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杉本絵理さんのこと 

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この柔らかな造形と一貫して用いる個性的なモチーフ
初めて目に触れたときから深く心に残った
色々話を伺ったのは去年の正月
あれからもう1年になる
杉本絵理さん
ロサンゼルスでご活躍の陶芸家である



彼女のブログを読んでいて
ハッとする記事に出会った
2018年9月21日に記載された
「質と量」の一項で こう書かれている

アメリカの大学の陶芸科の授業でのこと
先生が生徒を「量」と「質」の
2つのグループに分け
壺を作る練習をさせることにした

「量」のグループは作品の量によってのみ評価され
「質」のグループは ひとつだけの作品を作り
その質によって評価するというものだった

結果は
質の高い作品は全て「量」のグループから出たのだそうだ

少し私なりに捕捉すれば
量のグループは質を吟味する暇もなく量産に専念し
質のグループは一点だけに自分の感性と技術の
全てを注ぎ込むことを意識させたのだと思う
被験者は全くのビギナーではなく
大学の専攻学生だから
一定の技術的な裏付けはあってのことと想像した上での結果

杉本さんは感想として
陶芸はまさしくこのシチュエーションの中の芸
「習うより慣れろ」に通じるものがあると書かれている
私も正に同感で
質は量が担保するものだと思い続けてきた

同じものを沢山作ったとしても
センスがなければ質に現れてこないという人もいる
そうした可能性がゼロだとは言わないが 一方で
繰り返して身に着ける技術の裏づけなしには
質が保証される確率は決して多くないと思う

工芸は多くの場合
職人の長年の修行が生み出す熟練の成果
美への探求心は必要だが
それだけで作れるものではない

「黙って湯呑み1万個挽けば 理屈抜きに好いものがとれる」
古老の陶芸職人さんの言葉 むべなるかなである

してみれば
アメリカでのこの実験の結果は
理に叶った答えのように思える


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私の工房で花は満開になった
那須紺の大皿に並んでたゆとう盆栽  自作の大皿




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Commented by eri at 2019-04-13 14:41 x
ご紹介くださり嬉しいです。
ありがとうございます!
Commented by coba-mori at 2019-04-13 19:32
ブログいつも拝見させて頂いています。
趣味で週末陶芸をしています。

量をこなす事の必要性は、痛感しています。

週末のみのため、出来るだけ原理原則の理解に努めています。ですが、量の不足なのでしょう…なかなか、あるレベルを超えられないです。
また陶芸取り分けロクロについては、茶道の所作に似ているところがあると思っています、茶道も理由はともかくその動作になれて、意識しなくても出来る必要があるとききます。
ある一定の量をこなす事が必要なのでしょう。




Commented by touseigama696 at 2019-04-13 20:50
eriさん
ありがとうございます
和魂洋才 洋魂和才
変幻自在にアイデンティティーを発揮し
楽しい作品を作ってくださいね
量が叶えてくれる自在な質がきっとあって
そこにたどり着くのを愉しみにしたいものですね
Commented by touseigama696 at 2019-04-13 20:54
coba-moriさん
ありがとうございます
少し乱暴な意見ですが
縄文に1万年をかけた日本の陶芸は
量に飽きずに繰り返して身に着けた技
きっとそれは確かなものだと思うのです
基本に1万年(笑)それくらいやれたら
絶対間違いのない作品が作れるに違いありませんね
寿命はもう10年足らずだと思ってますが(苦笑)
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by touseigama696 | 2019-04-13 09:27 | ●畏友交遊 | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696