シュガーポット

11月10日以来半月すっかりお休みしてしまいました過去20年　何度かの入院期間を除けばサボったことはなかったのですが
病いに直結する異常があったわけじゃないけどそれでも老骨に鞭打つストレス性の苦痛に悩まされ少々気弱になった体を労わるつもりで工房で仕事だけの2週間なのでした
仕事すれば避けられない古傷の痛みとの戦いも少しづつ慣れて楽になってきましたのでそっと復活します



中高時代の親友に頼まれて作ったシュガーポットの蓋が壊れたの報せ金継ぎできるだろか？の申し出に些か気も引けるから新しく作り直すよにしたのでした
とりわけこの時代の級友たちとは互いに貢献し得る特殊技能については可能な限り便宜を図るがテーゼそうした長いつきあいのお陰でどれほどに窮地を脱出できたか有難い絆なのです久しぶりに蓋物をロクロ挽きしまた



好きな方を選んでもらうよう屹立で一個　丸壺で一個壊れた旧作を継いで茄子紺糸抜き線紋壺と言うことにします

この親友はかつて長いことJALの機長を務めたパイロットリタイアした直後に会った時「怖い思いしたことなかったの？」とたずねたことがあります
「なかったよ！　秘訣？無理な飛び方しないことかな」実に簡明だがまさにそれに尽きる彼が目の前にいることがその実証でした
灼熱の窯を焚くときこの時の彼の言葉を思い出します安全確保のため幾つかの掟を作り今もそれを守っているのはそのためなのです


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