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桃青窯696

touseigama.exblog.jp

50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

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のども通らぬ筈の昼食を・・
きれいさっぱり食べ終わったら

「・・手紙・・届きましたよぉ~~!」って
内線電話の妻の声

あわてた振り見せないように
ゆっくり工房に降りて・・鷹揚に受け取ってから・・
脱兎のごとく・・そっと封を切った・・笑

入選してました!!・・3年連続3回目
またもや幸運に感謝しつつ
大喜びしました・・素直に

これで晩飯は・・
何の気がねもなく・・たっぷりと・・笑・・です

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先月あたりにも報告させていただきましたが・・
この春の展覧会が・・すべて答えがでました
列記で・・開催期日のご案内・・(・・この贅沢・・ほんとラッキ~ィ!)

6月までの間に三つの展覧会で
私の作品が入選展示になります

*第3回菊池ビエンナーレ3/28(土)~6/14(日)
菊池寛実記念 智美術館(03-5733-5131)
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル

*第20回日本陶芸展4/9(木)~4/20(月)
大丸ミュージアム・東京(03-3212-8011)
千代田区丸の内1-9-1 大丸デパート内

*第49回東日本伝統工芸展4/21(火)~4/26(日)
日本橋三越本店新館7Fギャラリー(03-3241-3311)

どれも・・『糸抜き波状紋大皿』・・での出品です
お時間がありましたら・・ご笑覧いただけますよう・・
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# by touseigama696 | 2009-03-09 14:00 | ○展覧会 | Comments(22)
セーブル美術館
このセーブル美術館・・
若いころに・・仕事の取材で訪ねたことがある
ひどく体調を壊していて・・
やっとの思いで取材したせいか・・
すっかり記憶が薄い
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この美術館で・・
『薩摩焼パリ伝統美展』が開かれたのは2007年だそうだ
パリ万博のよしみから140年
現代薩摩の優品が・・フランスで喝采を浴びた

それが東京でも見られる
江戸東京博物館で・・開催中である
雨足が強く・・寒い平日だったが
結構な人出・・賑わっていた

「・・65歳以上・・ですか?」
「・・そうだよ・・」
「・・じゃ半額の500円です」
最近この手のサービスに慣れてきた
悪い気はしない・・もんだ
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このブログでもおなじみの上名窯の別府さんの作品もある
それが・・この絞胎壺・・「花摘む村娘」とタイトルされていた
別府さんが得意とするいくつかの定番技のひとつである
さすがに・・熟練の技である

「花摘む村娘」・・とあると・・本当にそう見える
タイトルって不思議なものだ
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連綿と続いた伝統窯を・・
今に生かす工夫にあふれた現代薩摩
140年を経て・・
再びジャポニズムで魅了した・・
というのも・・痛快ではないか
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午前中に・・もうひとつ訪ねた
菊池智美術館での『加藤唐九郎 重高 高宏 窯ぐれ三代 』である

入口を飾った志野の大皿・・
初めて見る作品で・・びっくりした

「そそ・・これだけは当館の館蔵品なんです
あまり公開されないから・・珍しいでしょ・・」

ここの学芸員のSさんが・・そう教えてくれた
一緒に観賞した陶遊の編集Kさんと
来月発行の連載最終回の取材も済ませた
始まってしまえば・・何事もあっという間に終わる
時間が・・耳をかすめて・・ヒュ~~ッ!・・と
・・・通り過ぎてゆく
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# by touseigama696 | 2009-02-27 22:04 | ○展覧会 | Comments(10)
何ということか・・だが
カメラを忘れて旅に出た
用意しておきながら・・
バッグにしまうのをうっかりしたのだ 
                                      芸艸堂発行 小鹿田焼
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息子夫婦を連れだって車を走らせた
「・・400メートル先コジカダを左方向・・」
びっくりした・・コジカダ・・?
ナビゲーターのアナウンスがそうなのだ
いつから・・オンタが・・コジカダに変わったのだろう
確かに・・小鹿田でオンタと読むのには無理があるが
だからといって・・この歴史的な遺産を・・
そう簡単に読み変えたりはすまい
間違えたのだろう

やがて・・人里離れてやや深い山あい
小鹿田の里が見えてきた
二度目の訪問である
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10軒の窯元が集まったこの集落
集落自体が・・国の重要無形文化財・・に指定されている
250年に及ぶ小鹿田焼きの技法をそのままに継承して・・
みだりに変化を許さずに保存しようというのだ

少し大袈裟だが・・だから
ここには江戸以来の焼きもの職人たちの日々が
今でも色濃く残されている

川の流れを利用して唐臼が日がな土を突き
水抜きされた土が窯の上で乾燥し
やがて・・男たちが轆轤を挽く
一子相伝・・今でも守られているようだ
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ここに来るだけで・・
ここを歩くだけで・・
野済みされた豊かな土を見るだけで
唐臼のコ~ンという音を聞くだけで
やきものにかかわる者を
満たされた気分にしてくれる

そのために訪れたともいえるのだ
「際」を拡げて・・ビックバーンのように
どこまでも膨張し続ける現代陶芸の
その原点を見る思いなのである
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飛び鉋(かんな)と呼ばれる技法で紋様をいれたカップ
今回は・・ひとつ購入した
江戸時代にはなかった器だろうが
民芸の楽しさ・・それもいいではないか

やがて夕暮れて・・歩くひともいない
息子の運転で・・湯布院の温泉に向かった
翌日の日曜日に
「第55回日本伝統工芸展 福岡巡回展」で展示されている
私の作品に再会し・・
息子夫婦や友人に紹介しようという魂胆なのだ
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# by touseigama696 | 2009-02-24 23:24 | ○窯場探訪 | Comments(6)
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私にとって・・
最も気の重い仕事が・・箱書き・・である
大皿用の場合・・なおのこと・・
轆轤なら・・やり直せても
墨痕の失敗は・・滅法高いものにつくからだ

例えば・・
一枚数万円の和紙に・・筆で・・
そう思うと・・ビビるのが普通

近頃・・窯業学校などでは
書道が必須科目に入っているとか・・
当然のことかもしれない
達筆とはゆかなくても・・
だからといってカナ釘流でも具合が悪い

去年の『第55回日本伝統工芸展』で入選した私の作品
会期の初日に・・幸いにもお買上げがあった
私の「糸抜き波状紋大鉢」は・・・
今まさに開催中の福岡巡回展を最後に
そのままお客さまのところに嫁いでゆく

日本橋の三越の美術部に
運びこんだのは火曜日のこと
その箱が・・写真である
前日に・・気合を入れて筆をとった

60センチ角に近い大箱
やや不満はあるが・・
間違えずに書けたことで瞑すべきである

「・・本当は悪筆なのに・・
達筆そうに誤魔化すのは上手いわね・・」

妻の声を背中に聞きながら
納品に出かけたのだった
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# by touseigama696 | 2009-02-12 23:54 | ○陶芸雑感 | Comments(12)
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電話で入選を知ってはいたが・・
やはり書面の通知が届くのを待つのも自然である

初めての入選とき・・
「おめでとうございます・・入選ですよ・・」と云われて・・咄嗟に
「それって・・隣りの番号と間違えてませんよね・・?」
と言ってしまって・・少し笑われた・・のを思い出す
書面で知らされて・・やっと実感するのかもしれない

書面を待ったのは・・他にも理由がある
募集要項に・・今回から・・
一次審査での得票数を通知に添付して送るとあったのだ

通っても落ちても・・
自分がどの位置でそうなったのかを知りたい
それもまた自然な願望のはずである

通っても落ちても・・
次を目指して研究を重ねるとしたら
自分の置かれている位置・・が再スタートだからだ

この展覧会・・
幾つかある国内の頂上コンペの一つだから
若手からベテランまで・・名だたる名手が応募する
当然だが・・難関の狭き門である

例年通りだとして・・
概ね1000人が応募して180人が残る
一部の伝統部門の場合・・600点くらいの応募がある
6~7名の審査員が審査して・・○×で入落を線引きしてしまう
満票からゼロ票まで分離されて・・90点ほどが入選する
その中から15点程度の賞候補が選抜されて
更に数名の受賞が決まる・・難関の所以である
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これが・・送られてきた通知書である
開封したとたん・・驚天動地だった
6票で入選して・賞候補に選ばれた
驚天動地としか言えないほどの・・驚きだったのだ

前述の例年にならえば・・
ことによると6票は満票で・・その上ベスト15~20にいることになる
賞候補というのは・・判り易く例えれば
アカデミー賞の・・最終審査にノミネートされたということ
この中から・・受賞しますよ・・というわけだ

賞には届かなかったが・・
賞状が授与され・・図録には賞候補と明記され
受賞者のすぐあとのページが使われるのが通例だ

52歳からの晩学陶芸・・
殆ど独学で・・確固とした自信もないままに
ここまで走ってきた

一緒に賞候補に選ばれたこのブログでの仲間
藤井隆之さんは芸大で学んだ俊英・・
全く異なった道を歩いてきた私だが

電話で祝っていただいて・・せめて今夜くらいは
少々自分を褒めてやろうとと・・思っている

東日本伝統工芸展・・これも難関
締切が3週間ほどに迫っている
明日は・・また糸を貼るつもりである
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# by touseigama696 | 2009-02-07 23:23 | ○展覧会 | Comments(22)
前回・・第19回展のようす・・2007/春
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今日・・電話で結果がわかった・・入選!・・飛び上がるほど嬉しい

「第20回日本陶芸展への道・・脱サラ陶芸家の公募展挑戦記」
既にその①が発刊され・・密着取材が続いているのだ

落ちてもメッセージにはなる・・
曰く・・「このあたりの展覧会になると
受かるよりも落ちる方が多いのが普通・・」
つまりは難関中の難関だから・・とか

ある著名な陶芸家の名言を教えてあげるのもいい
「・・陶芸家の大事な仕事のひとつは・・選外に慣れること・・」
これだってメッセージだ

でもやっぱり入選してたほうが書きやすかろう
第一・・私だって顔が立つ・・笑
そして・・顔が立った・・笑

前回・・第19回展のパネル・・2007/春
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今年から・・東京の・・『大丸・ミュージアム』・・は
新しい建物に移った・・まだ行ったことはないが
前回までに仲良くなった・・担当者たちと
また再会できるかな・・?

会期は4月だが・・まだ正式に決まってはいないらしい
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既に・・次の大事な展覧会の締切期限が・・
あと一か月に迫っている
やっぱり休んでる暇はないらしい・・

もうひとつのブログにも・・
この展覧会のことを書いた
切り口を変えたつもり・・だから
お暇な折りにでも・・読んでください・・

フォトコラム・・この一枚
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# by touseigama696 | 2009-02-03 01:00 | ○展覧会 | Comments(22)
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日曜日だというのに・・いつものように独居房
(塀の中ではなくて・・わが工房・・笑)
大皿二枚挽いて・・二枚仕上げ削り

久し振りに・・珈琲お点前を・・侘しい独服
井伊直弼の訓えに従って・・独座観念・・一期一会
「みなさん・・いまごろどうしておいでだろうか・・?
健やかにお過ごしだろうか・・?」
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このお点前・・インスタントでないと具合が悪い
従って・・粉珈琲・・パウダーミルク・・シュガー
シュガーは好みだが・・パウダーミルクは必須かも
色合いと泡立ちに関わるのです 
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私の場合・・珈琲小さじ1.5杯 ミルク小さじ0.5 シュガー小さじ0.4ほど
湯量は・・珈琲カップの場合よりも少な目がいいです
湯が多いと・・泡立ちしなくなります
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この茶碗・・私の手びねりの作品
抹茶茶碗のほうが・・当然ながら雰囲気がでます
なければ・・最近はやりのフリーカップとか
あるいは・・飯茶碗でも何とかなります
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あらかじめ茶碗を温めてから
湯を注ぎ・・茶せんで点ててください
細やかに素早く・・茶せんを回して
やがて泡立ってきます
ほどよく泡立ったら止めて・・
ゆっくりいただきましょう

粉っぽさが消え・・到底インスタントとは思えない
クリーミィーでまろやかな味を楽しめるはずです
工房の場合・・
来客にこれでもてなすと・・意外に喜ばれます
インスタントはお手軽だと思われるところを
逆手にとって・・ちょっとおしゃれに・・
インスタント・ドリップよりも・・
見せる演出が楽しいのです

お奨め・・です・・どうぞ試してみてください
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# by touseigama696 | 2009-01-26 00:22 | ●かまだ食堂 | Comments(4)
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この新年は・・ついに雑誌デビューです
陶遊・・1月20日・・今日発売のようです
イケメン・ヤングというわけにはゆきませんから
あまり期待していただくと気が引けます・・笑

ただ・・この取材を引き受けた理由のひとつは
団塊の世代を含む少々後輩の方々へのメッセージになれば・・と
そう思ったは確かです

大きな展覧会に挑戦する道中を密着するとなると
当然ですが・・入選できたりできなかったり
予想できない結果が待ってるわけで

編集者も書いてくださってますが
「・・こういう取材は引き受け手・・が少ない・・」
というのも本当のことかもしれません

しかし・・通っても落ちても
本気で何かにぶつかるという挑戦なら
得るものはあっても・・失うものはないものです
とりわけ・・少し歳をとると
本気になることさえ・・なかなかないことで
この歳だからこそ・・
本気の清しさを・・再認識することが大事だと思えるのです
これが・・私のメッセージ・・!!

別段・・陶芸でなくても・・
趣味を趣味で終わらせない心意気を
人生の終章を支える力にしたいものだと・・
思っているのです
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昨日の明け方から・・今朝にかけて
出品のための窯を焚きました
万が一に備えてもうひと窯焚ける準備をしながらの徹夜
窯の扉を開けるまでは・・神様まかせ・・です

見開き6ページの記事は・・私の陶歴からはじまり
裸にされてしまったみたいに気恥ずかしが残ります
まだやれることがあるなら・・
搬入の当日まで・・ベストを尽くして
天命を待つことにします
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# by touseigama696 | 2009-01-20 13:52 | ●工房便り | Comments(24)
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新年になってからの10日間・・
私の工房は・・私の戦場となった
積み上げた空リールが46本
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幅1mmのテープが一本で16メートル
46本で・・都合736メートルになる
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これが四枚目の作品・・
冷え冷えとした夜の工房で
じっと蹲るようにして・・糸貼りが続いた
下絵はないから・・
ここら辺に新しい波を・・とか
この波は・・少し優しい波にしよう・・とか
考え考え・・糸を貼ってゆく
736メートルは・・こうして皿の上を走っていった
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このアルミケースで保湿しながらストックしてあるテープ
ゴルゴ13の弾薬ケースさながらに・・私の戦場の主役である

粘性の劣化を考えると・・
無暗にストックできないので
仕事を始める直前に発注することにしている
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釉を掛け終えて・・窯づめ直前の作品
ここから先は・・いつでも神様の領域
祈るばかりなのだ
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施釉の済んだ作品が3枚・・作業中が1枚
直近の出品目指しての制作ではあるが
既に・・春のシーズンへの序章
出品に耐える窯だしを期待しながらである
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そうした意味で・・
二の矢・・三の矢の準備を怠るわけにはゆかない
慌ててもすぐには用意できないから・・
ほぞを噛んだ苦い経験が・・そう教えてくれる
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乾燥と素焼きを済ませて予備群が
棚を埋めている・・安心の担保というわけだ
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私の場合・・大皿が主ではあるが
時に組ものの出品もある
並行して・・釉薬を掛け終えた
30個から・・六客
余りは・・個展に備えておくこともできそうだ

いつでも戦場といえば戦場だが
目の前の挑戦に・・集中と緊張の2週間が続く
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# by touseigama696 | 2009-01-17 00:09 | ●工房便り | Comments(8)
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こんなところで・・彼女に茶を点てさせてしまった
工房のロクロの上・・風情も何もありはしない
Kさんは・・学校の先生だが・・茶人でもある

真冬の北海道から・・家族旅行で上京して
僅かな時間の隙間に・・工房を訪ねてみえた
かねてからのブログ仲間である

いつか・・彼女のために茶碗を作り
私のために・・茶を点てていただく
そんな日があったらなぁ・・と書いたことがある
実現できた・・思いがけなくである
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折角の機会だから・・せめてもと
私の茶碗の他に
我が家に伝わる茶碗を用意した
茶杓の乗っているのは・・
増田鈍翁作といわれている楽茶碗
その向こうは・・濱田庄司さんの鉄絵茶碗
その右の海鼠風は・・私の筒茶碗である
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一期一会
茶席でのいっときを大事にし
もてなしの後別れて帰る客人を見送ったら
静かに茶室に戻り・・その無事を祈って
独り自分のために点てる一服こそ茶の極意
こう書いたのは井伊直弼だった

私のエッセイ「折々の折り」でふれているのを思い出した
寄り道していただければ・・である
余情残心

彼女の鮮やかな手さばきの中で馥郁として香り 
ほの苦くて・・深い甘さを醸す二服をいただいた
その粉引きの茶碗を気に入ってくださって・・だから
箱書きはあとまわしにして差し上げることにした

やがて立ち去っていったKさんを偲んで
独り自分のために点てるには
茶の手習いをせねば・・
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# by touseigama696 | 2009-01-14 00:44 | ●工房便り | Comments(4)