2011年 08月 20日
還元窯 |
昨日の窯は・・還元焼成
だから・・久しぶりにガス窯に火を入れた
糸抜き作品は・・全て電気窯の酸化焼成
このところ・・もっぱら酸化焼成が続いた
火見穴から燃焼ガスが噴き出す
ときどき登り窯の焼成風景で・・映像化される
如何にも・・窯焚きの雰囲気がでる
900度を越えたあたりから
ダンパーやドラフトを操作して
炉内への空気の供給を抑制すると
炎は・・空気からもらう酸素だけじゃ足りなくて
器の土成分やら・・釉薬に含まれてる酸素を
奪い取るようにして・・燃焼を続ける
これが・・還元焼成
900度から1200度あたりまで
炉内は・・熾烈な戦場
燃焼音を聞いてるだけでも・・気息延々
ものが燃える・・ってことが戦いだと判るのだ
それに比べれば・・酸化焼成は
呑めや歌えの大騒ぎ・・
美酒と美食に酔いしれて
スタコラサッサの・・恍惚の世界みたいなもんだ
「窯変」は・・還元につきもの
酸素の奪い合いが・・器体に痕跡をを残すのだ
思いがけない色味・・風合い
想像以上の結果をもたらすことがあるのも
窯変のお陰なのだ
今回・・この一枚は気に入った
鉄釉の併せ掛けだが・・もし酸化焼成なら・・
漆黒の器体に深い真紅が流れる
それはそれできれいだが
ここに見る・・戦い済んだ兵の夢は浮かばない
この鉢・・26cmほどの使い勝手の良いサイズ
でも手にすると・・大きく見える
窯変のお陰のような気がするのだ
勿論・・好みの問題ではあるが・・
私には・・好きな一枚である
鉄釉の上に・・部分的に別の鉄釉を乗せる
今回は・・この手が多い
二重に掛けることは・・流れ易いことでもある
ほんのちょっとのつもりが
棚板まで流れ落ちて・・台無しにもする
ここら辺まで・・赤くなっておくれぇ~
都合よくはいかないが・・それも経験なのだ
狙い通りに・・止まってくれた
置いたのは・・首と肩のつなぎ目のあたりだけ
それでも・・これだけ流れる
襟巻きのように・・それも狙い
まぁまぁこんなもんか・・である
これは少し薄すめに乗せて
まだらに溶け込んだ雰囲気
薄いとメタリックな光沢で光る
それも・・嫌いじゃない
糸抜き波状紋やら・・最近の彩色器を
ご披露する機会の方が多くて
もともとやってた天目釉の作品は
少しご無沙汰だった
全く同じレシピで調性しながら・・酸化に限って
どうしても同じ色調の黒が取れなくて
頭抱えてるのも・・理由のひとつである
材料の成分が変わってしまったとしか思えないが
目下・・あちこちから酸化鉄を取り寄せて実験中
還元では問題ないのに・・酸化では大問題
釉薬の基礎的な知識に乏しいことを・・嘆きつつ
確たるあてがあるわけじゃない実験の心細さ
日暮れて・・更に道は遠くなるばかり・・なのだ
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by touseigama696
| 2011-08-20 23:25
| ○ギャラリー
|
Comments(4)
そういえばこういう作品をしばらく見てなかったような、、
こちらも大好きです。
先生お気に入りの一枚目、
確かに、戦い済んだ兵士の夢が見えます。
ホントに味わい深い、風味がありますね。
酸化焼成と還元焼成というんですね、、、
興味深い世界ですね。
はまったら大変、、、抜けられないでしょうね。
こちらも大好きです。
先生お気に入りの一枚目、
確かに、戦い済んだ兵士の夢が見えます。
ホントに味わい深い、風味がありますね。
酸化焼成と還元焼成というんですね、、、
興味深い世界ですね。
はまったら大変、、、抜けられないでしょうね。
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tomiete2 at 2011-08-22 19:32
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touseigama696 at 2011-08-23 03:09
はるこさん
ありがとうございます
昨日から今日・・孫に会ってきました
仕事を離れ・・短い時間でしたが
命の洗濯でもあったようです
息子夫婦と孫が・・抱き合うようにくっついて
幸せそうな様子が何よりで
その気持ちを大事にしてほしいと・・
こころから・・願っています
この手の作品も・・
想像外の結果に驚く新鮮さがうれしいのです
ありがとうございます
昨日から今日・・孫に会ってきました
仕事を離れ・・短い時間でしたが
命の洗濯でもあったようです
息子夫婦と孫が・・抱き合うようにくっついて
幸せそうな様子が何よりで
その気持ちを大事にしてほしいと・・
こころから・・願っています
この手の作品も・・
想像外の結果に驚く新鮮さがうれしいのです
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touseigama696 at 2011-08-23 03:10