パンデミックおとぎ話

あるところに身寄りのない若者のためにひと肌脱いでやろうと雇うことにした社長さんがいました
その初出勤の日思いがけず好い仕事をした彼に社長さんはこう云いました
「正規に学校出て入社すれば月給2万円ってとこだがお前さんは学校出てないが今日見てたら好い仕事してただから半分の1万円の給料はあげよう頑張ればもっと稼げるだろ」
それを聞いていた新米社員の彼は「ありがとうございますでも私にはまだ到底自信がありませんですからお願いがあります一生懸命頑張りますので最初は昼飯のお握り代100円で結構ですそして今月いっぱいちゃんと務められたら来月は握り飯2個分の200円にしていただければそれで充分ですその次も同じでしたら腹一杯食べたいので4個分くださいそんな感じでお握りを倍食べさせてもらえばそれ以上は望みません」謙虚のつもりでそう言ったのでした
「そんなもんでいいのか？握り飯4個だの8個だので大丈夫か？」お安い御用だと社長は承知したのでした
この若者約束通り好い仕事を続けました握り飯で支給するわけにもゆかず1個100円を月毎に倍にした金で払ってやりました
やがて2年が経ちましたこの会社は大きく変わっていました何よりまず社長が代わっていてあの若者が社長になっていたのですどうしてかというと会社の全財産が彼の物になっていたのです
種明かしはこうです100円の握り飯は毎月よく働くので倍になりました2ヶ月で2個だったのも半年経ったら32個になっていました月給3,200円ということです
それでも2万円が初任給の同僚たちよりは安いです「健気な奴だ」社長の評価もなかなかでした
そして2年つまり24ヵ月になったとき彼の給料は幾らだったと思いますか？ちょと計算していただくと分かりますが正解は月給約8億4千万円ですその1年前なら20万円ほどだったのにです
社長はすっからかんになって社長の座を譲りましたとさ　　おわり

計算上はこうなりますまさかっ！って誰もが思うでしょう
これは月給の話で書きましたがもし日給だったら24日で同じ結果になります握り飯1個分からなら誰だってたいしたことにはなるまいが油断です
何を書こうとしたかお分かりいただけたに違いありません
おとぎ話風にしなくてもこのびっくり加減新聞紙を折りたたみ重ねて積み上げたら何回で富士山の高さに並ぶでしょうか？でも同じです新聞紙は0.1㍉として計算しますが２５回たためば3,400㍍になります
つまり夕方のニュースで東京都は今日も約１００人が感染したと発表しましたもしこの各１００人が明日2人の別人に移しそれを繰り返した24日後は？
理屈の上では100円の握り飯給料の24日後と同じ数字が並びます今日の100人にはびっくりしませんが24日後は度肝を抜かれます最悪なら8億4千万人に広がるのですから
パンデミックはそういう世界の話だと思うべきです誰から感染したか　誰に感染したかこれが全部追求できれば倍々算にはなりませんしかしだれもがじっとせず動き回っていたら追求の手段を失い倍々でバイバイ！かもしれません
万が一にも倍々算に移行する直前を逃したら想像するだけでも怖ろしいことですこのタイミングに深く関わるのがあのお方ですつまり若者を雇った社長さんです御門違いのチョンボが得意なあのお方です
欧米諸国が失敗したタイミングの反省から声を大にして日本に警鐘を発しています日本国民の全てにストップモーションをかけて動きを止め医療人のご苦労でウィルスに逃げ場を与えないことが一番ですそれをするかしないか？するならいつか？
早すぎた一矢には二の矢があるが遅すぎた一矢に二の矢はないのです

読み直しながら一つ不安があります計算合ってるだろな？です何しろ算数大嫌い人間でしたから決して自信はありませんどなたか検算していただけたらお礼に握り飯2個分当日限りでお送りします（笑）


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