2011年 06月 13日
お宝真贋の・・行方 |

この茶碗・・
我が家に伝わる伝承によれば
稀代の数寄道 益田鈍翁の手になる茶碗
そういうことになっているが・・
真贋を占う資料は・・多くない
2年前の今ごろ・・このブログでも触れた
お宝の真贋 09/05/07
今朝・・他のことの資料に
このころの記事を再読していたら
このページに・・未読のコメントを発見した
書いてくださった方には・・
お返事もせず・・失礼してしまったが
投稿が去年の秋のこと
今更・・そこに書くこともできないが
それよりも・・そのコメントは
実に大きな進展を促してくださったような気がする
その意味で・・ここで再掲して
成り行きを書いてみようと思うのだ
まずは・・そのままここに転載させていただく
Commented by rosa at 2010-10-16 09:23 x
偶々こちらのサイトを拝見した者です。
このお茶碗の箱書は鈍翁の筆で間違いないと思います。
天狗「岩」という字はどう読んだらいいのか確証が持てませんが、
その後の部分は「如春翁 天狗の一」と書いてあります。
この「天狗」というのは森川如春庵のことで、
参考図版の茶杓の箱にも「名古屋守山大天狗とのへ贈る」とあります。
このお茶碗は鈍翁のものなら
同じ花押がどこかに彫ってあるかもしれません。
ただ、「天狗の一」とあることから、
もしかすると如春庵が造った、自慢の一碗だったもの
(それゆえ「天狗」と書いたのでしょう)に
箱書してあげたのかもしれません。
いずれにせよ良いものですので、
大切にされた方が良いと思います。
このコメントに書いてあることで
私の認識に欠けていた視点
それは・・作者が森川如春庵で
箱書きが・・益田鈍翁という設定である
名古屋時代・・鈍翁の世話をしたのが如春で
その如春に・・鈍翁が贈った茶碗がこれか・・と
そう思ってきたのだったが・・
それよりも・・如春が作った自慢の茶碗を
鈍翁もその秀逸を認めて・・箱書きを与えた
その方が・・自然に思えてきたのだ
天狗は如春のことだが
その天狗作の逸品で・・天狗一
納得できそうな推測に思える
いずれにしても
鈍翁も如春も・・稀代の数寄者
どちらが作って・・どちらが書いたにせよ
この二人の間で生まれた茶碗だとすれば
それは天下の一品と思って差し支えあるまい
二人の深い絆が分かってくると
一椀を挟んで・・物語は膨らんでゆく
鑑定もさることながら・・
まつわるもの・・の深さこそ
この茶碗に耳を傾けるべきもののようだ
かすかに覚えている記憶によれば
私の亡母の学生時代の親友が・・
名古屋の素封家に嫁いだが・・やがて
何かの折に遊びに行った母に
大きな蔵から出してきて・・記念にと
頂いたものだと・・聞いた
色々な情景が・・その符丁を揃えてきた
そんな再発見だったのだ
興味がおありだったら・・ヤフーの検索に
益田鈍翁 森川如春庵・・
どちらでもアクセスしてみてごらんあれ
たっぷりと・・書いてある
rosaさんが書いてくださったように
大事に所蔵するのは・・言うまでもない
今ごろになって・・申しわけないことだが
深い感謝とともに・・お詫び申し上げます
もし・・この記事をご覧いただけたら
また・・ご意見くださいますよう・・多謝

この茶碗の銘は・・「曙」
じっと色合いを見つめているうちに
思い出す写真があった
5年ほど前に撮ったものだが
富士の五合目からの・・「曙」
相応しい銘だと・・思えた

by touseigama696
| 2011-06-13 19:45
| ●コレクション
|
Comments(6)
すごいお宝ですね。
今度ぜひ実物を拝見させてください。
今度ぜひ実物を拝見させてください。
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rainbow-forestssさん
ありがとうございます
茶碗ひとつに・・人間の絆があって
それを読み解きながら・・遠い昔を思う
それも・・焼きものなんでしょう
これで茶を飲めば・・
それもまたタイムトンネルかも・・笑
ありがとうございます
茶碗ひとつに・・人間の絆があって
それを読み解きながら・・遠い昔を思う
それも・・焼きものなんでしょう
これで茶を飲めば・・
それもまたタイムトンネルかも・・笑