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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

2018年 11月 14日 ( 1 )

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私の窯は「桃青窯」と言う
この名を揮毫してくれたのは今は亡き親父
最晩年に私の頼みに応えて筆をとり
半日掛かりで数枚を書きあげ自分でこれを選んだ

桃青(とうせい)は
芭蕉が若い頃に使った俳号である


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親父同様すでに異郷のひとになったが
私の母親は俳句が好きで
句会に入ったりして楽しんでいた
芭蕉句を好み座右に置いてあったのがこの本

そんな縁からのことだろうが
私の祖母に本業とは別に茶舗を任せる際に
その店の屋号を「桃青園」としたのは
所縁を形にしたかったに違いない
私が未だ子供だった頃のことである

その桃青園も祖母が逝って閉じた
長いこと敷地内に空き店になっていたから
私が陶芸に転じて工房を作ろうとした時
ここを使うことにして「桃青窯」と名づけた

芭蕉さんには厚かましいが
言葉の字面も響きも好きで
俳聖には感謝しながら使っている

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この本は独特な構成で書かれている
目次もなくいきなり・・筆者の中山義秀氏は
深川の草庵に移って三年目の芭蕉に寄添い
そこから淡々と芭蕉の人なりと俳句を語り
芭蕉句にとどまらず一門の作句も引き合いで
長い旅の道中を書き綴っている
まだ通読していないが
今度は私が座右に置き是非にもと思う


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亡母が残した俳句 幾つかご披露しよう

 *まほろばの大和の晝の月と虫
  *咲き切って既に牡丹の空ろなる
        *時計草針あるごとく咲いてをり      
    *夏深し輕くなりたる洗ひ髪    
 *春雨や細身の傘をえらびけり


陶芸は俳句に学ぶことが沢山ある
「省略の極致」 
その最たるものがこれ
どんな小皿でも
その作りや加飾に無用は不要
言えても出来ぬ日々に悩まされるのだ


このブログでは「俳句」のカテゴリーで
拙句を幾つか記載しているが
ここにもちょっぴりご紹介を


*足指の先より秋の深まれり
 *野分待つ葉に力あり雨の打つ
 *落葉を串ざしにして光り落つ
*深々と息をしてみる寒の雨
  *秋風や振り向く少女の大人びて





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by touseigama696 | 2018-11-14 09:13 | ●俳句 | Comments(4)