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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

<   2017年 10月 ( 16 )   > この月の画像一覧

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壁に掛けたこの遺影を撮ったのは
去年の今日の・・午前中だった
陽ざしの暖かい朝だったように思う

そして・・同じ日
これを書いている今から数時間後
妻の部屋で寝ていた桃次郎は
妻が僅かに目を離した隙に
黙って独りで旅立った
それが・・柴犬の矜持だったろうか

今はこうして
私の作った骨壺の中で
妻の背中越しに座っている
家族の様子が一番よく見える場所なのだ

「モモジロウ!・・ハム食べるかぁ?」
ときどき・・こちらも声をかけるが
答えてはくれない
でも・・生前と一緒できっと通じてる


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娘に抱かれ・・娘の贈りものとして
我が家にやってきた桃次郎
まるで豆狸だった


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やがて成犬ともなれば
正統な血統が物をいうのか
凛々しい柴になった

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朝晩の散歩が一番の日課
私と妻の交代で連れ歩いたが
散歩させているのは・・我々なのか桃次郎なのか
いつもこちらが引っ張られていた

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彼は・・17年の生涯を
室内と二階のベランダで過した
庭はあったが建物の陰で暗かったから
日当たりの良いベランダが・・彼の庭だった
朝になると・・このガラス戸からベランダに出た

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豆狸のころからの愛用のかごが
彼のお気に入り・・狭いだろうに
大きなお世話とばかりだ

このベランダに扉はなく
外階段から逃げることもできたが
まるでエアードアーがあるみたいに
決して階段を下りることはなかった
どうしてそう決めたのか・・今でも判らないが
逃げる必要もない・・安穏な生活
もしそうだったのなら・・そりゃ嬉しいというもんだ


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無駄吠えもせず・・あちこち疵だらけにするでなく
性格の優しい柴だったから
近所の子どもたちにもされるがままに
撫でられていて・・人気者だった


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我々と一緒に転居して3年
ここは彼にも隠居所だった
階段も床も敷物が敷かれ
滑っても転んでも安全を図り
居間から玄関は・・エレベーター
お犬様の晩年・・枕つきで寝ていた

17年という歳月は
我が子でも青年に育つ時間
桃次郎も・・大事な我が家の家族だった
一年たっても・・喪失感に変わりはない

在りし日の彼を思い出しながら
夜は更けてゆく



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by touseigama696 | 2017-10-29 00:11 | ●愛しきものよ・・ | Comments(2)
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個展が終った直後
エッセイを書いてみないか?
「陶遊」の編集部さんからオファーをいただいた

重い粘土を・・軽いペンに持ち替えて
(実際はペンじゃなくキーボードだけど)
酷使した体には都合がよかったが
劣化した頭の復活は容易じゃない
あちら使えば・・こちらが役立たず
加齢と闘うってこういうことだと
始める前から思い知らされたが

同時に
ここで書こうとするテーマを
シニア陶芸愛好家への応援歌とすれば
ここら辺も話題の内
包み隠さず・・書き綴ってみようかと
思い決めたのだった


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題して「窯だ!行進曲」・・勿論
あの映画「蒲田行進曲」をもじった

小さな役でも・・命がけ
大部屋役者に悲喜こもごもあれど
でも・・映画が好きで好きで
じっとはしてられない・・あの感性に共感し
シニア陶芸への限りない応援歌を
書いてみたくなったのだ

厳しい修行の数十年を経て
人間国宝に向かうのも陶芸だが
町の陶芸教室にじっくり腰を据え
茶飲み・お喋り自在混じりで
少し歳とったら・・好い味でてきた
それも陶芸なのだ


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陶芸を・・ファイナルホビーという人もいる
最後の趣味・・って縁起が悪いなどという勿れ
今まで生きてきて手にしたあらゆる術が生きる芸
それがファイナルの意味なのだ

自分の人生を振り返って
子どもの頃・・若かったころ
あんなことしたっけ!・・一杯思い出してほしい
お花でもお茶でも・・料理だろうが裁縫だろうが
絵でも字でも・・俳句も川柳も
ピアノでもギターでも・・盆踊りだろうがダンスだろうが
やったことあるもの全てが生きる・・それが陶芸
だから5歳で始めなきゃ間に合わないってことはないのだ

今・・歳がお幾つだろうが
あなたには前途洋々が待っている
大いに楽しんでほしい・・それも本気で

隔月で発刊される
一所懸命書いてみようと・・思っている
ペンは軽いが・・責任は重い
何をするにせよ・・楽なものはないと
思い知るべきなのだ



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by touseigama696 | 2017-10-27 07:36 | ●窯だ行進曲 | Comments(2)
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我が家の窓から
建設の経緯をずっと眺めてきた
このお店・・今朝開店となった
「コメダ珈琲」・・である


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随分と古い話だが
名古屋を車で走っていて
この店に入ったことがある
あの「コメダ珈琲」ができるんだと
珍しさも手伝って・・楽しみにしていた


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手軽に歩いて行ける喫茶店がほしい
転居してから3年
少しそうした店が出来そうな情報も入って
期待が膨らんできてたから
今朝は・・開店の7時を待って
早速妻とでかけた
出かけたといっても・・道路をまたぐだけ
近いのは何よりである


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案内された席の窓から
しっかりと我が家が見える
離れのダイニング
コメダさんに怒られそうだが
そんな距離感である(ペコッ!)



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どうやら基本メニューらしい
「コーヒー&トースト」で出発にした
バターの代わりのアンコ
これもスタンダード・・嫌いじゃない

妻不在の朝
便利させてもらえそうで・・助かる
コメダの隣りにも
飲食店の建設が計画されて
既に着工している・・何ができるんだろ?
それも楽しみにしているのだ

たまにしか行けない高級店より
普段使いのできそうな気楽な店
私の希望コンセプトは・・そこなんだが
さて・・どうなるだろう?



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by touseigama696 | 2017-10-26 08:44 | ○未分類 | Comments(0)
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転居を機会に・・店を閉じた妻は
自由になる時間が増えた
だから・・早起きして
富士の家に行って・・少し整理しよう
簡単に話がまとまり
それが昨日だった

久しぶりに・・東名を走りながら
もうこうした高速の運転は
できればしたくないな・・と感じた

1970年から半世紀近く
この道を走って富士に通ったが
幕引きの日は・・もう目前だ

我が家の前に止めた車の左手の茂み
今では鬱蒼としているが
40年前は・・

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こうだった
娘と息子の子どもの頃である
後ろに見えるのは・・富士山
足元で裾野はつながっていた

この地に
最初に別荘を建てたのは先代だった
後に老朽化して・・私が建て直した

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それが・・今の建物だが
これにも寿命の終わりが近づいた
使わない家は・・朽ちる

ふたりの子どもはとっくに成人し
それぞれに家を構え
離れて暮らしてもいるから
孫を連れて・・ここで夏をとはいかない
さりながら
老夫婦二人で・・ここに来るには
車を嫌うわけにもゆかず
自然と足が遠のき・・建物は傷んだ


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かつて・・毎週のように行っていた時代
ここには沢山の思い出がある

先代に連れられて
夏を過ごした我が子たちも
どうやら・・同じ思いがあるようだが
それにしても・・日ごろからは遠すぎる

傷んだ室内にたたずめば
走馬燈のように
賑やかだった昔が胸をよぎり
静けさの中に・・切ない思いがこみあげる

解体して・・ここを山に戻す
もしかしたら・・人生最後の後始末
そうなるのかもしれない



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by touseigama696 | 2017-10-25 08:50 | ●お気に入り | Comments(10)


60年代初頭のころ
亡父は五十そこそこだったが
ほぼ1年間・・自分の専門医療の研究で
イギリスとアメリカに渡り
関わりの深い大学に滞在していたことがある
その時の話で忘れられないエピソードをひとつ

「ある時‥研究室のドクターに夕食に招かれたが
食事を済ませて・・珈琲をいただいていたら
DR.Misaki・・あなたのクリスチャンネームは?
と聞かれたんだ
日本人でとなれば・・持ってない方が多い
それならそれで・・ない!でいいのだが
たまたま・・私は持ってるんだ
生まれた時・・祖父母夫婦がクリスチャンで
教会で洗礼を受けさせられたわけさ
ところが
実際には教会にも行かずに育ったから
自分の洗礼名を忘れてしまったのさ
そこで・・咄嗟には答えられなくて
思わず・・覚えていた祖父の洗礼名を
言ってしまったんだ

でも・それを信じた先方のDR.は
その先・・とても親密感を持ってくれて
よくしてくれたんんだよ
仲間にもその洗礼名を紹介してくれて
壁がひとつなくなったみたいだった
ヨーロッパはやはりキリスト教文明圏だからね
洗礼名を持つ持たないには・・違いがあったね

でも・・祖父の洗礼名を名乗った罪悪感は
丸々嘘ではないにせよ・・やはり心にあって
帰国するまで気になっていたさ」

そこで・・亡父は帰国して暫くすると
自分で八王子の教会に出向き
誕生時の記録を辿ってもらい
そこに書かれていた正式の洗礼名発見したわけだ
今では・・私も知っているが
それを書くのは個人的なこと・・やめておこう

やがて大学をリタイアして
自宅で過ごす日々がきて
これからは日曜礼拝には出席すると
地元の教会に通いだした
最初はひとりで出かけたが
後には亡母も同伴し
やがて・・母も洗礼を受け
そして二人とも
地元の教会で昇天したのだった

多分・・母の葬儀の後だったと思うが
神父さんが・・私にこう言った
「これを機会に・・あなたも教会に来ませんか?」

爾来・・この言葉を忘れてはいない
自分の余生を思えば
縁のある浄土宗・・カソリック教会
のどちらか・・あるいは
無宗教の家族葬を・・選ぶか
私なりの遺志を決めておくべきかもしれない

もし選ぶとすれば
私のこころに自然なのは
キリスト教のような気がする

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別に意識してのことではないが
聖書だって随分長いこと
手許に置いてある

音楽にしても文学にしても
慣れ親しんできたバックグラウンドは
キリスト教の西洋文化だった

少しこころに静けさが欲しいとき
ナナムスクーリのアメイジンググレイスは
何のよどみもなしに胸に沁みる
この旋律自体が・・「アメイジング・グレイス」
「素晴らしき恩寵」のように思えるのだ

仕事を整理して・・日曜日を空け
教会に通う・・できるだろうか?
そこら辺をもう少しきちんと考え
そして・・決めようと思う



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by touseigama696 | 2017-10-22 05:19 | ●エッセイ | Comments(4)
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昨日は雨に祟られたが・・千葉県展を見た

今年で4年連続入選
毎年「糸抜き」を標榜され
工夫を凝らしているのは・・富田さん
既に80歳を超える先達だが
毎年・・作品を見事に進化させおいでだ

「糸抜き」をやってみたいと仰って
旧房においでになってから
10年近くになるだろうか
古希を越えて新しいことに挑む
そして
その努力が報われている
本気の現れだと・・敬服している


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1年はあっという間だが
やろうとすれば・・その1年の可能性は
時の流れとは別のものさし
想像以上に・・沢山のことができる

「もう歳だし・・時間が足りないから」
そう言いながら通り過ぎてしまう時間の
意外に長いことは・・案外気づかぬものだ

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今年は・・大政奉還から150年だそうだ
つまり・・明治幕開けの前夜
勝・西郷が刀を脇に
羽織袴を着用して相対した江戸城開城
その最後の晩でもある
およそ歴史的な一コマで
遥かに遠い昔のことでしかないが

その夜明けから75年目に・・私は生まれ
そして・・その誕生から75年目が今である

私の誕生以来の75年は・・まさに光陰の如くでしかなく
なのに
その光陰をもう一つ重ねれば・・西郷・勝がいる
到底そんな気になれないほど
二つの75年には・・長さの違いを感じるのだ

そうしてみれば
与えられた天与の時間は
生きとし生きるもの
光陰の如く・・矢の素早さと思い決め
しかしそれでもなお
やろうとすれば・・歴史の如く
長大な可能性に満ちた時間なのだと
区別する賢さが必要なのかもしれない

富田さんの作品を拝見しながら
そんなことを考えていた
私の作品も展示されている
進歩してるかななぁ~?



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by touseigama696 | 2017-10-21 08:37 | ●エッセイ | Comments(0)
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いつだったか・・誰の話だったか
具体的なことは覚えていない
朝食をとりながらテレビを見ていて
このエピソードを・・ふと思い出した

「私は中学生のころ・・手に負えない問題児で
ともだちはできず・・不良の限りを尽くしていた
勿論・・先生にも相手にされず
私も・・知ったことかとふて腐れていた

ある日のこと
例によって学校で暴れていたら
担任ではない先生が現れ
ちょっとこっちに来い・・学校の裏に呼ばれた
そして・・いきなりビンタを張られたが
同時に力いっぱい抱きしめられた
息が詰まるほどに抱きしめられた

何か言われたような気もしないではないが
何も覚えていない・・でも
不思議な気分に襲われた

このセンセイ・・本気だ
オレって・・本気で怒られている
そんなの・・生まれてはじめてだった
いつもだったら蹴っ飛ばしちゃいそうなのに
そのときだけは・・違った

その日から・・オレは変わった
普通の生徒になった
本気で叱ってくれた先生が
嬉しかった

ひっぱたかれたことより
抱きしめられたほうが・・心に残ってる
多分・・愛してくれているのが分かったんだ

今のオレがあるのは
あの日のビンタと・・苦しいほどの抱擁だ
どんなに暴れても
解けそうにないほど・・力いっぱいの抱擁だった」

今朝のテレビもそうだったが
いじめや体罰で・・相変わらず学校には問題が多い
どうすればいいかの技術論を述べる人は多いが
本気で怒って・・本気で褒めているか?
本気がどんなもので・・どんなことか
そして・・理屈抜きに
先生が・・心の底から生徒を愛しているか
考えたことあるんだろうか?
愛なしに・・人はひとを育てることはできない

「師弟愛」
遥か彼方に置き忘れた言葉が・・蘇ってくる



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by touseigama696 | 2017-10-19 23:38 | ○未分類 | Comments(2)
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この週末・・妻を連れ立って
大雨の中・・久しぶりに大分に飛んだ

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長男夫婦の間に生まれた・・我が家のお宝
三個のジャガイモたちを訪ねるためだ
陸翔 登太 哲平
6歳・3歳・0歳
このジャガイモたち・・3年ごとの豊作だ
色々な祝事を束ねて訪ねた

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一つ目は
長男陸翔にランドセルをプレゼントすること
来年はいよいよ小学生になる
始めてお食い初めの器一式を作ったのが
つい昨日のことなのに・・早いものである

既に気に入ったものを選んでいたので
それを贈ることにした

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二つ目は・・三男哲平との初対面である
個展準備の真っ最中の誕生だったから
妻にまかせ・・お食い初め一式届けて
会えずじまいだったのだ

改めて抱いたが・・これまた
あっという間に大きくもなり・・重くもなった

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これが次男の登太
兄と弟の間に挟まれて・・いずれ
微妙な力関係を要求されそうな立場だが
よくしたもので
茶目っ気たっぷりの日々
きっと上手いことやってのけそうだ

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この春からは
兄のお下がりではない・・新品の制服を着て
兄と同じ幼稚園に通い始めた
これが三つ目の祝い

ついでにこの一枚の写真
全景は遠慮しとくが・・息子夫婦は
三人の男の子たちを・・伸び々と暴れさせたくて
今年になって
足音に気兼ねした・・それまでのマンションを出て
新築の戸建てに買い直した

その玄関に立つ二人なのである
狭いが庭もあって・・デッキテラスもある
バーベQではしゃぐ三人が目に浮かぶ
新居移転・・四つ目の祝いである

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最後にもうひとつ・・この二匹の猫
息子夫婦の10年をつぶさに見てきた
家政婦は見た!・・かもだ

左がタロウ・・右がチャー
タロウは新婦の連子で
チャーは新郎の連子だ
だから
新婚の日々から一緒だった
人間でなら既に80歳も過ぎた老猫
三人の孫たちを見守りながら
今なお元気な毎日を過ごしている
これを五つ目にしよう

今は日に日に育ってゆく三個のジャガイモたち
我々老夫婦には
かけがえのない三個のジャガイモである
ホクホクとして土が匂う
豊かなジャガイモに成長してほしい

そう願いながら
二泊三日を経て・・同じ雨の中
帰りの便に乘ったのだった



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by touseigama696 | 2017-10-17 10:54 | ●愛しきものよ・・ | Comments(6)
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9月一杯で個展の追作の全てを終え
どうやらけじめがついた
目下印刷をお願いしてある礼状を待って
発送すれば完全な終わりになる


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個展開催のオファーから・・追作を終えるまで
ほぼ2年かかってしまった
その間・・それ以外の仕事も
多少は発生してたが
ともかく一番恐れていた怪我や病気
事故にも巻き込まれず
無事に終わったことは
古希半ばを思えば・・やはり幸運だった


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幾つもの仕事を同時進行で進めることは
最早・・集中することさえ覚束ない

両手で囲いきれないまでに・・仕事を抱えず
抱えた仕事は・・それを大事に丁寧に取組む
半年で終わるもよし・・1年で終らぬもよし
一途に向き合うこと
大事にしているのは・・それだけ


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この半月・・ロクロから離れて暮らしている
疲れたからでもあり
新たな意欲が湧くのを待つ気分でもある

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そのせいで
陶芸を忘れたブログが続いた
挽かなかったからであり
焼かなかったからだ


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今年最後のGRP展が来月開催だ
大物三点の用意が必要

もう一点準備して
四点から三点に絞ろうと思う

気がつけば・・今年も終わる
じっと工房に籠った1年だった




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by touseigama696 | 2017-10-14 01:16 | ○展覧会 | Comments(2)

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 コタンの袋小路  ユトリロ画


今夜は・・2005年9月に書いた
エッセイ「折々の折り」からの転載
時系列は当時のままなので
更に12年経ったことになる

書架にユトリロの画集を探してみたが
転居の断捨離で処分してしまったようだ
惜しいことをした・・珍しく悔いた


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                             2005/9 折々の折りより

少し古い話・・1970年の晩秋のこと
取材旅行の途中だったが
体調を崩し仕事を中断してパリでウロウロしていた

三島由紀夫が異様な割腹自決を遂げたあの日の前後だ
パリ在住の女流カメラマンのHさんが
気晴らしにと食事に誘ってくれた


モンマルトルの丘に登った・・そして
どこからでもサクレクール寺院が見える
坂の多い道を・・ふたりで歩き回った
どうしても一度訪ねてみたい場所があった
それがコタンの袋小路だった

この道をユトリロが描いている・・どんづまりの
急な階段を尼僧のような女性が登ってゆく
きっちりした遠近法を示す直線的な絵だ
木立と昇る人間だけが・・どんよりとした静けさに
音を吹き込んでいるようだ

精神はことのほか屈折したユトリロだが
積み木のように真っ直ぐなこの絵が好きだ
自分の足音がこだましそうで・・一度行ってみたかった
そして
行ってみて・・絵のほうがもっと好きなのもわかった
絵は写真とは違う・・当たり前だがそのことを痛感した

初めてパリに行ったとき
世界中の画家がこの街に来たがるのがよくわかった
どこに立っても・・目に映るもの総てが画題のようだ
しかし
それでいてこれを絵にするのは多分容易じゃない
絵以上に美しく絵画的だからだ

そうしてみると・・コタンの袋小路に立って
なお絵のほうが好きだと思えるユトリロの
豊かな表現力に改めて感銘した

今夜のNHKが、ユトリロを取り上げていた
その最後に・・晩年のユトリロがモンマルトルで
絵筆をとっている実写のフィルムを紹介した
実際にはこうして写生することはなかったそうだが
このときから3週間後に死んだというから
まさに遺影・・私が中学生の頃のことだ

私が実際にコタンの袋小路に立ったのは29歳
ユトリロの没後15年ほどしか経っていない
到底そうは思えないほどに
遠い画家のような気がしてならないのだが・・

久しぶりに
ユトリロの画集を眺めながらこれを書いている
コタンの袋小路・・やっぱり好きな絵だ
 
               


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by touseigama696 | 2017-10-11 21:50 | ○折々の折り | Comments(0)