2015年 06月 13日
この二人の競演みつけた |
ヤフーからお借りした藤村有弘氏
「しんぷ」と読む言葉には幾つかある
神父 新婦 新譜・・いずれも「しんぷ」だ
但し・・アクセントが違う
神父と新婦は同じで尻下がりだが
新譜は・・二つとは異って尻上がり
新風(しんぷう)から「う」をとればほぼ当たり
日本語の難しいところで・・橋・端・箸みな違う
遠い昔・・
「世界の結婚式」というテレビ番組があった
結局・・昭和43年から33年間の放映
記録的な長寿番組のひとつだった
その昭和43年の初回から2年間
ほぼ100本は・・私が担当でプロデュースした
取材にも出たし・・スタジオに籠って
ダビング作業などにも明け暮れた
そのまた初期の短い期間
この番組のナレーターは藤村有弘さんだった
毎週のように一緒にスタジオに入り
私が書いた原稿を・・藤村さんが読んだ
アナウンサーの出身ではないが
あのドンガバチョで一世を風靡したキャラだ
ナレーションはお得意でもあった
ただ・・ひとつだけ困ったことがあった
どういうわけか・・
神父と新婦が・・新譜になってしまう
「フジムラさ~ん すいませんがそれ
新譜じゃなくて新婦の方でお願いしま~す!」
「ヘイヘイそかそか・・リョウカイ!」
そう言いながら・・
「ハ~イ!・・take 2いきま~す!」と
サインのキュウをだすと・・途端に
「その時祭壇の前に立った新譜は・・」
になっちゃうのだ
何度かそんなやり取りがあって・・でも
とうとう新婦も神父も・・新譜のままだった
終いに笑い出して・・もういいです
そのままいきましょう!・・というと
あの得意のデタラメフランス語や中国語で
我々を煙に巻くのだった
あれ聞くと・・全ての怒りは消滅
腹かかえて笑って終りなのだ
実に見事なカモフラージュだった
後年・・テレビで初めてタモリの同じ芸を見て
その巧さにびっくりしながら
「でももし藤村さんと比べたら・・どうだろ?」
長いこと・・そんなこと考えていた
10歳年長の藤村さんと・・
決して早いデビューでもなかったタモリさん
時代にわずかなずれがあり
比べようもないのだと思ってきたのだが
このふたり・・共演してるのが判った
それがこれなのである・・藤村有弘&タモリ
前振りの長い話しで恐縮だが
このふたり・・もっともっと長い時間
この芸を膨らませて舞台に立てば
そりゃもう・・笑い転げたんじゃなかろうか
こうして聞いてると・・デタラメとはいえ
決して全てがデタラメじゃなさそうだ
フランス語でも中国語でも・・
言葉の特性はきちんとおさえている
だから限りなく本物に近いデタラメ
そして・・だから芸でもあるわけだ
ほんもの喋っちゃうほうが・・よほど楽なのに
あえてデタラメで・・大したものである
タモリの「笑っていいとも」・・これもギネズ番組だったが
始まったのは1982年秋・・いみじくもその年の春
藤村有弘さんは・・48歳で亡くなった
見事にすれ違っている
ふと気づいたが・・数えてみると
「笑っていいとも」は・・33年間の放送
はからずも・・「世界の結婚式」も同じ33年
僅かに因縁を感じたりもする・・こじつけかな?
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by touseigama696
| 2015-06-13 23:01
| ●畏友交遊
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