さである
そしてそこには
宇宙の富の殆どが溢れているのに気づく
そんな意である



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盆栽作家 岸本千絵さんと
「盆」と「栽」でコラボするようになって
改めてこの名文を思い出すことが多い

平たく言えば
盆栽は鉢植えの樹木
盆は大地を鉢に置き変えた器
小さいけれど大きな大きな器なのだ

小さい器を作るとき
忘れてならないのは
もしかしたらこのことだと思う




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by touseigama696 | 2019-08-04 05:40 | ●工房便り | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696