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上は・・一昨日糸を貼ったもの
どういうわけか・・接着が弱く
貼ってるそばから剥離するので
何度もやり直しを迫られた

その上・・間隔が狭いから
前の一本に一寸でもふれれば
巻き添えにして剥がれる
正に・・一歩進んで二歩下がるなのだ

悪戦苦闘の末・・たった一枚の皿に
午前中一杯かかってしまった
途中で・・投げ出したくなるほど焦れたが

この種のトラブルの解消は・・我慢しかない
糸と根競べのつもりで
決して癇癪を起さないこと

器肌を丁寧に清拭して・・CMCを薄く塗布
僅かに湿りを加え・・指の力を抜いて
ヴァイオリンなら・・ピアニッシモのA線のように
ゆっくりと静かに・・弓を滑らせる
午前中の3時間・・じっとそうした

癇癪に封印して我慢する効果は
理屈ではなさそうだ
やがて・・糸は落ち着いて定着してくれた

天候による乾燥かとも思うが
はっきりとした原因は掴めない
でも・・この仕事にはそうしたことが多い

原因が判っても解決できないこともあれば
原因不明でも・・何となく解決するものもある
最近は・・この「我慢」に習うことが多い

下の皿は・・同じことを昨日したものだ
殆ど同じことをしたのに
昨日は・・実にスムーズに貼れた
リズムに乗れて・・1時間ほどで完了
どうしてだかは・・やはり不明だ

きっと前日の我慢が・・効いたに違いない
そう思うことにして
深く詮索しないことにした


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以前に焼いたものだが
窯から出れば・・およそこんな風になるはず
たいして面倒そうでもないか



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ウソかホントか知らないけれど
世界ウソつき選手権・・ってのがあるらしい
ある年・・出場者募集の手続きにミスがあって
人数が足らず・・会場に来た人に慌てて頼んだらしい
「お願いですから・・何かウソを考えて出場してください!」

やがて・・舞台の上でそのひとの番になった
だが何しろ元々予定してたことじゃない
舞台の上に立たされたこともあって
すっかりパニックになったその人は
こう言った

「ごめんなさい!・・さっき思いついたんだけど
忘れちゃた・・慣れてないんです
何しろ・・今までウソついたことないんでね」

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優勝は・・このひとのウソに決まったとか

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昨今の世界は
「ウソつき選手権」を開くまでもないほどに
胡散臭い話ばかりだ

ウソかホントか知らないけれど
主催者の結果発表は・・こうだったらしい
「本年も・・優勝者なし」



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三つのショルダー・バッグ
この10年愛用してるものですが
これを好むのは・・あるこだわりのせいです

それに触れたエピソードを・・ひとつ
昨日・・乗った電車でのひとこまですが
私の前に座った女性が
ひとしきりスマホをいじった後
極めて自然に・・化粧を始めました
初めて見たわけじゃありません
そこら辺も・・時代なんでしょう

手鏡を左手にもって
右手が大きなキャンバス地のバックの中で
必要なものを摑みだします
それが実に見事・・バッグを覗くことこともなく
僅かな手探りで・・欲しいものが出てきます
丸で手品を見るようです

バッグの中が細かく仕切られていそうにありません
多分手触りで・・見つけているような気がします
かなりな種類と量のあれこれを
出しては引っ込めしてるうちに
見事な美女(?)に変貌していったのです

あの大きな袋状のバッグに
化粧道具に限らず
必要な全てが入っているんでしょうが
それをちゃんと入れたかどうか
手探りの確認は・・私には無理
入れ忘れたのか・・なくしたのか
さっぱり判らない不安に晒されそうです

決まった位置に・・決まった物を入れる
それが習慣になっていて
ずた袋方式の収納は・・苦手なのです

上の三つのバッグは
右ふたつは・・どちらもyoshidaの製品
右のは・・嫁のプレゼント
私の癖を見抜かれていたのかもしれません
左は・・別のメーカーのカメラバッグ

この三つ・・ポケットの切り方が殆ど同じ
一瞥で中身の位置が判って・・確認できるのです


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一番外側のポケットは・・スマホとカメラ

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二番目の仕切りは
名刺入れ・・ボイスメモ・コインパース

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一番大きな仕切りは・・財布と手帳と本
必要に応じて・・傘が入ったりもします
これが定位置なのです

外出の直前と・・帰宅直後
一応・・チラッと目線で確認します
最近は・・年のせいもあって
チラッではなく・・しっかりと見ないと
落としたことにも気づかない心配をします

何事にせよ・・適当にしていても
管理できていた時代は・・とおに過ぎ去って
ひとつひとつ確かめながら
失敗せぬように生きる・・窮屈なもんです

やがて・・手探り化粧の美女が
何も忘れ物するわけでもなく
颯爽と降りてゆくのを
羨ましく見送ったのでした




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個展まで・・あと二ケ月
追い込みに入って身動きならず
じっと工房に籠っているが

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昨日は
夜明けから午前中一杯
丸鉢を多面体に変貌させるべく
カットしまくった後


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久しぶりに星野友幸さんの
磁器展を拝見しようと
午後から新宿の柿傳ギャラリーに出向いた


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磁器練り込みに独自の世界を作る作家さんだが
楚々としてなお華やいだ色香は
白磁に埋められた控えめな紅土の囁きのようだ

造形にも彩色にも・・丁寧な気配りが品性を生む
このところ・・大きな展覧会での受賞が続くのも
むべなるかな・・なのである


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並んで撮れば・・息子より若く
老人には珍しい180㌢越えの私を凌ぐ巨躯
何をしようと勝てそうにないポテンシャルに
満ち溢れているが・・それでいて
何と心づかいの豊かな若者かと
作品のままの人柄を感じるのだった


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二ヶ月後に・・ここに
何をどう並べるか
何度も通ったギャラリーではあるが
改めてしっかりと目に焼きつけた

それに相応しい作品が作れるように
残された時間は・・独り工房で
呻吟の日々になりそうだ




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いつだったか・・ひどい豪雨の挙句
何もなければ穏やかな里山に生きる老人が
土石流に家を流され
「生まれてこの方・・70年もここに住んでいて
こんな目にあうのは初めて・・」

そう言うのを聞いて
70年何もなければ・・これからもない
そうした推定は成立しないと・・思い知った
経験に頼るのは・・過去に頼ること
起きたことは分かるが
起こりそうなことまでは・・判らない

「今までも・・ここで訓練したことはあったから
ここなら安全だと確信して・・実行しました」
責任者の先生は・・そう話したが
不運な雪崩による死亡事故は・・ここで起きた

雪山に安全な場所などない
安全とは・・最も危険の少ない場所に過ぎないのだ
起こり得る危険の中で・・最も少ない場所を探す
それは‥過去の経験の中からだけでは見つからない

雪山のことで言えば
登山家としての豊富な経験とともに
それを裏づける学問的な知識も必要だ
医学・心理学・人間工学
或いは・・気象学・地理学
様々な学問からのサポートを加えて
やっと最小に近いリスクマネージメントになる

勿論学校スポーツとしての雪山は
エベレスト登山と同じではないが
しかし基本的なマネージメントは一緒だ
どこまで考えておく必要があるか
そのカテゴリーをどこまで組むかは
少なくとも
今ままでは大丈夫だったから・・では足りない
足りないままに・・命は失われてしまった

学校スポーツの限界を
正確に認識し・・どうすべきなのか
考えるべき時代にきているのだろう


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今世界のスポーツは
学校を離れ・・クラブの中で育ちつつある
様々の分野の専門家が集まって
ひとりの選手を多面的に指導している

精神棒で尻をたたけば済んだ時代は・・遠い
部活の在りようは・・最早課外活動ではない
教育のなかの大事なカテゴリーだと思う
片手間でできることじゃない

国語の先生に・・バレーボールのコーチを
押しつけて何とかしようなんて
そりゃ虫がいいってもんだ




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ATP1000マイアミ大会の4回戦
錦織とアルゼンチンのデル・ボニス
の試合が今終わった・・勝った!

見ずにおこうかと思ったが
やはり気になって・・見てしまった

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夕方・・窯から出てきた新作です

このところ
錦織クンの試合は・・妙に意地悪で
私がテレビ画面を見つめると・・ブレイクされる
それでいて・・勝手にしろ!って背を向けると
途端にブレイクしたりするのだ

だから見てると・・負けそうで
背を向けると・・勝ちそうなのだ

錦織クンは・・目下世界ランク第4位
とんでもない選手になったのだが
どうせなら・・こんな意地悪せずに

見てても見てなくても・・圧倒的に勝ち切る
安心して見てられる選手になってほしいもんだ

ただ・・こちらの都合を言えば
今・・仕事に没頭してるから
ほんとは・・君の試合忘れていたいところで
寝る暇費やして見てしまった・・僅かな後悔
わっかるかなぁ~?




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奇跡的な逆転優勝の直後
「今・・何がしたいですか?」
と聞かれた稀勢の里は・・暫らく考えて
「稽古がしたいです」・・と答えた

この質問・・手慣れた定番みたいで
私は・・個人的には好きではない

「ぐっすり寝たい」とか
「美味しいもの食べたい」とか
「子どもと遊びたい」とか
そんな答えを誘って・・ついさっきまでの勝負が
いかにも厳しかったことを浮き彫りにしたいのだ
月並みな質問に・・月並みな答え
そんなことを想像してたら・・違った


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「稽古したい」・・この答に
私は・・稀勢の里の開眼を見た気がした

思いがけず時間がかかったとはいえ
横綱にまで昇進する力士が
稽古が嫌いなわけはないが
優勝直後に
美酒美食を棚にあげてもいいほどの
快感だろうとは思えない

「稽古したい」の真意は・・多分
強くなった自分を・・しっかりと自覚できて
その喜びは全てに勝り
稽古だけがそれを叶える
きっとそれが分かったのだ

横綱になるのは・・他者との戦いだが
横綱でいるのは・・自分との戦い
稽古の意味は・・同じではない

他者との戦いは・・稽古の量だが
自分との戦いは・・稽古の質がものをいう
たった二場所で
そのどちらも味わった経験は
彼に・・稽古は強くなる喜びそのもの
そう教えたのじゃなかろうか

是非とも・・その開眼を
本場所で・・また証明してほしいものである

彼の地元牛久は・・ここから30キロほど
昔は・・よくウナギを食べに行ったものだ



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政治の世界は・・騒動続きだ
工房にいて・・見るというより聞いてるテレビ
しばしば・・慌てふためくセリフが聞こえる

ちょっと気になる・・総理のセリフ
「私や妻が・・そんな大きな寄付をすることは
あり得ないんですよ」
「国有地の払い下げに・・私や妻が関わることは
あり得ないんですよ」

ここで使ってる・・「あり得ない」は
おかしな使い方だ
人間のすることにあり得ないことなどない
まして・・本人が自分のこととしてそう言えば
そりゃもう信じるも疑うも・・半ばしておかしくない

もし・・あり得ないを使いたければ
こう言うべきだ

「人間のすることに・・あり得ないはないが
おっしゃるような疑惑は
総理である自分は言うまでもなく
その妻といえども・・立場上あってはならないことだ
だから
こうした疑惑があり得ないことであるために
私は・・日々細心の注意を払って仕事してるし
妻もそのことを十分理解してる
その上で申し上げるが
良心に誓って・・そうしたことはしていない」

人間のすることに・・あり得ないはない
だから
あり得ないを証明するには
確かな証拠か・・信じてもらえる信念
どちらかが必要なのだ


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権力は・・大きな力ではあるが
僅かでも油断や不遜が芽生えれば
人々の信頼を失うのも・・早い

「私には・・あり得ない」
そうであるための信念に触れてないのは
注意深さの欠如に狼狽えた強言でしかない

政権が長くなった時
待ってる落とし穴が・・これ
この先・・どういう顛末になるのか不明だが

無事に通り過ぎるなら
権力が選ぶ言葉を・・じっくりと再考すべきだ
善政は・・その上にしか実を結ばない




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この数カ月
流石に日課を完全に守ることはできていない
殆ど夜明けから日没まで・・制作に没頭していると
少し疲れも溜まり
思いがけない過敏性腸症候群のせいもあって
身体は・・いささか守勢に回っている

だから仕事はそのままのペースだが
それ以外の時間は・・できるだけ静かに
身体を休め・・よく眠るよう心掛けている

2013年3月25日の夜
医師の助言で・・歩くことを日課に決め
こんなもんかな・・と闇雲に歩いたが
それがほぼ1時間・・4.0キロだった

昨日から・・その日課も5年目
習慣は・・費やした時間のおかげで
億劫がらずに守られている
通算で4,700キロほど歩いたことになる
言い古された言い方だが
ちりも積もれば山となる・・継続は力なり
どちらも本当だと思う

日課の発端だった・・境界型糖尿病も
「油断と無茶をしなきゃ・・気にしなくてもいいでしょ」
主治医の見立てでは・・三途の川に背を向けたようだ

折角の習慣であり日課でもあるから
歩ける限り・・日課は守ろうと思う

病気に対して・・油断と無茶を戒めるのと同様
習慣とは言え・・毎日の日課に対しても
無理と無謀は・・慎むべしである

毎晩・・夕食後
「休む理由が見つからないから・・歩いてくるよ!」
口癖のようにそう妻に伝え・・歩きはじめる
裏返せば・・休むに足る理由があれば休む
こだわらず・・されど投げ出さず
そこら辺が折り合いじゃなかろうか

5,600歩 45分・・4㌔
よしなき事々思いやるひととき
私には
程よい運動で・・程よい時間なのである




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既に糸貼りを済ませてあった作品に
茄子紺の彩色を施した鉢6点と
黑を階層にした茶碗2点

昨日の成果は・・ここまでですが
かなり集中できて
ギアが一段上がった手ごたえでした

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12面体にカットした深鉢の
見込みに両手を入れて糸を貼るのは
手狭で難儀なので
ピンセットを多用しますが
勿論慣れが殆どとはいえ
テープの薄弱な粘着力は
僅かな力加減で剥離してしまいます

貼りなおしに焦れず・・呼吸を乱さないように
じっと身体を固定してると
安定したリズムが生まれてきます
ギアが上がったのを感じるのは・・そんな時です


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こうした仕事をしてると
慣れるのは・・嬉しいことです

だから先ず慣れること・・そして
充分に慣れたら・・潔くそこを離れて
また新しい慣れに向かうこと

そんなこと考えながら
忍耐の日々なのです



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