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陶芸雑感(3) 窯場の食事

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これは・・昭和51年に矢来書院から発刊された本の表紙
新刊時に2300円だったのを・・
数年前のことだが・・どうやら
私は・・古本で2800円で買ったようだ

でも・・少しも損したとは思っていない
『瀬戸物』が瀬戸の町でどのようにして伝わってきたのか
古い窯業地の古い生業が・・とてもよくわかるから・・

写真一枚とコラム風の一文が
決して長文ではないが・・実に味わいがある
著者もまた・・この地に窯を築いた陶工である

つい数か月前・・ひとりで瀬戸 美濃 常滑を歩いたのも
この一冊に触発されたからだったかもしれない

今から30年前に・・
更にその時から4~50年を遡る瀬戸を描いている
往時の職人の生き様は・・とても興味深いものがある
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ページを繰っていると・・この写真に出会った
「窯焚きは尾頭つき」
陶房で働く職人を「モロ衆」というが
当時のモロ衆の食事は結構粗末だったとある

でも・・窯焚きさんは別扱い
焼き手の気分が窯を支配するかららしい
だから食事は・・尾かしらつきが決まりだったとある
この写真でも・・三方に乗せられた食事が出されている
ただ・・立ったまま食べねばならないのは
今も昔に変わらないのだそうだ

この写真眺めていて・・
『うぅ~~ん・・どっかで見たことあるなぁ・・?』
探したらあった・・
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窯の焚口の前で悠然と・・
豪華な弁当を食べているのは
今は亡き・・名工加藤唐九郎さんである
名人だから・・かと思っていた豪華弁当だが
加藤さんもまた・・瀬戸の名工
昔からのしきたりに従って用意されたものだったのかもしれない
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上の写真は・・この「唐九郎のやきもの」という平凡社からの本に掲載されている
唐九郎さんを知るにわかりやすい一冊である

殆ど・・いつもと変わらぬ惣菜食事を摂りながら
早朝から深夜までの窯焚きに拘束される
名工に非ざる迷工の愚痴かもしれないが
「こんな弁当・・どなたか・・?」と
願いながらの垂涎なのである
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by touseigama696 | 2008-08-21 23:51 | ○陶芸雑感 | Comments(0)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696