黄瀬戸

たまには伝統芸のやきものの話
これは初心のころに自分の窯で焼いた黄瀬戸
重ね掛けした織部の流し方が下手でキリっとしてないのが不満ですがどちらも自作の釉薬
とりわけ黄瀬戸の淡黄色の色合いは気に入っています
言い伝えのカテゴリーでいうと「あぶらげ手」
表面が光らないタイプです



こっちの黄瀬戸は光ってます手びねりの茶碗にしのぎで縞紋を彫ったもの釉薬を再調合した折に何故か光沢がでてしまい以来二度とあぶらげ手に戻れなくなってしまいました釉調からは
「ぐい呑み手」っていわれるタイプかな

光るやきもの　光らないやきもの結構大事な選択肢なのですがなかなか思い通りにはなりません
どちらも今は手許にありませんから並べて比べることができませんが雰囲気でいえば私はあぶらげ手の方が好きです
しかしこうして自分なりの再現を好む好まずなどと書きながら桃山から400年の歳月瀬戸や美濃の山間に息吹いた古瀬戸の陶工たちの声が聞こえてきそうです「生云うんじゃないよ！」
いつのまにか伝統から離れ「今」を素材にして作り出したのはそんなことが理由だったかもしれません
初心のころの黄瀬戸・粉引・天目夢中だった日々が懐かしく思い出されます


　　　　　　　御本手粉引ぐい呑み


　　　　　　　　　天目鉄赤片口鉢

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