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余情残心・・井伊直弼(10)

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誰もいなくなった工房で・・
独りで茶を点てた
自作の天目茶碗と天目菓子鉢

山口県にお住まいの親しいブロガーさんが
菓子を送ってくださった
それをいただきながら・・茶を点てた

ついさっきまでの教室の賑わいも消えて
茶筅の滑る音を聴きながら・・
静かに贈り主を思う・・これも一期一会
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そういうとき・・この本を思い出す

彦根藩主・・大老井伊直弼が書いた『茶の湯一会集』
血なまぐさい「安政の大獄」で有名になってしまった直弼だが
一方では・・石州流の茶人でもある
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とりわけ・・この一節に
直弼の人生観が滲んでいて
政治を離れれば・・
卓越した文人だったにちがいない

独座観念・・意訳してみれば

「茶席のあるときは、主客ともに名残り惜しさを感じつつ、
別れの挨拶を済ませたら、客は茶室を出て帰ることになるが、
そのときは、客も決して大声を出して騒ぎながら帰るのではなく、
心静かに露地を出て、そして、
亭主は客の姿が見えなくなるまで門の外に出て見送りなさい。

更に、客が帰ったあと、
中くぐり、猿戸、その他戸障子などをいち早く閉めたてなどするのは不興千万、
一日持てなしたことが全て無に帰してしまう。
客が遠くに見えなくなっても、後片付けを急いではならない。

やがて、静かに茶席に戻って炉の前に座り、
あの客ともう少しお話のしたかったものを、
今頃、どの辺を歩いておいでだろうか、
今日一期一会済んで、
もう再びお目にかかることがないかもしれないことなど考えながら、
ひとり自分のために茶をたて、
これを味わいながら、去って行った客のことを偲ぶ。

これ一会極意の習いである。
こうした瞬間に語ろうものとては炉前の釜一口でしかないが、
この釜と語りあうひとときこそ茶の湯の極意である・・・」
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この習いに従って・・直弼と同じ時代・・
まさに直弼と敵対して時代を作った長州の
その一角にお住まいのUさんからのお菓子をいただきながら
はるかに・・今ごろどうしておいでだろうか・・と
ひそかに偲んで・・独服の一碗なのだった

その後・・工房に出張してくれた整体のDさんに
たっぷり1時間以上をかけて揉んでもらった
これもまた至福のいっとき・・
明日は早起きして窯に火を入れることにしよう

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Commented by gaunn at 2009-11-15 10:46
お早うございます
まあーおいしそうだことお一人で一服もいいですね
でも友達とお話しながらのお抹茶もいいですよ
次の窯出しが楽しみですね
Commented at 2009-11-15 14:41
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by touseigama696 at 2009-11-15 18:22
gaunnさん
ありがとうございます
そそ・・教室やってるときは
みんなと一緒にいただきますよ
それも楽しいです
Commented by touseigama696 at 2009-11-15 18:24
mFramboiseさん
ありがとうございます
仙台で見ていただいて・・感謝です
直弼さんは・・
茶人としての面を拝見すると
あの大獄事件が信じられないのですが
幕末の政治のなせることだったんでしょうね

Commented by chasha at 2009-11-15 23:25 x
ご無沙汰しております。師匠の活躍はいつも拝見しておりました。数々の素晴らしい作品が認められ 自分のことのように喜んでおりました。
私のほうはというと日々あわただしく日々を送って^^;。そろそろ 茶陶に入っていきたいとひそかにもくろんでおります(笑 道具を見る目も養われるかと^^ また日々の煩雑さから 無心へと自分をいざなってくれる気がしております。あとは時間をどう捻出するか・・・今のところの課題ですね。夢中になりすぎるのが いいところでもあり 欠点でもあり^^です
余情残心 師匠が その節は 駅で見送っていただいた 御心もそこにありかと感じております。
Commented by touseigama696 at 2009-11-16 00:01
chashaさん
どうもありがとうございます
こちらこそご無沙汰ですが
茶を点てる折りには・・
やはり・・元気にしておいでだろうと
ひそかに・・想像してたりします

そこまで茶をやられたら・・そりゃ
当然作るべきだと・・思います
時間は・・苦労してつくるもの
簡単にできる時間では・・本気にならないものです・・笑

近頃は・・やはり一期一会をしみじみと感じます
まさか・・と思いながらの幽明異境
別離の儚さも・・しばしばなのです

一会を大事にしたいものです
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by touseigama696 | 2009-11-14 23:43 | ○陶芸雑感 | Comments(6)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696