2015年 11月 05日
洗練された『存在感』 |

『作品は人なり』・・改めてそう思う
「何を表現したいの?」
ひとに聞かれるまでもなく
いつでも自問自答の課題だが
何をどう表現しようとしても
結局・・作品を通して見えてくるものは
作り手の人間性・・「人なり」なのだ

表題にした「洗練された存在感」
何をどう作ればそうなるか・・
勿論・・予めの答えなどない

しかし・・ある作品を目の前に
「まさにこれだ!」と思う瞬間
それが「人なり」・・だと思う

沢山の個展にお邪魔し
折々にいただいてきたカップ
結構沢山集まっているが
その中に・・これを置いて
真っ先に感じたことは・・
繊細な洗練であり
凛とした存在感だった

お目にかかればすぐに判ることだが
この作品に現れているものが・・
福島善三さんのお人柄なのだ
伝来の伝統に挑む想念は
再現ではなく・・改良であり完成
作品を「月白瓷」・・としたのは
土と釉への深い探究心の表れなのだ
大作ならいざ知らず・・
日常使いの湯呑みひとつにも
隅々に気を配り・・些事をないがしろにしない
誠実な物づくり・・学ぶものは沢山ある

by touseigama696
| 2015-11-05 06:04
| ●コレクション
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