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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

2018年 04月 20日 ( 1 )

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いっとき・・この黑天目とも格闘した
黒釉と書けばプレッシャーはないが
天目を標榜すれば・・嫌でも伝来の由緒に照らし
「これは天目の黒じゃない」・・厳しい目が光っている
にもかかわらず・・よせばいいのに
「黑天目組鉢」と書いて・・応募してしまった
2001年・・第16回日本陶芸展だった
しかし・・これが初出品・初入選
プロ転向のきっかけになった

径25㌢ 高さ8.5㌢のこの組鉢で
高さは誤差0㍉・・径は誤差2㍉以内
自分で決めた基準だったが
6客組むのに・・30個は作って選んだ
同寸同姿への執着は・・ここが始まりだった


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黑天目釉は・・オリジナルで調整した
白土を使ったので・・土に含まれる鉄分は計算外
それなりに工夫が必要だった
これは還元で焼いている
黒の深みも口縁部の褐色も・・気に入ってる

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同じものを・・酸化で焼くと
ワインレッドの口になり
器体も少し明るくなる
冷ましの加減だったろうか
僅かに結晶も見えている
窯の火の不思議を感じたものだった


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それに別の鉄釉を重ね掛けして
酸化で焼いたのが・・このドラ鉢だ
鮮やかな赤で華やぐ


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その重ね掛けを還元で焼くと・・こうだ
結晶がくぐもって鈍くメタリック化する
これも好きで・・随分と作った

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掛け方焼き方で・・色々楽しめる
漆に近づけたい気分で・・これを焼いた
黒自体・・品性を問われる色ではあるが
赤を加えればなおのこと
難しさを一杯感じながらのこだわりだった


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この水指は
天目で焼いたものの中で
最も気に入った作品のひとつ
地元での個展の折に
ごく親しい友人が購入して
同じ地元の茶人に寄贈したやに聞いた

撮影が難しくて
腰の辺りに反射の影が入ったが
漆黒の器肌に・・秋の山並みが連なっている
懐かしい作品である


冒頭にも書いたが
天目は由緒ある伝統釉のひとつ
大きな公募展で競うには
私の力量では無理だと思った

日本陶芸展での第一部伝統部門
そして日本伝統工芸展を目指して
糸抜き技法に取り組みだしたのは
そこに自分らしさを求めたのだと思う

2003年の‣・第17回日本陶芸展
2007年の・・第54回日本伝統工芸展
ここから・・今につながる
糸抜き波状紋への挑戦が始まったのだった

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今でも・・黑は好きだ
だから糸抜き技法を使いだしても
作風を変えて・・挑んでいる


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この二作は
去年の柿傳での個展のために作ったもの
手許にはないが
定番にして・・勉強は続けている





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by touseigama696 | 2018-04-20 10:21 | ○ギャラリー | Comments(0)