徳利の難しさ : 桃青窯696

2021年 10月 10日

徳利の難しさ

徳利と杯の組みものは酒器では最も需要の多いもの時々ご依頼をいただきます
ところが何せ根っからの下戸で遊び心の一方の雄を知らず何となく引け目を負いながらの制作です
ですから本腰を入れる時は酒ではなく飯を絶って立ち向かうことにしています（ｳｿ！）
過日ご依頼のあった作品がこれ無事にお客様に納めていただきました・・ホッ！

今回はすこし姿を変え典型的な徳利のシルエットを丁寧に追いかけてみることにしました

エイヤッ！で一気に挽く異形の面白さは巧く挽ければ一興ですが多分それには相当の腕も要る筈
ここでは大真面目にロクロに向かっていますそしていつもの持論で息を詰めてラインを求めます

糸を貼って加飾するのはいつもの通りですからおおよその形を得た後首肩から高台まわりに至るまで柔らかな卵型の姿を求めて削りに集中しますこのシルエットが美しくないと
貼った線紋様は真っすぐ見えないのです
ロクロは挽くのが仕事ですが同時に削りも大仕事です薄くしたり軽くしたりの間をその美しさを求めてギリギリを狙います
力強さと美しさが混在する造形を目指し結果は遊び心に通じてほしいけれど道中は真剣勝負のつもり
十分に乾燥したら研摩で微調整です

これも糸抜き技法の酒器セット（旧作）

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by touseigama696 | 2021-10-10 10:47 | ○陶芸雑感 | Comments(8)

Commented by saheizi-inokori

at 2021-10-10 10:56

最後の写真のセットで、秋の酒をシミジミ飲みたいです。

Commented by jyon-non

at 2021-10-10 12:12

素敵な酒器ですね。秋の夜長私も、通を気取って日本酒など頂いてみたいです。

柔らかな印象の作品、とても素敵です。

Commented by aisuc

at 2021-10-10 16:54

美しい姿・形に素晴らしい線文様 !!
洗練された感性に感動です。
このような酒器で日本酒をいただくと、
お猪口一杯で十分になりそうです。(*´艸`*)ﾜﾗｲ

削りの修行が足りず、コテで薄さや形を作っています。
成形も削りも、絵付けも…修行することがいっぱいです。
有意義なblogありがとうございました。

Commented by touseigama696

at 2021-10-11 23:15

saheizi-inokoriさん
ありがとうございます
白器は案外華やかです
当時はふっくら感が好きで
このタイプを作っていました
酔うては枕す美人の膝
下戸ですがつき合いますよ(笑)

Commented by touseigama696

at 2021-10-11 23:19

jyon-non さん
鹿児島はお酒のよいところ
是非吞んでくださいな
強いんでしょ？
羨ましいです

Commented by touseigama696

at 2021-10-11 23:21

aisucさん
ありがとうございます
今日も拝見しましたが
整理された加飾がづっきりして
完成度が変わってきたように思います
頑張ってください　楽しみにします

Commented by jyon-non

at 2021-10-12 22:23

今晩は。私はお酒は弱いです。

でも酒器や、酒屋さんの風景などが好きです。笑

tousei様の酒器もまだまだ拝見出来ればと。…(^^♪

Commented by touseigama696

at 2021-10-13 06:46

jyon-non さん
ありがとうございます
私も呑めないけれど呑んべえに付き合って
酒場をウロウロは嫌いじゃありませんでしたよ(笑)
でもね少しは呑めた方が楽しいにちがいありませんね


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