パッケージ法

陶芸家は焼きものを作るのが仕事ですが一方でパッケージの方法も熟練して壊さないで運べる必要があります
これまでの30年近く公募展・個展であれあるいはギャラリーさんへの納品にせよ私は運送屋さんを使ったことがありません東京中心の活動だけだったせいもありますが輸送で壊れることが嫌で自分の車で運ぶのが常でしたその分パッケージは随分と勉強もしたつもりですがその一端をご披露しますもしお役に立つならご利用ください



先ずは梱包素材です左上がエアーパックのロール巾はあまり広くありませんが交差して使うのでこれで間に合います
中央の白い紙は薄葉紙お馴染みの薄手の包装紙ですこれはいつでもではありませんお客様宛の場合に使います共箱つきの場合はまた別の約束事に従います
右上の小型な紙の束はショックアブソーバーとして使います大きな声で言いにくいのですが俗に云う「落とし紙」つまり昔風のトイレットペーパーしかしこんな便利は緩衝材はありません多目的に使われているようです差し支えがある場合はエアパックなどで代用します
手前右はフィルムテープ全ての上をグルグル巻きに梱包すると適度の粘りと接着力があって結ぶ必要はなく全体の強度維持に大きく貢献します解けて剥き出しになることもなしです
大きなハサミはA4判なら一気にカットできる長さ広いものを切る時はこれに限りますエアパックを一筋で切れる快感お試しください(笑)



皿を薄葉紙で包みます大きな一枚を半分に折って厚さ確保です



隙間なく包みます

その皿の上下に例のクッション紙を置いて皿を挟みます紙は薄いのですがよれがあってふんわりとしたクッション効果を果たします


エアパックを適当な長さで切って交差させ

真ん中に皿を置き端を重ねて口縁部を包みます勿論器の大きさに合わせて切ります



全てが薄葉紙と緩衝紙とエアパックで包まれたら紙テープで仮止めしてフィルムテープでぐるぐる巻きにします決して高価なフィルムではありませんので惜しげなく使えるのもいいところです


特に角々は丁寧に隙間なく包み器へのショックを防禦させますハンドルを握ればロールが回転してスルスルと巻けます


フィルムテープの粘性が保護する角々をしっかり守ってくれるので隙間ができる心配はありません



こうして皿一枚・・終了です2～3枚の皿でしたらクッション紙を厚くして一気に包むこともできますが収納する箱次第で危険な場合もありますのでなるべくなら重くしないことが大事です



このフィルムテープ今やホームセンターやあるいは引っ越し業者さんなどは必携扱いかな余ほど重いものなら別ですが大抵の小物はグルグル巻きでOK



容器は発泡スチロールの箱が便利私の場合は仲のいい魚やさんに分けてもらいますがどこぞの鮭を入れたこれが特に頑丈なようです発泡スチロールの柔らかさとフィルムテープの粘性で詰め込んだ作品がずれ動くことがないので車の振動にビクともしません数日後に迫った納品のため既に箱詰めしましたが
このケースで4箱分　およそ80個入りました
この方法ご家庭でも便利です少し長く使って飽きたけどいいものだから休ませたりあるいは嫁ぎ先の娘に代替わりしようとするとき専門の美術梱包はどうしても高額になるので自分で丁寧に梱包するのも愛情じゃないでしょうか
ここでは省きましたが60㌢強の大皿などを公募展に運ぶときは同じように梱包した上で70㌢程度のプラスチックたらいに座布団を底敷きして乗せて運びます丸いものを丸いたらいで極めて好都合な形状マッチングなのに出会った仲間はみな笑います
確かに目の前で見れば笑いそうです(笑)

この中にはこれも梱包されています
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