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異才逝く 室伏英治クン

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2011年
この年の春 第21回日本陶芸展で
彼と私は同時受賞することになった
彼が「茨城県陶芸美術館賞」で
私が「文部科学大臣賞」だった

そして 
この日が出会いであり
8年を経て
昨日が別れになってしまった

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出会った時から
彼の異才には気づいていて
一回り以上の歳の差もあればこそ
やがて新しい陶芸を背負う男だと思ってきた
実際に
この受賞を機会に彼は破竹の勢いで
大きな公募展で作品が評価されていった


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           彼のHPからお借りしたもの


NHKの日曜美術館で紹介されたこの作品も
今となれば代表作のひとつ
第59回 日本伝統工芸展で「NHK会長賞」の受賞作である


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やや色彩から離れ
胎土を通して光りを透かせる練り込み技法で
確固としたアイデンティティーを手にしたのだった


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彼が作る日用食器も繊細で可憐
だから主宰するワークショップは
いつも女性で一杯なのだった


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一度だけだったが
彼の工房に仲間と押しかけ
練り込みの実習をしてもらったこともある
これがその時の私の作品だが
やれば実に愉しかったのを覚えている

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手許にあるこの作品が 
私には彼の遺作となってしまった
個展でいただいたものだが
少し大きくても理詰めと精緻を失わず
研究者としての彼の面目躍如がほの見えてくる


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3月15日に共通の友人から
「室伏さんの体調が悪くとても心配です」が一報
癌だと知らされた
初めて見舞ったのが4月6日
話もできて頑張るよう声もかけたのだった
しかし
昨日4月12日夜 突如帰らざるひとになってしまった
ご家族が知ってからで3カ月
私への一報からでなら1ヶ月
疾風のように現れた異才の陶芸家は
また疾風のように何処にか去っていった
惜しむ暇さえ与えずにである

だからひとつだけ
その疾風に罪深さを感じるものがある

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一昨年の暮れ
彼ら夫妻と一緒に会食したことがあって
それが一緒に過ごした最後の機会になってしまったが

その夜
彼は初めて新婚の夫人を紹介してくれた
勿論大いに祝ったのはいうまでもないが
あれからたった1年半
残された未亡人には疾風では諦めきれぬものもあろう

この1カ月
懸命の看護をされた様子は垣間見た
なおのこと哀しみを痛感するのだ

室伏クン
生前一緒に話したときに
「なぜかいい作品はあっさりできるもんだよね」
互いに肯いたことがあったっけな

でもなこの話 結婚となると別かもな
もっと時間をかけねばならぬものだったと思うよ
その辺 ふたりでラインでも使ってよく話し合えよな!

室伏英治 陶芸家 享年59歳





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Commented at 2019-04-14 12:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by touseigama696 at 2019-04-15 20:45
eri さん
ありがとうございます
そうでしたね 紹介する間もなく
逝ってしまいました
大きな才能ごとにね
彼の仕事は海外でも好評だっただけに
これからの年月が惜しまれることでした
改めてひとの命の無情を痛感します
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by touseigama696 | 2019-04-13 20:40 | ●畏友交遊 | Comments(2)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696