手が忘れたことを思い出すには？

この12㌢ほどの小鉢を1㌤必要になった手慣れた形状だし慣れたサイズでもある然るべき土塊をロクロに乗せれば多分手が思い出すそのつもりで挽き始めたが思いがけず思い通りにいかない
暫く挽かなかったら手が忘れたちょっとがっくりきたまさか？である
こうして並べてみると微妙に違和感がある形状にもサイズにも僅かな狂いを感じるのだ


組物を軸に制作していたころの旧作だがこれには違和感がない狂いを殆ど感じないからだ
力を喪失して下手になったきっとそれもあるでも何かを忘れて工程の中に欠けたものがありそう暫く数に拘らずに失ったものを頭で思いだそうとした
手が覚えたものを頭で思いだすには・・？それが数だと思った以前に比べたら圧倒的に数は少ないだから技術が自然につながって流れていないのだ一言で云えばリズムがない

手ではなく頭で考え始めた30個近く挽いて頭が思い出し始めた以前なら使っていた手つき　あるいは道具繋がり始めた違和感は薄らぎはじめた
頭が思いだすまで数はやはり大きな武器である頭を出来るだけクレバーにしておく手は頭に従うからだ
加齢による不都合は増えるばかりである


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