卓上カレンダー

コロナ禍の3年の間会えたり会えなかったりしながら作品を通してコラボしてきた盆栽作家の岸本千絵さんから来年の卓上カレンダーが届いた去年に続いてのプレゼントとても良く出来ているのでご披露することにしよう

私が納めた器に彼女が盆栽を活けたそのうえ自分で撮り
編集も構成も自らコツコツとだとか周辺からそう聞こえてきたひとりでまとめ上げた盆栽と陶芸のコラボさすがである


最初は気づかなかったが月めくりの12枚　眺めてゆくと盆栽は言うまでもなく岸本さんひとりの作品集だが器の制作も私ひとりの作品で撮影されている
まさに二人の共演コラボなのである



私自身盆栽鉢のコンセプトを十分に理解しているとは思えてないまま用途を変えながらの形態で投げかけた提案を受け入れてくださって始まった３年だった

日本に長い伝統文化のひとつの盆栽格式を持つ美学を秘めているがそれを窓辺や卓上に移しさり気なく春夏秋冬を愉しむミニ盆栽は新しい時代感覚に支えられた趣向でもある



こうして12枚で一年の季節感を求めるならもっとカレンダーを意識すればよかったと思いつつしかし彼女もそれを発信していると思えもする



庭や床の間を離れ食卓を彩る樹草切り花とはまた異なる命の瑞々しさが嬉しい


「若草老樹」こんな四文字聞いたことはないしかしこれからの世の中を暗示してるかもしれない核家族だけでは生きにくい時代の複雑さが忍び寄る



老いと若きと樹と草花混然とした安住と安堵幸福とはそうしたものではなかろうか人々の生活に睦ましさが宿ることなしにどこに平和が根づくだろう

もしも来年もこうしたカレンダー企画が実現するなら意識して形・色・用途に応じて時代感覚求めて作ってみたいものだ



気風のいい男前な女性でもある岸本さん意気に感じるお人柄だから面白いことができたら・・と私も密かに楽しみにしたいものだ



年の瀬は目の前長い長い混沌から逃れ慰められるなら明るい陽射しの赤い花まだ無理なんだろうか


「竹に上下の節あり　松に古今の色なし」
古老は良いこと言ってる



我が家の玄関正月はもうそこにいる仕事を急ごう！


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