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目が物差しで・・手が道具(20)

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この皿に描かれた全ての線紋は・・フリーハンドで描いている
描く・・というと正確ではない・・糸状テープのマスキング・・が正しい
だから・・一本一本の糸を・・グルリと円周で貼ってゆくことになる
一番内側のやや太めの線だけは・・ロクロで芯を出して固い鉛筆で真円にとってある

そこからは・・外側の線を見つめながら
数ミリの間隔をできるだけ崩さないように貼ってゆく
細線の下に鉛筆のカーボンが付着してると
僅かな粘着力しかない糸は剥離してしまう
だから・・下絵もあたり線も入れられない
目と指の・・『勘』・・だけが頼りである
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拡大してみれば・・決して機械のようには正確じゃない
実寸では・・一番内側の太線が・・2mm幅
細い方は・・1mm幅 間隔は1~2mmということになる

多分尺皿ほどの大きさ・・でも結構円周があるから・・
息を詰めてリズミカルに指を動かす必要がある
もっと真円に描きたい・・いつもそう思うが
進歩は・・僅かでしかない
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この『糸抜き』技法を手がけ始めた頃・・
頭にあったのは・・江戸小紋の着物地だった
遠目には無地・・近づけば極細の紋様が見える
江戸の粋・・絢爛たる西陣とは対極にある芸だ

極細の糸テープの・・
伸びやかに走る線が描く紋様
波は・・そのひとつで・・随分と手がけた

糸を自在に扱えることが全て
曲線だけでなく・・キリッとした直線も追えないかと
これもそうした試みのつもりだった
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外科用のピンセットと鋏で・・幅を揃えてピンと貼り
1mmのテープの上で・・0.5mmをはみ出さずに切る

50センチほどの径の大鉢の上で
小さな三角模様に・・飽きずにこれを繰り返す
それが訓練で・・
いずれその結果としての作品ができる

練習に費やす時間と探求
作品の質を高め・・ゆるぎない線紋に届く道は・・
多分これしかない・・そう思う
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「目が物差しで・・手が道具」・・
確か加藤唐九郎さんの言葉だった

鍛え抜けば・・目も手も一番の道具
減ることも・・なくすこともない

とことん目と手を使う仕事
いい加減にではなく
ノギスと勝負するつもりで・・挑めば
いつか・・少しはましになる
そう信じての日々・・だから
飽きもしないし・・嫌にもならない
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今まで手掛けてきた『波状紋』の次に
どう展開していったらいいのだろう
実に悩ましい問題である

今・・必死で糸を操ることに腐心していれば
ことによると・・糸が教えてくれるかもしれない
甘くはないが・・やれるだけやってみよう・・と
目と手に・・言い聞かせているのだ

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Commented by gaunn at 2009-11-18 14:26 x
また新しい作品作りですか趣味をとうしてお仕事となり
毎日が楽しいですね、波紋状のあちこちに流れ星のごとく
星が2個ほど光っていたら面白いと私の思いですお笑いください
Commented by yumita6 at 2009-11-18 20:58 x
描くのではなく「抜く」のですよね。
プラス+と」マイナス-は正反対だけど、
そのマイナスとプラスを作り出す・・・
糸抜きの壮絶な作業は絶対マネできませんが(できるわけない!)
もしtouseigamaさんが悩んでおられるのなら、その悩みの先に
きっと答えがあると思います。

行き止まりまで行く!と言うのは、私が「端っこ」が好きだから(笑)
半島や岬、崖や滝が好きです。
関係ないですねm(_ _)m・・でも
そこでしか見えない景色があるはずだから♪ 
Commented by touseigama696 at 2009-11-19 01:08
gaunnさん
ありがとうございます
なるほど・・星ですかぁ・・
光らせる・・ってとこが難しいですね
Commented by touseigama696 at 2009-11-19 01:11
yumita6 さん
ありがとうございます
端っこ・・私も嫌いじゃありません
波打ち際まで行って・・
考えることにしますかぁ・・笑
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by touseigama696 | 2009-11-17 23:12 | ●窯だ行進曲 | Comments(4)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696