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タイムラグの知恵比べ

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私の工房には
用途別にロクロが4台据えてある
教室時代の10台から減らしてこうなった
左から順にNo1→2→3→4とすると

No1は白半磁土専用機
白土が黒泥で汚されないための分離である
No2は同時進行が必要な時の白土専用予備機
そしてNo3は黒泥専用機
No4は元々の大型作品用を活かしながら
平行時の黒泥専用予備機である


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考えてみると陶芸というのは
連続する作業で
やむなく必要な時間差を
別の作業にどう組み込むか
能率を図ろうとすると避けられない要点である
タイムラグとの知恵比べ
毎日これと戦ってきたような気がする


陶芸の始まりはロクロ
濡れた土をロクロに据えて
更に濡らしながら成形することで前進する


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こうして皿を挽いたとすれば
かなり乾燥するのを待たねば先に進めない
それを待ってる時間は
更に遡る同じ作業で埋めたり
全く別のカテゴリーで埋めたり色々である

例えば
ロクロ挽きした作品を乾かしながら
前日乾かした作品の削りをしたり
同じ時間に
素焼きを済ませた作品に加飾をしたり
既に加飾した作品に釉薬を掛けたり
時間の流れに隙間を作らずに工房全体を進行させる
作家にとってはパズルみたいなものなのだ


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こんなこともする
丸い皿の四面を切って四方皿に仕立てるのもそうだ


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これが済めば素焼きに回して先へ進む


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素焼きが済んでいれば糸を貼って彩色を急ぐ
糸を貼るのは思いがけず手間取る
ロクロ挽きに比べれば余ほど進捗は遅い
それも頭に入れておかねばならない


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右と左は
同じような色合いに見えるが
混色の比率を大分違えている
焼成後にどんな色合で上がるか
調合を記憶しておかねばならない
劣化する頭には段々負担が大きくなる


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更に今日は
30㌢弱の鉢を3個ほど挽いた
すきな大きさである

剥き出しのまま乾燥任せ
明日の朝から削るつもり
今日のタイムラグとの知恵比べ
結構細かく空白のラグを埋めたつもりの一日だったが

その分遅れをとるのが・・掃除
今日出来ることでも疲れてるなら
明日一所懸命やろう!
緩い掟である

独りっきりの工房の気まま
好いような悪いような・・




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# by touseigama696 | 2022-01-17 02:22 | ●工房便り | Comments(0)

赤いオーロラ

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この寒々とした光景
南極だろか?それとも北極?

この小屋は北極圏にあって
ノルウェイの領土内のスバールバル諸島にある
一般人が住んでる最北の定住地なのだそうだ

夏季は白夜で冬季は極夜
明るいか暗いかしかない一年を
BSが紹介してくれた
「赤いオーロラ」が見られる場所なのだそうだ


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雪のように降る星々
姿を見せはじめた赤いオーロラ
私は初めて見た

ここでもいつでも見られるわけじゃないようだ
各国から研究者たちも滞在して
「赤いオーロラ」と見つめ合っている
この映像の中に一点の変化を指さし
「これは今までに撮れていない
多分新発見でしょう」
興奮気味にそう言った

研究の長さだけが教えられる
道半ばの果てしなさを伝え聞いた思いだ

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この研究者たちは
時間がとれて費用が作れたから
かねて念願のオーロラを見に来たわけじゃない

極地科学の先端で新しい発見を求めて
ここに基地を作ったのだ
揺るぎない興味を持った彼らには
移動だけではなく定住の中での探索
それも壮大な旅のコアなのだ

旅は決して嫌いではないが
内面を揺さぶるモチベーションに駆られて
思いがけずに果てなくも
そんな旅は経験したことはない

もし生まれ変われるなら
今度は勉強を嫌わずに生きてみよう
好奇心が目覚めるに相応しい動機としての知識欲
壮大な旅の入り口はきっとそこだ



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昨日も終日私の定点コックピットで
ささやかな進歩を探して
六枚の皿に色々手を加えた



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# by touseigama696 | 2022-01-14 10:24 | ●エッセイ | Comments(0)

盆栽便り


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「椿」に思うことのひとつ・・潔さ
物を作りながら想うことも・・同じ潔さ

巧くゆかないことに焦れず
じっと我慢するって
下手を認める潔さあってのこと
貫けば「誇り」に通じる
椿の花ことばとか・・


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去年の暮れに
岸本さんに納めた鉢のひとつ
彼女とのコラボも3年目の春
穏やかに花を愛でる
良い年になってほしいものである




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# by touseigama696 | 2022-01-12 09:48 | 〇盆栽 | Comments(4)

今年のプラン

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以前は時折挽いてた俵筒湯呑み
好きな形だ
何故かちかごろストレートな屹立ばかり
たまには挽いてみようと思い立った
昨日の午後のことだ

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昨日挽いた分削った
屹立ちより少し楽に削れる
真っすぐというのは何につけ難しいのだ


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真っすぐなラインを削りだそうとしたら
器の腰の辺りでやや絞って
エックスラインっぽくする必要があって
少々手間がかかる

俵とか卵のシルエットは
そのまま挽いて削ればいい
とはいえ
ストレートの気持ち良さは別段のこと
私は好きである


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でも柔らかなラインに惹かれるものも多く
今年はこれも作ろうと思ってる


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これはテストピースみたいなもので少々お粗末だが
ご希望も頂いている
改良版を起こしてみよう


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今日の午後はこの手の皿を挽いた

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尺には一寸届かないが28㌢
これは昨日書いたが四方皿にするつもり



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正円の口縁部を四面で落とせばこうなり


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一方紋様で四方を描けばこうもなる
形にあった紋様で曲のなかに直を求める
色々楽しめそうだ

「自然界には
自然に存在する直線はない」

直線は人間が編み出した独創(?)らしい
そういえば
真四角なコスモスって見たことないな・・・


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# by touseigama696 | 2022-01-11 01:33 | ●工房便り | Comments(2)
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昨日は
恒例のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの中継日
工房で独り聴きながら仕事してました


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合い間にかつて助手さんをしてくれた小原さんが来房
「丁度良かった 写真撮ってくれる?」
しつこいかもしれないが
スクレーパーの使い方撮ってみました


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スクレーパーは
薄いステンでできた削り器なので
うまく角度を使うとムラなく段なく
滑らかに削れる実に重宝な道具です
私はこれを使うのが好きです

中心周辺の緩斜面を平らにするときは
スクレーパーの刃を垂直に立てて
刃の中心部がコブに当たるようにして落とします
力を入れず回転に任せていると
要らないコブが落ちて平らになってゆきます


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口縁部で厚みが目立つ部分は
刃の両端を手前に僅かに引き気味にして
適当な角度の刃でコブをめがけて潰してゆきます
急がずゆっくり手触りで確認しながらです


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口縁部から最も丸みを帯びる腰回りまでは
両端を少し強く手前に引いて
シルエットに合わせてやや力を使います

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望んだシルエットが見えてきたら
シルエットに段差がつかないように
今度はスクレーパーを寝かし加減で
刃が滑らかに広い幅で斜面に当たるよう
力を解いて回転に任せます

スクレーパーの当て方さえ
自分なりにカバーしたいスペースで
正しく接面できれば
不要なコブや傷などが消えて綺麗になります
しかも乾いてからの方が作業しやすいのも嬉しいです

使い慣れると
ロクロでは柔らかすぎてこなしきれない
デリケートな厚みや傷跡などを補正してくれる
便利な道具
ヒントになればお使いになってはいかが?


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そうそうこのスクレーパーの仕事
大事な雰囲気つくりがあります
BGMはワルツに限ります
リズムに乗せてスクレーパーを躍らせる
ちょっと気にしてやってみてください

来年のウィーンフィルNYコンサートまでに
間に合わせてはいかがでしょ?



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# by touseigama696 | 2022-01-09 10:03 | ●工房便り | Comments(0)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696