2009年 12月 05日
無原罪の聖マリアの祝日 (14) |

マリア・インマクラータ・・無原罪の聖母マリア
その祝日が・・12月8日・・そして
それは・・3日前に旅立った老母の誕生日でもある
マリア・インマクラータ・・
彼女の洗礼名は誕生日にちなんで授けられたのだ
91歳を目前にした「死」だった
今日・・極く親しかった僅かな人々と家族に祝福されて
ミサの祈りの中で昇天していった

考えてみれば・・
死を・・こんな形で迎えられるのも・・幸運に尽きる
その日の朝食は・・いつものように介護を受けながら
おおぜいの仲間と一緒に摂った
きっとその直前に発症したくも膜下出血のせいで
意識の反応が・・いつもと違ったようだ
目ざとい看護職員におかげで・・
いち早く病院に搬送された

知らせを受けて・・私は息のあるうちに駆けつけた
だから・・すぐそばにいて見送ることもできた
穏やかで・・静かな死だった
きっと・・何も苦しまなかったにちがいない
たった6時間の入院・・それまでは
少しは不便だったが・・寝たきりではなかったのだ
今日・・死ぬことを予感するものはなく
今日・・死ぬことに怯えるものもなかった・・だろう
気づくこともないままに・・
目覚めぬ眠りについただけのように思える

「・・到底90歳とは思えぬ骨の量です・・しっかりしてるし・・」
係りのひとは・・そう言った
医者の夫と結婚した薬剤師の妻
ふたりとも・・身体の専門家だった
西洋医学の父と・・東洋医学の母
ふたりで・・何やら掟を作って暮らしていたから
94歳と90歳まで生きて・・死ぬことができた
成就した人生だったと思う
骨になって戻った信者にとってのもうひとつの家・・教会
別れのミサの祈りを聴きながら
小春日よりの午後・・
独りで・・ほんとうに旅立っていった

by touseigama696
| 2009-12-05 00:41
| ○未分類
|
Comments(7)
お疲れ様でした。
クリスチャンでいらしたのですね。
キリスト教では亡くなる事は神の元に戻るという帰天といって葬儀ミサも厳かながら明るい雰囲気ですよね。
お母様、文字通り大往生で 私も見習いたいなと・・・ 少し早すぎますけれど。
クリスチャンでいらしたのですね。
キリスト教では亡くなる事は神の元に戻るという帰天といって葬儀ミサも厳かながら明るい雰囲気ですよね。
お母様、文字通り大往生で 私も見習いたいなと・・・ 少し早すぎますけれど。
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何も知らずに失礼いたしました
それにしても、見事なご夫婦ですね
お父様が旅立たれたのはつい昨日のように・・・・
本当の意味の共白髪まで一緒にいられるという幸せ
あるようでなかなか実現しないのが現実です
お母様のご冥福を心よりお祈りいたします
それにしても、見事なご夫婦ですね
お父様が旅立たれたのはつい昨日のように・・・・
本当の意味の共白髪まで一緒にいられるという幸せ
あるようでなかなか実現しないのが現実です
お母様のご冥福を心よりお祈りいたします
cat-korokoro さん
ありがとうございます
確かに・・手間かけずに逝ってしまいました
認知症の進行がどうなるのかな・・
と思っていた矢先のこと
思いがけないくも膜下で・・想定外でした
94歳と90歳の死・・
いい人生だったと思います
ありがとうございます
確かに・・手間かけずに逝ってしまいました
認知症の進行がどうなるのかな・・
と思っていた矢先のこと
思いがけないくも膜下で・・想定外でした
94歳と90歳の死・・
いい人生だったと思います

お経に対して失礼かと。