2016年 01月 05日
夜明けに・・思うもの |
年明くる 際に捨てたきもの愛し 拙句
『時間は日差しに強く影響される
とりわけこの季節 つるべ落としに日が傾くから
夏に比べて時は素早く流れる
しかし 夜の帳がおりてからなら
それも歩みをのろくする
だから 深まりゆく夜とそれが破れる夜明けまで
このゆったりした時間が好きだ
いつの間にか大晦日が元旦に変わっていた
家族が寝静まった夜更け
やっと書き終えた賀状を読み返したり
日記を書きながら 過ぎ来し一年を思い返していた
自然の摂理とはいえ 一年というのは
実に微妙に適当な時間の長さである
それは丁度 野球で言えばピッチャーズマウンドと
ホームベースの距離のようなものだ
もう1メートル短ければ誰も打てないだろうし
逆なら打たれずに済む投手はいるまい
覚えておきたいことも 忘れてしまいたいものも
ほどほどに心に積もって一年は終わる
そうしたものを整理して 新しい年をどう生きるか
大晦日と元旦の際(きわ)に
ひとはひとしきり身ぶるいするものだ
この一年 誰しも同じだろうが
上手くいったこともいかなかったことも色々あった
上手くいったものだけに執着すれば
それ以上にはなれず さりとて
上手くいかなかったことにこだわれば
自信の喪失でしかない
起きたことのひとつひとつを思い返し 受け入れ
その上で新しい挑戦に踏み出そうとすれば
捨てたものさえ愛しいものに思えるものだ』
10年前の正月・・「折々の折り」にこう書いた
たった10年だが・・ライフスタイルは変わった
夜明けに眠りについた私は・・今はなく
夜明けに起きて・・夜明けを味わっている
静けさは同じだが・・頭の中に霞はかかっていない
もしかしたら・・
カットグラスのウヰスキーと薄手の磁器に注いだ
ブラック珈琲の違いだろうか・・
この10年で失ったものを埋めて
ライフスタイルもまた・・新しい挑みなのだ
明日から・・また工房での新しい一年が始まる
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by touseigama696
| 2016-01-05 05:44
| ●エッセイ
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