スコットランドヤードの英断

古い話だから真偽のほどは・・？でも確かテレビのドキュメントで見た覚えがあるからホントの話のはずだ
きっと５０年は経ってる当時ロンドンはスリの横行に閉口してたらしい
そこで撲滅に乗り出したロンドン警視庁スコットランドヤードはその撲滅本部の指揮官にある老人を指名した
その老人の前歴は　既に現役を引退してたが英国犯罪史上極めて著名なスリの名人だった長年にわたってスコットランドヤードを相手に名人技の限りを尽くして悩ませたこの老人何と快く申し出に応じて全力でスリ撲滅に乗り出すことを約束した
スリに関してならありとあらゆる手段を熟知していてそれを配下の警察官に徹底的に教えたという現役スリたちもこれには参ったらしいあっという間に検挙率は右上がりになった
昔から「蛇の道は蛇」という言葉があるが善悪ひっくり返せばスリの名手はスリ犯逮捕の名手でもある見事に成功した
だがこの成功の真意は検挙率の向上だけではない過去のこととはいえスリ犯罪で散々敵対した関係を逆手にもっとも手強い警察官に任命したスコットランドヤードの英断こそこの話の芯である
「まさかあいつの指揮でスリ退治か？」それを言わずに礼を尽くしたスコットランドヤードの英断このエピソードに記憶違いがなければ実に英国人らしいウィットに富んだ話しではないか
私の記憶にある最後のシーンは任期を終えたこの指揮官女王様に招かれて宮殿で拝謁したがその際何か実演してみて！と頼まれ了解した彼が暫く周囲の来賓の間を歩き回った後
テーブルの上に置いたのは来賓の腕時計だったり財布だったりしてあっけにとられたのだった誰もそれに気づいていなかったのは言うまでもない
最後の盗品は時計でも財布でもなく同席のスコットランドヤード長官（？）のズボンのベルトだった落ちそうになるズボンを慌てて押さえた長官その時の女王様の表情は残念ながら覚えていない
この一連の行事もさすが大人の国イギリス　見事だと思ったのを思い出す
ネット犯罪が加速する昨今悪人は善人より頭がいい一方的に金を巻き上げられるのを報道で見ていて日本の警視庁も三顧の礼で名手のハッカーに依頼し対抗手段を講じて撲滅してほしいものである

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