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大皿を挽くとき・・

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このところ・・ダメになった歯を一本
かかりつけの歯医者さんで治療しています

先週抜歯したのですが・・そのとき
小さなペンチのようなもので抜きましたが
それをしている先生の手の力の微妙さに
ある発見をしていました

当然・・必要な分だけ力を入れて
ダメになった歯を左右に揺すった後
引っ張るのですが・・その力が
何が起きても・・口内で暴走しない
実に微妙に制御されてるのを感じたのです

当然といえば当然でしょうが
もしも制御されてなかったら・・何かあれば
道具が口内のどこかに刺さります

何しろボロボロになった歯ですから
力加減の難しい作業の筈です
でも・・安心してお任せしました

結果だけが名医なのではなく
こうして患者に不安を抱かせない
それも・・やはり名医の条件です
「センセイは名医・・だもんね」・・
先生は笑ってました
実は・・そのときこんなことを考えていたのです

大皿をロクロ挽きするときのこと
この写真のあたりから・・力加減が微妙になります
つまり・・倒すばかりの力だと
度を超えた瞬間・・皿はクラゲです
でも倒さないと・・鉢は出来ても皿にはなりません

力のベクトル・・難しくいえばそこにかかりますが
数学的に説明しろと言われても・・滅法苦手
感覚的に・・何を考えてるかといえば
「押す力」に「引く力」を混ぜること
この矛盾に満ちた気分を・・手に命じるのです
いつでも止められ戻れる力・・それが引く力
力が制御されるべき段階にきた・・ということです

もっぱら力仕事の間は・・息を止めますが
この辺りからは・・少しづつ息を吐いて
力を緩め・・土の言い分を聞きながら
ゆっくり倒してゆきます・・そのベクトルが
押しと引き・・力の量と方向の問題になるわけです

土に不安を抱かせない・・歯の治療と同じ
土と向き合う・・という擬人化表現は
この辺のことを言うのでしょう
実際・・「もう少しゆくよ・・頼むなぁ~」なんて
ブチブチ言いながら挽いてることもあります

話はそれますが・・プロゴルファーは
試合中殆ど・・フルスウィングでは打ちません
80%くらいの力で我慢しますが
これも・・実は同じ意味合いなのです

フルスウィングは・・制御できない力で
予定の飛球線を確保するのが難しいのです
勝負を賭けた一打にしか使いません
コントロールショット・・と言ってるのは
打つ力と・・打たない力の混合比なのです

どの世界でもプロは・・
結果を大事にするひとたちです
人知れず我慢を重ねて・・結果を得る
そのための練習を惜しまずにゆきたいものです
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昨日は・・別のベクトルを必要とする壷
これでも「壷」なんでしょうかね・・
屹立の壷とでも・・これを挽いてました

大きなものに固有の力のベクトル
土に言い分を通そうとしたら・・やはり
感覚を研ぎ澄まして・・ロクロに坐ります
挽けば・・挽いただけのことはある
そう思うことにしています



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by touseigama696 | 2015-03-04 05:08 | ○陶芸雑感 | Comments(0)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696