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展覧会(18) 豊饒の一日

窯を焚いた朝は・・工房を逃げ出すのが一番
窯が冷めるのも待つもどかしさから逃れたいから
だから・・
朝食を済ませて・・そそくさと家をでた

日暮れて家路を辿るころ
今日一日実りを・・実感していた
その豊饒の一日を羅列してみれば・・こうだ

① 第47回日本現代工芸美術展覧会・・東京都美術館(上野)
② 綿引道郎 彫刻展・・高島屋(日本橋)
③ 上瀧浩一 陶芸展・・高島屋(日本橋)
④ 中山忠彦 永遠の女神展・・高島屋(日本橋)
⑤ 匠会 作品展・・三越(日本橋)
⑥ 福野道隆 作陶展・・三越(日本橋)
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第47回 日本現代工芸美術展

朝の9時半・・満天の桜・・
今日明日が見ごろの上野の山も
開館直後の都美術は・・まだ静かだ

現代工芸の粋を集めて・・
造形の妙を追及するこの展覧会
私淑する小林政美さんの作品も
DMを送ってくださった中内順子さんの作品も
8室に分散されて・・探すのが大変
ロクロ挽きには叶わぬ自由な造形に圧倒されての鑑賞だった
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綿引道郎 彫刻展

綿引道郎さんは・・私の小学校時代の同級生
芸大を出てから・・彫刻一筋・・この春
長年奉職してきた広島市立大学教授を
退官されるのを記念しての展覧会
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綿引道郎 彫刻展 図録より引用

「もうやがてみえると思いますよ・・」
しばらく・・このメルヘンに満ちた彫像と対峙し
彼の中で長いこと醸成されてきた詩情にひたった
「昨日も一日在廊されたから・・お疲れだったかも・・」
再会はかなわなかったが・・
退官されれば私と同じ地元
きっとすぐに会えるに違いない
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上瀧浩一作 湯呑

彫刻展の会場の前で・・
上瀧浩一さんの個展か開かれていた
不覚にも知らずに来たが
浩一さんご本人に声を掛けられて
初めてそれと知った・・陳謝

尊父の上瀧勝治さんとともに
布染めに新境地を開く逸材
お若いのに既に確固とした世界を持っている
満帆に風をはらんだ船のごとく・・とでも

湯呑みをひとついただいた
箱書きの筆跡に・・
彼の端正な人柄を見た
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中山忠彦 永遠の女神展

上瀧さんの個展会場の・・これまたすぐ横で・・
中山画伯の企画展も開かれていた

日展の重鎮 中山忠彦さんは・・
実は我が家にほど近いところにアトリエを構えておられる
40年ほどになるだろうが・・
ご夫妻と親しくおつきあいいただいてきたのだ
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作品のかなりは・・夫人を描いたもの
おふたりで欧州を旅して蒐集されたアンティーク・ドレスや
家具調度 古楽器などを配して描かれた作品は
その色彩の美しさとともに
見る者のこころをとりこにする
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中山忠彦 永遠の女神展 図録表紙より

これも夫人を描いた作品
その夫人が会場におられ・・久しぶりにご挨拶した
「ごめんなさいね・・これの準備が忙しくて
あなたの個展に顔をだせなかったわ・・」
大勢の鑑賞者の中にいて
気づく人は少なかったかもしれない

このノーブルな絵の中に
気さくなお人柄が偲んでいる
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匠会 作品展

私の工房の生徒さんに・・佐賀出身の方がいて
そのよしみで・・匠会の作品展を拝見した

酒井田柿右衛門さんと その仲間たちのが集う
有田 唐津 萩に伝わる伝統工芸の粋を集めたものだ
現代工芸のベイシックを支える伝来の妙と
時代への対応にこころくだくものつくりの感性を
たっぷりと味わった
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匠会 作品展 図録より引用

万回の繰り返しを経た造形の美しさには
圧倒的な説得力がある
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福野道隆 作陶展・・赤絵絣文長皿 第18回日本陶芸展 図録から引用

「三越に行くなら・・匠会の隣りで・・福野さんがやってますよ」
上瀧浩一さんが教えてくれた
去年の日本伝統工芸展の懇親会以来
久しぶりに福野さんにお目にかかった

「黒天目に赤絵を・・?」
「そりゃ無理かも・・!」
話は早い

「赤絵のことなら・・福野君に聞けよ!」
去年・・同じ笠間の山路さんはそう言った
「ゆっくり教えていただきたいことあるから・・
工房訪ねてよろしい・・?」
「どうぞ!・・」これまた話が早い

絣の赤絵・・
この会場も色とりどりに精緻に装飾されて
それが殆ど売約済みだ・・
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こうして6つの展覧会を歩いた
それぞれにすばらしかった
あっという間の一日

明日からは・・
注文制作の最終段階
うまく仕上がってほしい・・
ただそれだけである

帰宅して・・窯の様子を・・
390度・・明日は出せるだろう
Commented by nonacafe at 2008-03-31 23:22
これはまた一日ですごい数の展覧会ハシゴですね〜?
それもこれも、窯出しへ、たかぶる気持のクールダウン(逃避行)。
で、焼成の結果、もちろん、バッチリ!でしょうね。
どんな作品だろう?ジラさないで…チラッと見せてぇ〜〜〜!(笑)
Commented at 2008-04-02 08:25
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by touseigama696 at 2008-04-03 21:46
nonacafeさん
偶然が重なって・・
予定では三つだったんですが
実際は六つを歩いていました
陶芸以外のアートを鑑賞するのも
ジワジワとした栄養のように思います
すぐではなくても・・効いてきます・・笑
焼きのこと・・このときの本焼きはまずまずで
今・・それに上絵をつけて焼いているところです
もう少しかな・・峠は越えたかも・・です
Commented by touseigama696 at 2008-04-03 21:49
鍵さん
ありがとうございます
そう遠くない日に・・是非実現したいですよ
ゆったりと・・広いところに・・
工房幽閉の拘禁性ストレスの解消には
もってこいですもんね
そのときはよろしくです
Commented at 2008-04-04 20:29
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by touseigama696 at 2008-04-08 21:05
鍵さん
ありがとうございます
そういう日が早いといいのですが・・・
その節はどうぞよろしく・・です
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by touseigama696 | 2008-03-29 00:22 | ○展覧会 | Comments(6)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696