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2019年 03月 20日 ( 1 )

それも時代

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子どもの頃 親父から譲り受けて使った古いカメラ
小学校の卒業旅行の時はこれで写真撮った
それでも子どもには贅沢な玩具だった
幸いなことに親父の医局には暗室があって
そっと現像してもらったり それも時代だった

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いつだったか
若い女性カメラマンへのインタビューを見た
ファッションのポートレイトが主戦場のカメラマン
インタビューの中でこんな話をしていた

「今のデジタルカメラは相当に高速で連続撮影ができます
あるモデルさんのあるワンカットが欲しければ
ポーズしながら動いてゆく流れを連写します
そして撮影後ビューアーで一枚一枚丁寧に見て
一番いい瞬間を決めます」

これは彼女に限ったことではなく
報道のカメラだって連写して選ぶのはルーチンかもしれない
それが時代なのだ

一方 私が映像の世界に入ったころ
まだ戦前に大きな新聞社で修行したカメラマンさんが健在だった
もうお名前も覚えていないが
そんなひとりのカメラマンに聞いた話
これも時代だったと思ったものだ


「新米のころは
朝出勤すると手入れの済んだ35のカメラに精々10枚
千切って作ったフィルム1ロールを詰める
社を出たら一日掛かりで歩き回り
これなら使えるって写真を撮って帰るのが日課の稽古
幾ら撮ったって使えなきゃ つまり
新聞に載らなきゃ肩身が狭いってもんだ
じゃどういうのが使えるかっていうと
構図やピントじゃないのさ
シャッターチャンスってやつがズバリなら
写真が勝手にものを言ってくれる
見出しの要らない写真・・って奴だな
一瞬で何を見せたかったかを撮らなきゃだめってこと
それがドンピシャなら構図が悪いとか
ピンがきてないとかは大したことじゃない
35㎜位のレンズだとビビってたら
被写体は画面の真ん中に大豆一粒みたいなもん
人でも物でも思いっ切り接近して撮る
度胸がないと務まらない商売だったね」

「ファインダーから見てる分には
崖っぷちも怖くないのに
カメラから目を離したらビビるよ」

カメラ持ってない時はとっても大人しいのに
一度カメラを持たせると猪突猛進
私の周囲にもいたっけ

記録が主軸だった写真 表現を求められる写真
どっちも時代 どっちもきっと正しい訓練法だ

写真はいつでも時代と深く関わってきたから・・
私にはそう思える


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糸抜き線紋皿 自作



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by touseigama696 | 2019-03-20 06:15 | ●エッセイ | Comments(0)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696