place to be

このトレイを組み立ててベッドサイドに置くようにして1~2年だろうか私の記憶流失を防ぐ防波堤に仕組んだものだ
海馬が適当に処理してくれていた直近記憶も年々怠け癖がついたらしく取りこむ傍から消えてゆくそれで済むものもあるが済まぬものも多い
ショルダーに入れて外出する必需品は置き忘れても困るものでその扱いには頭を悩ませてきた色々思いあぐねて選んだ方法がこのトレイである
外出を予定すれば出際に必要なものをショルダーに入れて出かけ帰宅したらイの一番に元のトレイに戻す自分で決めたブースから持ち出しブースに戻す帰宅直後これをせずには前に進まないことにしている
「あれスマホがない？」「そかそか脱いだジャケットのポケットのままだ」何かの都合でショルダーの定位置からはずしポケットに入れたのを忘れたのだが帰宅直後なら思いだしやすいこうした流れを習慣になるまで繰り返しブースにあるなしで気づくことが早くなる
個人情報の管理がやかましくなった昨今記憶の劣化がもたらす不安は実害を被らぬための必須の警鐘だと思う
私はこのトレイに名前をつけた「place to be」上原ひろみさんのピアノバラードのタイトル「私の居場所」とでも..





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