2017年 03月 28日
稀勢の里の・・開眼 |
奇跡的な逆転優勝の直後
「今・・何がしたいですか?」
と聞かれた稀勢の里は・・暫らく考えて
「稽古がしたいです」・・と答えた
この質問・・手慣れた定番みたいで
私は・・個人的には好きではない
「ぐっすり寝たい」とか
「美味しいもの食べたい」とか
「子どもと遊びたい」とか
そんな答えを誘って・・ついさっきまでの勝負が
いかにも厳しかったことを浮き彫りにしたいのだ
月並みな質問に・・月並みな答え
そんなことを想像してたら・・違った
「稽古したい」・・この答に
私は・・稀勢の里の開眼を見た気がした
思いがけず時間がかかったとはいえ
横綱にまで昇進する力士が
稽古が嫌いなわけはないが
優勝直後に
美酒美食を棚にあげてもいいほどの
快感だろうとは思えない
「稽古したい」の真意は・・多分
強くなった自分を・・しっかりと自覚できて
その喜びは全てに勝り
稽古だけがそれを叶える
きっとそれが分かったのだ
横綱になるのは・・他者との戦いだが
横綱でいるのは・・自分との戦い
稽古の意味は・・同じではない
他者との戦いは・・稽古の量だが
自分との戦いは・・稽古の質がものをいう
たった二場所で
そのどちらも味わった経験は
彼に・・稽古は強くなる喜びそのもの
そう教えたのじゃなかろうか
是非とも・・その開眼を
本場所で・・また証明してほしいものである
彼の地元牛久は・・ここから30キロほど
昔は・・よくウナギを食べに行ったものだ
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by touseigama696
| 2017-03-28 05:02
| ●エッセイ
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