もうひとつの黑器

天目を離れ転居した工房で新たに手を掛けた黑がこれ　合成された黒土に黑絵具およそ桃山の限られた不自由を越えてカジュアルな黑を目指した出発だった



深い光沢で包み込んだ天目に比して光らぬが故に天目のシルクにない綿の手触りそこらへんが気に入って糸を貼り続けてモダン木賊を繰り返している


遠目には無地でも寄れば紋が映るモノトーンの良さはきっとここ江戸小紋にもつながる粋が好きだ



焼しめ陶の降灰がもたらす偶然の窯変加飾と違う日常的な紋様のそれなりにシックな風情も結構目を惹く



手を掛けてもこれなら花を殺すことはないだろう花のための花器　料理の為の食器いつでも気にしておくべき鉄則だと思う


黒があれば白もあっていいモノトーンはいつでも最も華麗な世界のような気もする
ここから彩色の器も試しているそれも近々にご覧いただけたらである



これはそのひとつ・・です

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