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ウィーン&ロンドン (12)

生まれる者は・・生まれる土地を選べない
生まれた土地が・・自分の国で
できることなら・・そこで生まれたことを
誇りに思える国であってほしい・・

大きいとか・・小さいとかでなく
強いとか・・弱いとかでなく
豊かとか・・貧しいとかでもなく

この国に生まれて・・よかった
そう思える国であってほしい



音楽は・・世界中にある
ウィーンにもある
もっともウィーンらしく
ウィーンの音楽がある
ウィーンの誇りだからだ

例えば・・90年代の初めころまで
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は
ウィーン生まれの演奏者しか採用しなかった

毎年開かれるニューイヤー・コンサートは
ウィーンの誇りヨハン・シュトラウスで始まるが
あの三拍子のワルツに秘められた
独特に不均等なリズムは・・
ウィーン生まれでないと弾けない
それが理由だった

ちなみに・・ウィンナワルツに限っては
指揮者が途中で・・棒を振るのをやめても
音楽は・・一糸乱れずに終わる
ヨハン・シュトラウスは・・ウィーン人の血なのだ

更に・・このオーケストラの楽員は・・
自分の楽器を使って演奏することはない
オーケストラが用意したウィーン製の楽器だけが許される
それが・・ウィーンの音色だからだ

この楽器・・
他国のオーケストラが弾いてみたら
まるで・・違う音だったとか・・
演奏技法にさえ・・ウィーンがあるのだ

このオーケストラの定期演奏会のチケットは
多分・・滅多なことじゃ手に入らない
楽友協会の会員が譲らなければ・・入れないからだ
そして・・会員は滅多に手放さないらしい
自分たちの音楽だからだ

偏狭なまでに・・ウィーンだと言えるかもしれない
だが・・それがウィーンの誇りなのだ
ハップスブルグ王朝だけがウィーンではない
ウィーン人の魂が・・ウィーンだとしか言えない

誇れるものをもつ・・って
そういうことじゃないかと思ったりもする



もうひとつの音楽・・それはロンドン
そうとは知らずに・・一度だけ訪ねたことがあるが
ロイヤル・アルバート・ホールで開かれる
プロムス・コンサートの最終日は
これも・・誇り高い音楽だと思う

誇り高いからといって
しかつめらしい表情の客などひとりもいない

ウィーンのようにブラックのフォーマルで
演奏する楽員もいない
クラッカーを鳴らし・・足踏みをして聞く

指揮者は饒舌だし・・楽員は役者だ
楽しませようとする者と
楽しもうとする者が
絶妙に五線譜の上で踊るのだ

このコンサート
必ず・・エルガーの威風堂々が演奏され
聴衆は・・一緒に歌う

「・・どお・・元気がでてきたぁ~~!」
指揮者の問いに・・大声でうなずき
アンコールでもう一度歌う
素晴らしい大声で・・自信満々にだ
大英帝国・・ここにあり!

だからといって・・
その盛り上がりが・・戦争を誘うわけじゃない
祖国への誇り・・それが英国人なのだ

ウィーンとロンドン
それぞれに気質は違うが
誇り高きひとびとである

先日・・
京都の祇園祭をテレビで見た
山鉾巡行の儀式にも 
長刀鉾のお稚児さんの仕種にも
長い伝統の重みを感じる

この国にも・・
誇るにたるものがあったのだ
大名格の稚児には・・母親さえ一歩引く
そうした気持ちが芽生えるほどに
伝統は・・厳粛なのだ
誇りとは・・そうしたもの

無礼講を・・民主的というなかれ
無秩序に過ぎないことが・・殆どだ
乱れ切って・・国は滅びる
歴史は・・何度もそれを証明しているが
さて・・どうなるのだろう・・


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Commented by harukob1 at 2010-08-16 20:13
touseigamaさん、同感です!
だいぶ前ですが、私も用事でロンドンやウィーンに行ったことがありまして、
ウィーンではコンサートに行きませんでしたが,ロンドンではよく、クラシックコンサート、ミュージカルなどを,ドイツ人と見た経験があります。
その国の誇り、厳粛な重み,勝手に入り込めないような、ある種のオーラみたいなものがある,と感じました。
その匂いを感じました。
あるコンサートで,韓国の女性バイオリンにストを聴いたのですが,
ドイツ人二人の観客が「テクニックもそれ以上だし,すごくうまい。
でも、ムッター(ドイツの有名な女性バイオリニスト) の、あの音 ではないがね、、、」と囁き合っていたのを耳にしました。
その二人のドイツ人の祖国に対する誇りみたいなものを感じました。
ムッターのあの音に誇りを持っているなって、、
Commented by touseigama696 at 2010-08-16 21:07
harukob1 さん
ようこそ・・おいでくださいました
これから・・楽しいおつきあいを・・

アンネ・ゾフィー・ムター・・
大好きなヴァイオリンニストです
音楽性だけでなく・・
とても存在感があって・・
カリスマ性に満ちた演奏家ですね
カラヤンをして・・
秘蔵っ子にしたくなったのも
無理からぬ・・魅力です

彼女も・・もう40代なんだぁ
天才少女だったのに・・笑

Commented by 陶片木 at 2010-08-17 21:12 x
最初に観た外国映画が「ウイーン少年物語(?)」で
「美しき青きドナウ」が流れていました。
小学生の時だったと思うのですが、親にねだってレコードを買ってもらい
何度も何度も聴いて、ウイーンに憧れを抱いていました。

ウイーンフィルのニューイヤーコンサートのラデッキーも好きです。
きっと、昔々書かさず見ていた
「オーケストラがやってくる」のオープニングが頭に焼き付いているからかなと。

いまは音楽とは縁遠い毎日で、
でも、こうやってたまに聴いては気持ちがゆったりとする時間がちょっと嬉しいです。
Commented by touseigama696 at 2010-08-17 23:02
陶片木さん
そそ・ラデツキー行進曲も
看板ですね・・笑

ウィーンもロンドンも
BSでよく中継してるから
出っくわして・・聴き惚れます・・笑
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by touseigama696 | 2010-08-16 17:31 | ●メッセージ | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696