2011年 02月 09日
信楽 |

10年ほど前のこと・・
京都から車で・・信楽に向かって走った
結構・・南下して走った覚えがある
4~50万年前なら・・私が走ったのは
古代琵琶湖の湖底だった筈だ
今の数倍も大きな湖だったらしい
信楽の土は・・その湖底の土だった
膨大な埋蔵量は・・それが琵琶湖の大きさ
今・・ここの粘土を使えるのは
30万年からの・・長い時間が
土に可塑を・・醸成してくれたからだ

生のままの土を成形し
その土で作った薪窯に詰め
赤松の長い炎で・・舐め尽くす
灰が降ってビードロとなり
含鉄は・・緋色に変わる
それが・・信楽
全てが自然・・だから・・
物足りなさを感じることもあるが
自然に勝る人知は・・多くない

今日・・Moさんからこの杯をいただいた
知らなかったが・・これを作った古谷道生さんは
10年も前に・・亡くなっていた
私が・・信楽を訪ねた頃だ
この高名な作家のことは承知していたが
当時の私は・・
まだほど遠い陶芸にウロウロしていた
似たような年輩・・
54歳で夭逝した古谷さんより
長生きはしているが・・
ひとカンナで削りだす
高台の小気味よさ・・まだほど遠い・・

by touseigama696
| 2011-02-09 22:43
| ●コレクション
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