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越路吹雪・・伝説 (10)



歌う直前・・彼女は・・
舞台の袖でいつも震えていた

『ちゃんと歌えるだろうか・・?』

宝塚から通算したら・・
無慮数千回もの舞台を踏んでいながら
震えて怯える姿は・・
まるで新人歌手のようだった

しかし・・
ひとたびイントロのピアノが鳴り始めると
スッと舞台の中央に歩きはじめるが
その姿は・・さっきまでとはうって変わって
女王のごとき自信に満ちた歌手越路吹雪なのだった

スターには・・伝説がつきものだ
それがカリスマ性でもある

バイオグラフィーによれば・・
1980年に56歳で亡くなっている
今思えば若すぎる死だが・・当時・・
到底そうとは思えぬ貫録のある歌手だった

その貫禄をもってしても
舞台直前には・・極度に緊張して
震えて怯えたという伝説が
示唆するものは・・案外大事だと思ってきた

きっと何でも同じだろうが・・
上手くなるための努力は
慣れるための努力でもある

大抵のことは・・
慣れればかなり上手くなるのも事実だ

でも・・その「慣れ」が
技術を越えて不変の自信を獲得するためには
実に厄介な「邪魔もの」にもなることを
案外気づかずに・・進んでしまうものだ

「自信」は・・
必ずしも「慣れ」と同義語ではない
越路吹雪さんの歌は・・
いつでも自信に満ちたものだった
にもかかわらず・・彼女は
舞台に慣れようとはしなかったのだ

舞台を恐れる気分・・それは・・
舞台の難しさを知ってるからであり
それを克服するための不断の努力が
舞台への慣れにではなく・・
歌への自信につながっていったのだ

歌が始まってしまえば・・
彼女を支えるのは・・万全の自信だったろう
直前の怯えは・・消え去った
余計なことを考えずに済む歌への集中
大事なことは・・それだ

ものづくり・・の物作りにもつながる
今していることに慣れてはいけない
手慣れを・・上手と錯覚してはならない
何もかもが・・容易に手の内にできるほど
そんな簡単なものではない

ただひたすらに集中して
目の前の仕事に打ち込む・・
多分・・それに尽きる

震えて・・怯えて
でも・・不断の稽古だけが
舞台での自信を生むのだと・・思う
出品を間近にすると
いつも・・このことを考える

越路さんの伝説は・・
テレビで仕事をしていたこともあって
若いころから聞いていた

意外だったが・・意外だったからこそ
それがカリスマ的な伝説でもある

爾来・・何を仕事にしていても
「慣れるな!」は座右に置いてきた
それが「油断するな!」・・であり
「傲慢になるなかれ!」でもある

とりわけ・・窯を焚く日
・・忘れることはない


シャンソン歌手 越路吹雪さんが亡くなって・・
今年で30年になる
この動画で見る姿・・やはり懐かしい


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Commented by 村石太マン at 2010-07-21 14:42 x
越路さん 最高ですね 最近シャンソンを 歌う方いるのかなぁ
Commented by touseigama696 at 2010-07-21 21:35
村石太マン さん
ありがとうございます
確かに・・最近ではシャンソンが
テレビで放映されたりする機会は
少なくなりましたね
でも・・ライブでは根強い人気が
あるんじゃないでしょうか

時代は変わってきています
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by touseigama696 | 2010-07-11 03:29 | ●メッセージ | Comments(2)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696