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ど真中・・

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径が30cmほどの・・リム鉢
定番でよく作る・・2.5kgほどの土で出来る

皿と深鉢を併せたような形状
だから・・皿のように浅く倒しながら
見込の部分だけは・・深い
浅い皿が・・鉢のリム(つば)になる

見込とリムの境界線は・・
あくまでもキリッと筋目にして
曖昧さは残さない・・そう決めている

慣れれば・・どうってことない形だが
基本がしっかりしてないと・・
すっきりとしたラインを出すことが難しい

この形の鉢は・・
真ん中の深い見込みのラインが決め手
ここがルーズだと・・全体が締まらない
そこで大事なポイントが・・ど真中

どんな器も同じだが・・
ど真中は・・一点しかない
器は・・ど真中の一点と・・
ど真中以外の無数の点で構成される

無数の点のほうは・・
無数だから誤魔化しがきくが
ど真中は・・誤魔化せない

陶芸の技法に従って言えば
それが芯である
芯が・・極く僅かでも揺れていたら
それは・・ど真中を2~3点作ったようなもんだ

ど真中以外の無数の点は
ど真中との関係で・・円周になってゆくわけだから
ど真中が揺れたら・・全てが揺れる
すっきりとした丸い器になるはずもないし
境界線も・・一線に見えてこない

芯そのものを・・見たものはいない
芯とは・・架空の線である

ろくろに置かれた土塊にも
それを屹立ちに挽きあげた土管にも
芯はあるが・・芯は見えない
見えるのは・・
ど真中をはずした・・無数の点の集合が作る形
それが・・静止して回っていれば
見えずとも・・芯はあるということになる

そうしてみると・・ろくろの基本は
芯を出す・・この一点を理解すればいい
ど真中は・・決してふたつない

「まぁ・・こんなもんでいいかぁ!」
僅かに出ない芯の難しさに焦れて
目をつぶって・・先に進めば・・
真円の器は・・いっかな身につくことはない

基本とは・・
決して避けて通れない根本的で・・
僅かな妥協も許さない・・
精神性の強い技術なのだ
習得に一番時間をかけたいのは
妥協に屈しないため・・である

やがて・・のびのびと自由に
自分の好きな形を追える日がくるとすれば
それは・・一点しかないど真中を
しっかりと理解し・・制覇できてこそである

教室で指導すれば・・
派生的な技術は結構こなしながら
しかし・・
芯には甘い作陶を見かけることがある

野球の投手にしても・・
ど真中のストライクは・・一番難しい
一点しかないからだ
そして・・ど真中に投げ込めずに
名投手になることもない

ど真中・・
是非にもこだわってほしいものだ





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Commented by gu-nya7 at 2011-10-16 09:50
ど真ん中は一つしかない ほんとにそうですね

学校にいた頃、帽子のようなリムの鉢を作りましたが
今思うと とても甘ーーい作品でした…

今は 芯の大切さ 実感していますが、難しさもまた実感しています
芯がブレていると 気持の悪い、居心地の悪い作品になってしまうような気がします
アンバランス、不安定さの中にも芯の通った作品 それを目指して頑張ろうと思います
Commented by はるこ at 2011-10-16 15:21 x
ひとつしかない点、中心、芯、、大切ですね。
これがきちっとしていると自由にそのまわりを動けます。
太陽みたいなものですね〜
Commented by touseigama696 at 2011-10-16 22:18
gu-nyaさん
ありがとうございます
これはあくまでもろくろでのことですが
でも・・どんな作り方にせよ
芯を意識することを忘れないように
画家が骨格を忘れないのと・・同じように
そんなつもりでいます
Commented by touseigama696 at 2011-10-16 22:23
はるこさん
ありがとうございます
骨格を無視して人間が描けないのと
似ているかも・・と
見えないものを大事にしたいものです
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by touseigama696 | 2011-10-15 22:23 | ○陶芸雑感 | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


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