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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

『小山耕一』さんのこと

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昨日の朝・・窯詰めの準備をしてたら
電話が鳴った
「あのさ・・今日三越に行くつもりだけど会場にいる?」
いつもの同級生のひとりからだった
「いろよな!」・・言外にそんな響きがある
「わかった!・・行くよ行きますよ!」

60年来のつきあいは・・厚かましくも遠慮なし
勿論・・断っても縁が切れるわけじゃないが
窯詰めは夜にすりゃ何とかなる
折角の友情を優先して・・昼過ぎに三越に出向いた

初めてこの展覧会に入選できたころは
同級生たちにも・・珍しくも快挙というわけで
何人もから・・似たような電話がかかり
毎日のように三越に呼び出された
たまたま・・それをご覧になってた陶芸家がいる
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それが・・この小山耕一さんである
当時の彼のブログでからかわれたのを覚えている
個展じゃないから
大抵の作家は一二度来るくらいで
遠方ならそれもしないことだって多い
日参する作家は珍しかったのだ

私の場合
自宅工房と三越の間は・・電車で40分ほど
断りにくい近さが災いで・・通う羽目になったのだ
後に何度か入選もし・・今では呼び出しも減った
当時の快挙も・・どうやら色褪せたかも

腕に腕章をつけて・・公式記録係り
カメラで自由に会場を撮れるのは
この日は・・担当の小山さんだけ

「一度・・小山さん紹介したいから撮るね!」

どうやらガードマンさんに叱られもせず・・撮った
おどけて見せてるが・・小山さんは
日本工芸会の近未来を担う逸材
作品は・・その才を余すことなく伝えている
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小山耕一作 第59回日本伝統工芸展 入選作

「家の近所は昔から工場の多いところ
幾らでも金属片をもらえるから・・それ使って・・」
嘘のようでホントウの話らしく
酸化金属を駆使して鈍くて深い色彩を得る名手なのだ
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手許にあるのを紹介するが
著書も多いし・・取材も多い
ずっと注目を浴びてる作家である
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ルーシー・リー展の図録には・・請われて
彼女の技法を実証検分した論文も書いてるし
研究会でそれの再現も拝見した
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こよなく美酒美食の後追いをしながら
されど・・それをカモフラージュに
全国の窯場を訪ね・・アカデミックな陶芸でもある
実に多才な作家だが・・そのお人柄に魅かれて
桃李自ずから道を為すカリスマでもある

『陶芸家にとって・・最も大事な資質は
選外に慣れることである』

この名言は・・彼のもの
私の座右に・・剥がれぬよう接着してある
でもときどきふと・・そう言う小山さんが
落ちたという話は聞いたことがない

もしかすると・・彼の座右には
『陶芸家にとって・・最も大事な資質は
絶対に落ちない作品を作ることである』
そう書いてあるのかもしれない

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今年の図録にあるのが・・これ
正燕子を使う発色は・・決して容易じゃない
実に品性に溢れた作品である

おとぼけとは程遠い作品を
とぼけながら制作する懐の深さ
一回り以上お若い作家だが
すこぶるの敬愛とともに・・今流にいえば
限りなくリスペクトなのである



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by touseigama696 | 2016-04-23 04:27 | ●畏友交遊 | Comments(2)
Commented by きりん at 2016-04-23 08:50 x
ありがとうございます。
何処に自分の焦点をあわせるか・・・
自分を見失わないよう、勘違いしないよう、
冷静に踏ん張らねばっ!と思います(^o^)v
Commented by touseigama696 at 2016-04-24 09:48
きりんさん
ありがとうございます

何かを成し遂げるとは
それは生涯自分自身に不満を持ち続けて終わる
それを成就というのかもしれませんね
そう思うことにしています
あなたの中の自分への疑心暗鬼
そこに一目も二目も置いています

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