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昨日は・・素焼き済みだった水指三基に
糸を貼り・・彩色・釉掛けの一部を施した


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水指というのは・・決して茶室の主役ではないが
しかし・・作ろうとすると結構存在感を求められて
作り手は・・趣向を凝らすことにもなるようだ

しかし
そうした趣向に手をかけることで
日常使いの食の器での蓋物も
ただの入れ物ではなくなる
食の道具が・・食の文化に昇華するために
茶道が果たした役割りは大きいと思う


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この一年余
時間をかけて・・シンプルの意味を考えてきた
シンプルが「端正」であるには・・?
きっとそこら辺が・・課題だった

勿論・・確たる答えが見つかったわけじゃない
ただ何をしていても
「それって要らないんじゃない?」
以前に増して・・そう思うようになった

俳句に通じるものがあって
重なるものの殆どは要らないものなのだ

言いたいことは・・ひとつでいい
それがなければ・・ひとの胸には届かなくて
ふたつあったら・・うるさがられるだけ

「物言わぬ存在感」・・ちかごろ物にも人にも
そうした存在感が希薄になりつつあるような気がして
世の中の騒々しさは・・そのせいなのかな?




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世の中は・・三連休とか
久しぶりに帰省してきた娘を
買い物につき合わせて
妻は・・出かけて行った


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夜明けに工房に入って
誰もいない静けさの中で
昨日も・・一日頑張った


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茄子紺仕立ての・・20㌢ほどの皿
焼けば青々とするが
顔料を吹いただけの時は
うっかりすると・・全体の雰囲気を
間違えてしまうことがある


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ラテックスの抜き紋
糸抜きを離れると・・ちょっと気分転換になる

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加飾の乾燥待ちの間に
粗削りが済んで程よく乾いた花器も
スクレーパーを使って
縦削りで仕上げにかかった


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留守番の一日は・・静かで長い
昨日は・・結構集中できて捗った
白茶碗も加飾したし

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最後に・・この黑茶碗も塗れた
夜明け前の4時から日没の6時過ぎまで
ほぼ14時間・・身じろぎもせず
じっと我慢の時は・・それでいて
あっという間の一日なのだ

楽しさを通り越して・・苦しいことの方が多いが
75歳にもなって・・まだ試練がある
幸せだと思うべきなんだろうな

昨晩は・・ぐっすり寝た
今・・早朝の3時を過ぎたところだ
もしかしたら・・労基法違反の一日が
また始まることになるようだ



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少し年とったら・・いつ身体壊すか判らないし
まして二人とも元気となれば?
一年前倒して記念旅行に出かけた
一昨年の夏のことだ・・ふたりで知床を旅した

そして去年の夏・・子どもたちの肝いりで
帝国ホテルのインペリアル・ヴァイキングに
個室をとって・・家族が集まった
同時に・・家族ぐるみのつきあいが続いた
何組かの夫妻を招き・・楽しく会食した

去年は・・我々夫婦の金婚アニバーサリー
幸いなことに・・二人とも元気にその日を迎えた

今と違って・・昔は
結婚年齢は・・もう少し若かったと思う
でも・・寿命は今ほどでなかったから
元気に金婚年を迎えられる夫婦は・・多くなかった

そして今・・長寿の時代になったが
今度は結婚が遅くなって・・やはり金婚は簡単じゃない

ふたりとも同じ年の23歳で結婚し
元気で過ごすことができた幸運のおかげで
恙なく金婚を迎えた去年だった

思い返せば50年前のあの日・・妻に
「行ってらっしゃい!」って見送られて
でかけたのは・・大学の卒業式で
社会人初出勤は・・2週間ほど後だった


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「今日3月19日だろ?」
「18日じゃない?」
ついさっきの夫婦の会話
夕食も済んでからの話だ

金+1年目の・・3月19日の今日
アニバーサリーは・・極く普通の一日だった

娘と佐原歩きを楽しんだ・・妻
工房に籠って・・器に金彩などしてた夫
水のごとく・・空気のごとく
時は流れていった



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儒教の教えに習えば
王道とは‥徳をもって為す為政のことだ
人の上に立つ者が
その立場に相応しい責任を果たしてこそ
叶う善政を意味している

昨今のニュースを見ていると
日本に限ったことではないようだが
政治は・・王道を歩いていない
攻めるも守るも・・姑息に走り
責任は釈明で潜り抜けようとしてる


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一方「王道」には・・もう一つの意味がある
学問に王道なし・・という時の王道である
儒教の意味で解すれば
学問の究め方に正しい道はない・・となってしまう
きっとそんなことはない

ここでの王道は・・儒教の王道とは別である
学問には・・楽な道・近道はないという意味だ
学問を政治に直しても・・同じことが言える
善政に・・簡便な手段などないのだ
そして・・こっちの意味でも
今の政治には・・大きく欠けたものがある

数を頼みの力づく政治では
成熟した民主主義など望むべくもない
啓蒙や説得よりも・・駆け引きに明け暮れ
近道探しの・・政局にいささかうんざりもする

王道・・どっちにしても難しい道だ
世界の中軸に立つ人々に
是非とも・・両方の意味での
「王道」を熟考してもらいたいものである

陶芸に近道はない・・今更ながらそう思う




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IBS・・Irritable Bowel Syndrome
日本語では・・過敏性腸症候群という
国内に・・推定1000万人ほどの患者がいるらしい
10人に一人の確率・・案外多勢いることになる

どんな疾病かを書こうとすると
ちょっと躊躇うものがある
何せ原因はかなり心因性なのに
症状は・・排泄に現れるからだ

何かの折に・・今までになく便秘になったり
その逆に・・軟便や下痢に悩まされたり
あるいは・・便秘と軟便を交互に繰り返す
殆ど無意識で体の発するサインに従ってればよかった
排泄のルーチンに狂いが生じ

トイレを背負って歩かないと不安に怯える惨めを味わう
ストレス性の障害だけに・・何か理由があって罹患するが
ひと度罹病すれば・・トイレ不安それ自体がストレスになる
だから・・悪循環に苛まれることになるのだ

まぁ・・そういう病気と思っていただいて
自分のことを少し書けば
この半年・・軽度だとは思うけれど
IBSに虐められている

私の場合の原因は
個展の準備にかなりナーバスになることのようだ
妻に言わせると・・「だっていつもそうだよ」とか
だから・・個展が終われば原因がなくなって治る筈だと言う

主治医の意見も・・同じこと
それまでの間・・薬で押さえるようにしようと
昨日から処方されて服用し始めた


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この数カ月は
作陶に集中して工房に籠っているから
言うなれば・・トイレの中で暮らしてるようなもの
その不安はないのに・・それでも私の腸は過敏だった

食べても食べなくても
何を食べて・・何を食べなくても
腸は・・心理的なもの支配されている
食欲もあり・・食べれば美味しい
苦しくもないし痛むわけでもない
体重が減ることもないから
IBS以外には考えられないわけだ

先日・・旧友に愚痴ったら
「おれもそうだったよ・・暫らくしんどかったな
漢方薬で・・何となく治ったかな」

メールも届き・・同じ悩みが書いてあった
結構沢山いるんだ・・そう思えば少し気が楽になる
1両の車両に100人乗ってりゃ・・10人は同病
どなたかは判らなくても・・同病相憐れむである
助け合うにはいささか躊躇するが
世間話でもして・・気を紛らわそうではないか

更に言わせてもらえば
1000万人の市場があるわけだから
関係するメーカーさんにお願いで

IBSの安心道連れグッズ・・開発してほしいものだ
是さえ着用してれば・・とりあえず安心って奴
トイレは何処?・・この不安が消えれば
ストレスの半分は消滅なのだから
きっと・・回復率も上がろってもんだ
採算とれるにちがいない

末尾ながら
昨日からの内服・・結構効いてるみたいで
かなり期待がもてるようである




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駒形橋から隅田川越しのスカイツリー
月に一度は見る景色である
天気の良い日なら・・ここから
吾妻橋・・言問橋と川沿いに二つ歩けば
およそ1キロほどで待乳山聖天に着くが
その境内のすぐ脇にあるのが・・加藤メディカルクリニック
私の掛かりつけ医なのである

病気の気配があろうがなかろうが
毎月一度・・問診と触診を受けている
溜まってゆくデータの中で
晩年をどう過ごせばいいか
助言をもらいながらの日々である

元々・・このクリニックは
幼馴染みの同級生が院長で
半世紀にわたって・・診ていてくれた

彼がまだ健在だったころ・・受診の都度
「患者のオレの義務は・・オマエの指示を守ること
そして
主治医のオマエが守ることは・・オレより長生きすること」

それが合言葉だったのに・・無念にも彼は守れなかった
殆ど手厚く見舞う暇もないほど・・慌ただしく逝ってしまった
実は・・前述の合言葉には一寸した別の意味があった
彼には跡継ぎがいなかったのだ・・だから
「オマエが死んだら・・息子に診てもらうからいいよ!」は
叶わないと知っていたことでもあった

主治医を失って途方に暮れて暫らく経った頃
未亡人から連絡がきた
「主人の後を
後輩のドクターが継いでくださることになったの
主人が残した膨大なあなたのカルテ
そのまま引き継いでもいいと仰ってるけど
どうする?」

そこから再スタートした掛かりつけ主治医二代目
またこれが実に良いドクターで
信頼を築けるに違いないと・・確信できたから
「暫らく・・あなたが私のことを理解してくださるまで
毎月通ってきますね」

「了解しました・・私も
先代が残したデータ熟読して
これからの診療に活かしましょう」

爾来数年になる・・息子のような年輩でもあり
私の末期を診るに・・聊かの不安もないのもいい

幸にも・・重篤な病いに侵されている気配はないが
しかし・・体中が劣化の波に浸食され
未経験の不定愁訴がひっきりなしなのだ

劣化のメカニズムを教えてもらいながら
過不足なくそれを受け入れ
穏やかに暮らせたら・・それが願いなのである

昨日・・予定の受診日だった
このところ私を悩ませている症状が
どうやらIBSらしいとなって
その相談と対応を指示してもらうためだった

IBS・・Irritable Bowel Syndrome
過敏性腸症候群・・という
決して珍しい病気ではないらしいが
過敏性・・つまりはメンタルな要素が多く
ストレスがらみの病い
かかれば・・実に悩ましい羽目になる
いささか参っているが・・原因は多分判っている

その顛末・・長くなったので明日にでも





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焼きあがれば・・こうなる予定で
消費してゆく茄子紺の顔料を・・新たに作り


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同様に激しく消費する糸テープも取り寄せた
僅かづつ物は動くが・・私はじっとしたままだ

年が明けてから
新しい約束は殆ど勘弁してもらい
この数カ月・・工房に籠っている

多分・・家一軒建つくらいの期間なのに
焼きあがってゆく器の・・何と少ないことか
焼いたもの全てに満足できるわけじゃないから
歩留まりを間違えれば・・命取りになる

火に任せるという陶芸に必至の手順は・・いつでも
全てをぶち壊してしまう悪魔との同居である
だから・・まず無事があって
その上に・・作り手の願いが叶うか
考えてみれば・・陶芸は冒険みたいなものだ


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手間の塊みたいな作品に・・顔料を吹き糸を外し
バリを補正して・・釉薬を掛ける
昨日も・・終日そんなことで終わった


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傍ら新たに・・酒器やら片口の小鉢やら
食器の色々にも手をまわしている

出来るだけ一日を・・効率よく進めるために
時間の流れの中に・・うまくはめ込みたいのだ

今朝も夜明けから・・これを粗削りした
今しがた朝食を済ませ・・僅かな時間を盗んで
ブログも更新できた・・さて工房に戻ろう
糸貼り済みに顔吹きしながら・・乾くのを待って
午後には・・仕上げられるかもしれない

深山幽谷の仙人に非ずのつもりで
テレビで・・浮世のあれこれを聞きながら
「えらいこっちゃ!」だったり「アホかぁ!」だったり
独りごちて・・時は流れてゆく



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私の住む千葉県に・・数年前他界されたが
かつて滅法名物な代議士さんがいた
本名は伏せるとして
「ハマコー」と云えば知らぬ者はいなかった

色々毀誉褒貶はあったが
今夜はそこが話題ではない・・伝聞だが
人心掌握術を物語るエピソードをひとつ

夏の総選挙のときのことらしい
支援を求めて選挙カーで走ってる最中
田んぼで仕事してた農家の人を見つけ
車から降りたハマコーさんは・・委細構わず
スーツのまま・・ドボドボと田んぼに入った
手を握って・・「頼むなぁ!」って声かけたのだそうだ

靴はドロドロ・・白いスーツもドロドロだ
だが・・そのなり振り構わぬ意気に感じて
農家の方は・・彼に一票を投じたとか

後日談によれば
「おれの選挙区は田んぼだらけ
だから遠くの畔道から頼むなじゃ
気持ちは通じないのさ

靴も背広も何着も車に積んで
田んぼに飛び込んだってことよ
何にも言わなくても・・それで通じるだろ」

ハマコーさんは・・永田町で
武勇伝に事欠かない政治家だったが
一方で・・そうした人情の機微に長けて
だから・・人気のある政治家だった


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こんなことを書いたのは
実は・・何処かの省の政務官が
被災地視察先で・・泥水に濡れるのをさけて
案内の担当者に背負われて渡ったのを見とがめられ
おまけにそれをネタに笑いを取ろうとして
とうとう辞任したとかを・・聞いたからだ

ハマコー流で言えば
「おめぇ・・何て勿体ないことするんじゃ
折角のチャンスを逃して・・挙句にピンチ
ピンチに追い打ちかけて首同然・・アホか
そういう時はな・・靴のまま水たまりにドボドボさ

どうぞって背中出されても
その背中・・被災者に貸してあげてください
くらいなこと言って・・労わり励ませよ

長靴も持たずに・・って言われそうだからこそ
気にもしない風情で・・スーツも靴もドボドボで歩けだ
そうでもすれば・・不用意も不問で
意気込みの方を買ってもらえるかもしれないのさ
ピンチをチャンスに振り替えるとは・・そういうこと」
わっかるかなぁ~?・・である

「機転」「機微」
読める読めないは・・勉強の問題だが
世の中で大事なのは・・読めるじゃなく
どうすりゃいいのか解る・・ってことなのだ

彼の学歴なら・・読めないはずはない
しかし
どうすりゃいいのか分からなかった・・は
もしかしたら・・ありだ
これまでの人生の殆どを・・上座で過ごしたツケ
政治を含めて実社会では・・大きな落とし穴になる
今となれば・・以て瞑すべしかも




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このところ・・春めいた早朝は暖かく
夜明け前の工房も・・寒くはないし
陽が昇れば
挽いたばかりの器を・・せっせと乾かしてくれます

昨日の・・朝飯前のロクロがこれで
天日干ししたら・・午後には粗削りできました


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天日干ししてる間に
近頃消費の激しい・・茄子紺の顔料作りをしました
酸化コバルトをベースに僅かな酸化金属類を混ぜます
隠し味とでも・・

何度も作っていますが・・その都度慎重にしないと
焼いて思いがけない発色だったりすると
調合を疑う羽目になります
ノートに配合数字を明記し・・それをチェックして
調整してゆきます

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手持ちの酸化コバルトの在庫がなくなったので
先日・・材料屋さんに注文したのですが
コバルト・・こんなに高かったっけ?
結構値上がりしましたので・・
材料屋さんにそう言われましたが
陶芸に関わる諸材料は
粘土を筆頭に世情と違って・・インフレ世界で
そのくせ・・作品の段階ではデフレ急降下
若い働き盛りの陶芸家には・・非情な時代でしょうね


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夕方には・・こんなに乾いています
日暮れ前に・・仕上げ削りも済ませ
豆窯の火も落として・・長い一日は終わったのでした



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晩節を汚す・・と云う言葉がある
それまでの輝かしい人生を
ふいにしてしまうような振る舞い・・のことだが
最近・・この手の晩節が結構多い

考えようでは・・長寿の副作用かもしれない
ひと昔前なら
汚す前に寿命が尽きてたかもしれないからだ
長生きするには
最後までしっかりと我が身の行く末を考える力を
失ってはならない・・ということだ

但し・・これは相続税と似ていて
誰でもが・・汚すには惜しいほどの
輝かしい人生とは限らないから
相続税の対象ではありませんよ・・の範囲で
晩節を気遣う必要がない人生も多い・・に違いない

明け方から工房にいるので
音がないと淋しくて
テレビのニュースを・・聞いているが
毎日のように登場するのが
「北朝鮮」「新設予定の小学校」
それに「築地市場の移転」に関わる
小池都知事と石原慎太郎元知事の確執だ
あのトランプ大統領が蚊帳の外の気配である

晩節がらみで・・気になる一件は
石原慎太郎氏の晩節である

「記者会見で何を話されるんですか?」
自宅玄関で声をかけたメディアに向かって
「・・楽しみに待っててください」
そこら辺で・・既に汚れが始まってる」

あなたの言動は・・お楽しみの範疇ではない
あなたの不作為がもたらしたかもしれない結果を
どう話すつもりなのか・・それを聞いているのだ

「築地の混迷は・・小池都知事の不作為のせいだ
場合によっては法的措置を考えています」

この言い分は
自分の不作為を棚に上げて・・天に唾するようなもの
我が身に降りかかって・・汚れを増すだけである

週一出勤が売りだった都知事の
その「週一」が事実だったとしても
それゆえに・・不作為があったとしても
それでも全うできるとすれば
優秀な部下に委譲するもありだが
結果についての責任は
残りの五日間の分も含めて・・全てである

言い換えれば・・週一出勤の不作為も
週日全ての責任を取れば・・作為で許される
最高指揮官の自由と不自由はそこにあるのだ

「誰に責任があったんでしょうか?」
あなたにあったんですよ・・を含んだ
メディアの質問に
「そりゃ・・みんなで決めたんだから
みんなの責任でしょう」

これで「汚れ」は・・決定的になった
みんなの責任が・・最後には
一人しかいない都知事に収斂することを
知らずに言うのか・・知ってて言うのか
どちらでも・・晩節をたっぷり汚したのだ

「どこの社の記者だ!」
会見場を睥睨して・・声高に詰問した
現職時代の・・あの石原慎太郎氏は
無残にも・・「小池君の不作為が・・」を
何度も繰り返しながら
あの日の遺恨とばかり逆襲する記者に
「どこの社の記者だ!」・・と云い返す力はなかった

老いさらばえた晩節を受け入れ難くて
「もののふが・・戦いに出向く心境」
強がってみても・・無残に代わりはなかった

これを慰め・・進言して諫められるのは
もしかしたら・・異郷の弟・石原裕次郎だけだったのでは
そんなことを考えながら・・聞いていたのだった



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