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軸からの解放

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ろくろの上に・・無造作に土を置き
殺すでもなく・・芯をだすでもなく
エイヤッ!・・と穴をあけて
一気に挽きあげる

一瞬の気合が形になって・・
激流を氷河にして・・そのままとどめたみたい
鯉江良二さんの世界・・昔から気になって
そして・・それが好きでもある

何度か・・真似たこともあるが
正に似て非なる・・で終わる
誰にでもできそうでいて・・誰にもはできない
鯉江良二さんの世界は・・だから
いつでも魅力的である
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10年前に出版されたこの本
「現代陶芸の精鋭」・・副題は
「21世紀を開くやきものの手法とかたち」・・とある

いただいたこの本を・・めくっていて
久しぶりに鯉江ワールドに出会った
することも豪快だが・・お顔もそのまま
かつて・・収録された鯉江ワールドを見たとき

まぁ・・言ってみれば「天然ロクロ」を挽きながら
何故・・こうなのかを話されたが
解説の裏側にある・・確かな根拠は
言葉とは裏腹に・・緻密な哲学だと
直感したことを思い出す
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この本でも紹介されているが
「ロクロの作業は常に軸をもっている。
そういうことから解放されたいということを
どこかに持っていた」

「ころり発祥の地」「鯉江良二作品集」講談社

この一文が・・きっと鯉江さんの核だ
軸からの解放・・
ろくろがもってる可能性の全てでもあり
ろくろがもってる限界でもあるのが・・軸

轆轤を・・真剣に挽けば
必ずぶつかる課題である

軸を活かせないのが・・下手なろくろ
活かせば・・上達・進歩
大抵は・・この経緯をたどる

そして・・ようよう「軸」を手中にしたとき
その先に・・おおきな岐路が待っている
軸を使うもの・・と・・使わぬものにである

鯉江さんの哲学は・・そこを指摘している
同時に・・その選択は
「何を作りたいのか・・それなしには叶わない」でもある

そして更に・・ほんとに作りたいものが分かるには
実は・・軸を使うも使わぬも
どちらも自在でなければならない・・ことに気づく

作風が・・個性になるための必須は
「あらゆる意味で・・自在」
鯉江さんの言う・・「軸からの解放」とは
つまりは・・この自在のことだ

きっと究極のゴールは・・ここだと思っている
いつか到達してみたい領域だが・・容易ではない

しかし・・夢中でロクロの稽古をしていたころ
鯉江さんのロクロを見ることは
途方もない衝撃だったのは・・忘れない

「自在」・・
人生でもまた極意は・・きっとそれだ




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Commented by はるこ at 2011-09-13 00:56 x
軸から解放される、、、
思ってもみませんでした。
哲学的...!
「弘法も筆を選ばず」......とはまた違うかな(笑)?
でも、土のかたまりを手に持って、
投げつけるように豪快に何か創作する、、
出来たらもう快楽の境地でしょうね!
楽器をこなすという意味だったら、パブロカザルスですね。
Commented by touseigama696 at 2011-09-13 05:39
はるこさん
ありがとうございます

そそ・・カザルスが晩年
ホワイトハウスで演奏した「鳥の歌」
ミストーンさえも・・胸に響いて
すごいなぁ・・って・・笑
コルトーのピアノも同じ
ショパンに・・技巧は不要と思ったものです

「自在」の中には・・衰えも含まれていて
自在な衰え・・名手への最大級の賛辞かも・・笑
このレベルに達してはじめて・・マエストロ・・笑2
Commented by bibianm at 2011-09-14 19:45
今回 縁あって 今月末 韓国で 鯉江良二氏と登り窯?を焚くイベントに参加出来る事になりました。
2,3年前にも 常滑でお酒を飲む機会があり 豪快な人柄にビックリ 楽しい時間を楽しみました。
身近に勉強できる機会を得て 幸せです。
Commented by touseigama696 at 2011-09-15 00:58
bibianmさん
ありがとうございます
鯉江さんとの韓国窯焚きの旅
そりゃ羨ましい・・土産話楽しみに
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by touseigama696 | 2011-09-12 05:22 | ○陶芸雑感 | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696