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孤独なる戦場

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直近の2週間 僅かな約束を除いて
殆ど工房に籠り切り
朝食を済ませたらそのまま工房に入り
凡そ午前0時あたりまで
ひたすらに糸貼りに明け暮れている


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お約束は20点ほどだが
糸貼りに手のかかるものを選んだ
それでいて出来るだけシンプルがいい
余計なことはしない方がいい


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久しぶりにタタラの板皿
25㌢の四方皿である


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20㌢ほどの花入れ
フリーハンドで麦藁手に貼ったもの


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同じ麦藁手の中鉢
根気頼りの細か紋である


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カップ&ソーサー
ハンドルなしにすれば
珈琲でも茶でも使えるし その場合
ソーサーは菓子皿でもいい



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これは飯碗
少し小ぶりにして時代に合わせている

昨日焼いた素焼きが今日には窯から出せる
午後からまた糸貼りを続ける予定
今月いっぱいは工房に籠り
ここは孤独な戦場に化すこととなる

年々劣化の一途をたどる筋力と気力
時間をかけて繰り返すしかない
椅子に座り続けた尻が悲鳴を上げる
老いれば因果な仕事でもあるのだ

でもここにいるのは嫌いじゃない
それもまた因果である


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今回はすべて
この茄子紺のシリーズになる予定である
夏向けに涼し気を狙っている




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# by touseigama696 | 2019-07-23 04:13 | ●工房便り | Comments(2)
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タローのために作った骨壺は
どうやら無事に焼けてます
作ってる最中に思いついて
皿を一枚挽いて窓を開けました
ここにシュちゃんがタローの絵を描けばいい
そう思ったからです
それが昨日の深夜実現しました


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少子化の昨今
何処にこんなに沢山受験生がいるの?
シュ&ドレミ夫妻が主宰する受験塾は
いつも子供たちが溢れています
その一端に貢献していたのはきっとタローです
大きな体で優しいこころ
タローは誰も怖がらせる犬ではなかったのです
いつも教室の隅に座ってみんなを見つめる
そのやさしさがきっと
緊張した子供たちの気持ちを
和らげたに違いありません


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シュちゃんは多才です
水彩画家でもあるので
陶芸とのコラボが実現しました


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夜の授業を済ませた深夜
シュ&ドレミ夫妻は
タローの席がそのままの車で現れました

ドレミ夫人の注文に手を加えながら
2時間ほどで完成
「ここで止めよう! 描き過ぎたらダメだもんね」
パソコンといい カメラといい 楽器といい
その上に水彩画も
彼はプロのプロ足る何かを知って持ってる男なのです

今までの熱い厚い篤い友情に応えるためにも
良い皿が焼けるよう火をいれることにします


シュ&ドレミ夫妻とタローの物語は
これまでにも触れています
以下のリンクでご覧いただければです







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# by touseigama696 | 2019-07-19 09:14 | ●畏友交遊 | Comments(5)

テスト・ピースいろいろ

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ハンドルなしのカップ&ソーサー
新しく頂いたオファーに沿って
テストピースを挽き始めています


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20㌢強の皿
出来るだけ力強い作品をと心がけますが
乱暴でいいわけではないので
丁寧に進めてゆこうとしています


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これは粗削りの段階の飯茶碗
乾燥が進んだら仕上げ削りで補正します。


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少し大振りで片口の酒注の予定です
この一連の作品は
那須紺で糸抜きの木賊紋に焼き上げるつもり

使用粘土量や途中サイズも記録して
再現性を確保しながらのテストピースです



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焼きあがればこのタイプの器になります
このカップ&ソーサーは
ハンドルなしで作っています




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# by touseigama696 | 2019-07-18 06:40 | ●工房便り | Comments(2)

新婚さんへのプレゼント

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新婚さん一家が工房にやってきたのは4月の末
幾つかの仕事が重なって手間取ってしまったけど
やっと焼き上げることができました

作ったのが新婚時代でも
差し上げたら銀婚式なんてことになったら
えらいことです(笑)もんね


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新婚さんに似合うようにと
色々工夫はしてみましたが
さて喜んでもらえるでしょうか


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ヒロインの遥さんは
雛に稀なるチャーミングな若奥さんですから
きっと日々の料理で使ってくれるでしょう


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白墨に線彫りして土の上を転がした繋ぎ紋のジョッキー
梅雨明けに間に合ったから
これからのビールの季節を
ご家族で楽しんでくださいな!


あの日のことは・・こちらでご覧ください



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# by touseigama696 | 2019-07-17 08:01 | ●工房便り | Comments(2)

「唇」こそ命

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大きな鉢の大きな口
その作り方には一番悩ましい難しさがあります
公募展での評価の分かれ道のひとつです
唇こそ命・・まるで演歌みたいかな?


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暫く乾燥させておいた大鉢がこれ
昨日 この鉢の口縁部を作ったというわけです
もう少し丁寧にスクレーパーを当てて削るつもり


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昨日は本焼きの窯を焚きながら
少しロクロも挽きました
これはcup & saucerの予定です


朝の6時に火を入れた窯は
夜の9時に完了
その間ずっと工房にいて窯番をしながらの制作
そのつもりの工房籠りですから迷わず仕事ができて
一番落ち着いた一日です



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盆栽作家の岸本さんから
緋ネムの作品が届きました
渋い背景に緋色が綺麗です

岸本さんの作品は
器と共に・・の思いが伝わってきて
盆と栽の一体化が嬉しいものです

先日
「試しに鉢に糸貼ってみたら!」
彼女のサイトにそれが紹介されています
これもコラボです




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# by touseigama696 | 2019-07-15 08:39 | ●工房便り | Comments(0)

どくだみの花


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旧居時代のこの季節には
我が家の裏庭はどくだみの花で一杯
可憐に似あわぬ匂いと共に
存在感のある花である

一方で
その周囲から光りを奪ってしまう花のようでもあって
大きな葉に包まれて
深海を漂うがごとき風情に溢れている



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幼かった頃
亡母は私をつれて里山の森や林を歩くのが好きだった
そして薬草を見つけては説明するのだが
難しくて分からない

薬剤師だった母は
まるで学生に戻ったみたいに楽しそうだった
肩から下げた薬草箱に小さなハサミを入れて
嬉しそうに歩く姿を思い出す



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「このドクダミもお薬だけど
ゲンノショウコって花もあってお腹のくすり
漢字だとね「現の証拠」って書くの
よく効きそうでしょ!」
入学前の幼子には難しすぎた

生きていれば今年百歳になる亡母も
あの頃は30歳になるやならずだった筈である



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麦藁手の小鉢 自作




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# by touseigama696 | 2019-07-13 08:46 | 〇老いゆく日々に | Comments(4)

雨の代官山

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久しぶりに代官山に出向いた
限りなく雨の気配の濃い午後だった

仕事での新しいビジネスチャンスの提案を頂いて
そのご相談の所用を済ませた後
いつだったかテレビが取り上げた
代官山の蔦屋書店に入ってみた
これはもう本好きにはたまらない雰囲気である
日本橋の丸善でも味わえない贅沢な空間

店内の其処此処にある座り心地の好いソファーで
やっと見つけた好きな本を抱え
cake & coffeeのひと時
そぼ降る雨が落ち着きを濃くしてくれる

新しいビジネスチャンスが実れば
ここを訪ねる機会も増えるかもしれない
それも楽しみになりそうだ



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映画のライブも豊富なので
思わずこの映画の在庫を訊ねたら
即座に持ってきてくれた

美しき諍い女(うつくしきいさかいめ)
懐かしくも好きな映画
だから買い求めることにした



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老いたる画家と若いモデル
とりまくひととひとの確執
絵はそうした人間模様の上に表現される
情念の塊なのかもしれない

映画とはいえ
老画家がインクをつけたペンで
叩くが如く描きつけるデッサン帳の迫力
30年前に見たときにも感じたものを思い出す

新しい仕事のチャンスのことも
この映画のこともまだ途中
いずれ改めてということにして
今朝もまた外出の準備である




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# by touseigama696 | 2019-07-12 08:41 | ●フォト散歩 | Comments(2)

昨日の続き・・

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加飾を続けた一日でした
花嫁が小学校4年生だったころを懐かしんで・・
少し可愛げに

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決して難しいことをしてるわけじゃないのですが
加飾に手間取ります
でも新婚さんへのプレゼント
楽しんで作っています
これはビールジョッキーなのでしょう


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糸貼りも定番通りで使います
彼の茶碗かな?


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これから釉薬を掛けて本焼きです


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もう少しなので待っててね!



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# by touseigama696 | 2019-07-10 06:32 | ●工房便り | Comments(2)

記念のお皿

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彼女は最近結婚した
初めて会ったのは彼女が小学校4年生のとき
元気だった我が家の柴犬桃次郎を連れ
散歩していて彼女の家の前で会った
彼女はパジャマ姿の朝だった
やがてその家の愛犬ソラちゃんと桃次郎は
無二の親友になった そして
彼女の家族と私の家族も親しくなった

10年ほどして
我が家は転居し少し遠くなった
だからそれまでのようには会えなくなったころ
桃次郎は17歳で旅立ってしまった
その上ソラもまた同じころ逝ったと知らされた
「きっと今頃二人はいっしょだよ!」
彼女の家族がそう言ってくれた
「ほんとにそうだね!」と思った

ソラと桃次郎はいなくなったが
時々「みんな元気!?」って声をかけた
そしたら
「娘は結婚したよぉ~!」って教えられた
小学校4年生のパジャマ姿は遠い幼い日となった

今年の春
彼女と彼それに彼女の母も一緒に
私の工房にお招きした
「みんなで一日陶芸を体験してみて!
出来た作品がキミの結婚祝いのプレゼントだよ!」

その中の皿がこの写真
やっと今日になって彩色の加飾が始まった
全部で20点近くある
「少し遅れてしまったが急いでるからね ごめんよ!」
先日電話で謝った

久しぶりに工房で会った彼女は
遠いあの日の幼子とは別人のように
美しくてチャーミングな妻になっていた
それだけの時間が過ぎていったのだ
ソラと桃次郎が作ってくれた時間である



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コーギー犬ソラ 柴犬桃次郎
在りし日のふたりである


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ロクロを挽く彼女が遥さん
そして彼と母 幸せに溢れているね



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# by touseigama696 | 2019-07-07 23:51 | ●工房便り | Comments(4)
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少し歳とって大事なことは
俗に云う不便を厭わず便利に組しない頑なだと思う
便利を求めてあくせくすると結局
致命的な不便に押しつぶされることになりそうだ

先週のことだったろうか朝のテレビが
しきりとコンビニのカード決済の便利を説いていた
聞いていてさっぱり分からない
やたらに「簡単」「便利」の言葉が飛び交い
それでいて妙に不安な話の成り行きなのだ
性善説を軸にしない限り成立しそうにない
直感はそんなことだった

それから数日後
案の定膨大な損失をだしながら
システムの未熟をさらけ出しおまけに
謝罪する責任者の呑気さ加減に更に不安が募った

僅かな買い物の見返りにもらうポイントは
それでは担保できない重大な個人情報を垂れ流した
その方面ではほとんど無知の私でも
割に合わない話である

究めて基本的な認識としては
「電脳の世界の悪人は電脳世界の善人より頭がいい」
負けて迷惑するのはいつでも利用者である

電脳の悪知恵者といえども
どうしても壊せないものがあるとすれば
それが「ニコニコ現金払い」である
システムじゃないからだ

そして買い物にいそしまない節約主義
財布の中身を確かめながら
ちっと多めの日には寿司を食い
減ってる日はラーメンでいい
釣銭の一円玉を面倒がらず
それも認知症対策だと思って数えることだ

日本銀行券には不思議な力がある
財布から出して手にすると 不要なら控えようとか
髙くてもそれだけの意味と価値があると教えてもくれる
 
万が一落としても落としただけが被害で
銀行にストックした分までは落とさない
ガードの甘いガードマンに
我が家の玄関の見張りを頼むなんて真っ平である

こんなこと書けば「暇な年寄りだもんね!」って言われそう
確かにそうである
だから自説を若者に押しつける気はない
君らは生き馬の目を抜く娑婆の過酷に耐えて
一段と賢い電脳生活を送るしかない
それが世情だからだ

だが少々老いたる同胞諸氏には
なるべくなら不急の外出は減らし
財布の中の日本銀行券と相談しながらプランを決め
大事なとこでは惜しみなく使い
残された晩節を恙なく過ごすべきだと言いたい

財布に沢山のカードを入れて歩いたところで
覚えきれずに困惑するのが関の山
叶うなら一枚の一万円札を
朝から少しづつなし崩しに減らして
無事に一日を終わる
コストと成果が一目一覧の日々
損せずに得とって
穏やかに眠れる日々が何よりだと思うのである


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私には 朝から晩まで
こんなことしてる日がもしかしたら
一番穏やかな暮らしかもしれない



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# by touseigama696 | 2019-07-06 09:37 | 〇老いゆく日々に | Comments(5)

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・


by touseigama696