見た目よりは面倒なのです

この写真は次の写真の個体とは別のものですが技法は一緒です
白く見える部分は黒泥に糸を貼って縞線紋を描きその上に白化粧を施したのち釉薬をコンプレッサーで吹きつけました
そしてグリーンの部分は糸を貼った時点でマスキングして白化粧が届かないように防禦しておいたところです最後にマスキングを外して絵具で漆黒に塗り込めるためです



これが準備完了図黒の絵具はそれ自体釉材でもあるので漆黒を弱めないため白の部分に吹きつけた釉薬が黒の上に飛ばないようにしたわけです



この一枚先週納品した際に届ける予定でしたが思いがけない不手際でremakeするすることにしたのです
ちゃんと整理してかかれば無難な筈も一寸した勘違いなどがあって手が止まると最後の仕上がりに影響するものです
いつも書くことですが「いいものはあっさりできる」ものですそしてそのあっさりは頭ではなく手がやってくれること頭の劣化で迷惑するのは実は自分の手だということに気づききちんとした段取の上で全ては「手に任せる」べきだとしみじみ痛感したのでした
「頭がしっかりしていてこその手」老いて気づく一抹の危機感コロナ禍がもたらした所産でもありそうです



今回は裏にも同じ紋様を打ったのでなおのこと際の処理が面倒で細筆で紛れないように整理しながらの作業でした
このまま窯に入ります


旧作はこんな感じ


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