親亀こけても屁の河童

この使い古しの金物足つき丸板を業界用語では「亀板」といいますこれは近年のもので昔の亀板には金物がついてません　四角い板の四方を切り落として六角の板そのままに粘土でロクロ盤に密着させて使っていましたがその姿が亀みたいだったのでしょう


この亀板買うと結構高額で何十枚と買い揃えるのも贅沢です
私の場合大皿などは亀板なしには移動できないのでコンパネを使った大きくて厚いものを用意して粘土で挟んでロクロ盤に固定しますが小物用には頂き物これ一枚を親亀にしてあとは子亀で数を稼ぎます

自分で打ち込んだ親亀のビスに合わせて一体化した子亀小物ならこの数を揃えれば足りるので場所も食わぬしエコノミーです湯呑み一個に30㌢の亀板である必要はありませんからね「親亀こけても屁の河童」はその意味です
語源を辿れば「屁の河童」は「簡単なことよ」の意自作で賄えました

子亀に据えた粘土この状態で普段通りロクロを挽きます
シッピキで切り離したときに手に取りやすい形や大きさ重さが適当ならロクロ盤からでも移動させられますがつかみどころのない形状や重い場合形がゆがむのを防ぐ目的もあります


この切っ立ちは持ちにくい形なので子亀で挽いてそのまま移動が安心です
蓋物などの場合は必須かもしれません身のひずみが蓋の真円に合わなくては河童の屁にもなりませんから・・


親亀から外して別置きしても
形にひずみ歪みが出来ませんこのまま削りに回せます

昔から使われてる伝統的な道具類もちょっと手を加えて今風に使うのも便利なことは幾つもあります
道具を考え自分で作るも陶芸の内ですそしてそれも楽しさの一部です
今日の亀板は親亀も子亀も部品はどれもホームセンターで揃います試してみては如何でしょう？


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