<   2011年 07月 ( 29 )   > この月の画像一覧

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私の親父は・・94歳で死んだ
「俺って・・死ぬのを忘れたのかもしれない・・」って
還暦を過ぎた息子を脅したりもしてた
「そんなこと言ってると・・息子が先になるぞ!」
「それでも・・いいの?」
そんなやり取りしてたら・・ほどなく死んだ

自分の身体の総てを・・献体したから
再会したことはないが・・大学のどこかで
学生相手の標本になってるかもしれない

この親父の晩年を偉いと思ったことが・・ふたつある
ひとつは・・80歳を過ぎたころから
フランス語を勉強し始めたことだ

医者だったから・・英語とドイツ語は必要だった
「でも・・フランス語って洒落てるもんな・・
一度勉強してみたかったけど・・現役時代は無理だ
閑になったから・・やってみるさ」

ペラペラになったわけじゃないが・・
その意気ごみは見事だった
勿論・・大学を引退してからのことだった

同じように・・自宅の書斎を仕事場にして
かなり大部の医学専門書の翻訳を始めた
それも・・80歳を過ぎてからのこと

「この本は・・私の若いころには必須の一冊だった
でも・・どういうわけか優れた翻訳がない
さりとて・・今これを日本語にしたところで
最新の医学には無縁だ
ただ・・歴史的には名著だから・・残しておきたいんだ」

日中はしっかりと書斎にこもって
ワープロ3台・・乗りつぶした
そして死んだ時・・ほぼ完成していた

僅かな未完は・・関係者の尽力で埋められ
いつだったか・・学会誌で報告されていた
地味だが・・立派な仕事だと思った

この親父の何が偉いか・・っていうと
自分の歳を忘れて・・何かを始めることだった
どちらも・・残された時間では無理だと
諦めてしまいそうなことだが
それを・・平然と始める
決していい加減ではなく・・
本気で達成しようと努力する

現役を退いてれば・・
日々は・・結構ゆったりと過ごせる
慌ただしいのは・・毎日のことではなく
残された時間の乏しさのことなのだ

しかし・・それが決して長くないからといって
日々を慌てる必要もあるまい
いつ終わるか判らない命だけど
それまでは本気で・・そこが偉いと
一目置いて・・見習うつもりになったりもした

52歳からの陶芸
これだって・・似たようなもんだ
晩学なのは・・承知の上で
だから・・本気で!
親父から学んだ最大の教訓かもしれない




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昨日のこと・・
何気なく工房のデスクを整理していて
写真の入った封筒が・・ポロリとでてきた

それが・・この写真
歌ってるのが・・うめのかずこ
後のドラムスが・・旧友丹羽元夫
そして・・司会が私である
1997年春・・最後のコンサートである

(・・この写真・・以前使った覚えあるなと調べたら
去年の8月・・コンサートの仲間のピアニスト
むとうあきこさんを書いたとき・・だった
その時・・引出に仕舞ったにちがいない・・)


「病院の事務長時代だけど・・
楽しみでこんなことしてたんだよ・・」
居合わせた生徒さんに見せた
チノパン&野球帽の今とのギャップに
みんな・・笑った

それが・・ほんとに昨日のことだった

CLAPS CONCERT(ここ・・クリックしてみてください)

今朝・・丹羽元夫から突然電話がかかった
「・・あのさ・・うめのが・・昨日亡くなった・・」

呆然として・・言葉を失った
「昨日のあの写真・・なんで昨日だったんだろ・・?」
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この写真を送ってくれたのは・・6~7年前
彼女が・・東京から福岡に移って間もないころ
活発に音楽活動を始めて・・だから
「私・・これからです」・・とある

シャンソンを歌うのは・・人生を語る語り部
歳が・・歌の骨格にもなるのだ
余りにきれいで・・声量に溢れた彼女の歌も
次第に・・練れて渋みを含み
今でも・・まだ「これから」の歌だった筈だ

最後に電話で話したとき・・
病いとは知らず・・歌え!と檄を飛ばした
「・・わかった・・ありがとう・・」
それが・・最後だったことになる

二枚目のCD(ここをクリックしてみてください)


この春に・・リハーサルを含めて
4時間も熱唱したライブが最後だったと聞いた
いつもの通りなら・・フィナーレは
私と丹羽で作った・・「野辺の花」だったろうか
歌いながら・・君は何を思っていたのだろう
昨日のあの「偶然」は・・
君の決別のメッセージだったのだろうか・・

野辺の花(ここを・・クリックしてみてください)

もう二度と再び・・
ライブでこれを聞くことはない
しかし・・三人で作ったCDは二枚残された
それに・・
10回のコンサートの大半は・・録画してある

歌は・・福岡より遥かに身近かにある
折にふれ・・君を懐かしむしかない

願わくば・・安らかに
さらば・・いとしきひとよ・・


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ユートピア・・理想郷

何やら天変地異に襲われ・・
加えて・・数々の人災騒動
日本に限ったことでもなさそうで
なおのこと・・不安に怯える昨今
ユートピアは・・いずこ?

UtopiaのUはnot・・topiaはplace
ない場所・・あり得ない場所・・
だから・・理想郷ってことらしい

だれもが願いながら・・でも叶わない
それが理想郷だってところが・・暗示的だ
つまり・・理想郷の実現は
叶わないことに意味がある・・ってことだから

毎日の暮らしを・・一生の人生を
どうにかして平和で豊かで穏やかに・・
それが理想なら・・それも叶わぬってことなのだ

そうしてみると
大事なことは・・満たされることではない
僅かな不足を不満とせずに
足らざるものがあっての理想郷・・と思うことだ

高級デパートのショー・ウィンドウに飾られた
お洒落なブランドのバッグ
「もうすぐボーナス・・支給されるまで
どうか売れてしまいませんように・・!」って祈る
もしかしたら・・その瞬間こそが理想郷じゃなかろうか

手にできたものを・・こころから喜べるのは
こころから願っても・・なかなか手にできないからなのだ
こころから願うとは・・渾身の努力を惜しまないってこと
誰かが言ってたが・・努力は裏切らない
ユートピアはあり得なくても・・
ユートピアへの鍵はあるってことかな・・

天変地異は・・人災の蓄積の上に起きてる
地球の変化の一部は・・間違えたユートピア作りのつけ?


兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)に在(い)ます 父母(ちちはは)
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷

故郷(ふるさと)
作曲:岡野貞一 作詞:髙野辰之


この「ふるさと」に・・溢れてる「ひとと自然」
この「ふるさと」に・・見えてこない「ものと科学」

少し歳とって・・この歌が懐かしいのが何故か
とってもよくわかるような気がする



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この10年・・黒素地に白化粧で
波状紋を表現するモノトーンが・・私の陶芸でした

勿論・・モノトーンのシンプルは大好きですから
迷いがあったわけではありません

でも公募展を離れた部分では
彩色への興味は・・次第に深まっていました
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個展に向けての・・新しいシリーズとして
糸抜き線紋彩色器・・手がけてまだ日が浅いので
ふた窯目くらいですが・・想像以上の変貌
我ながら・・びっくりしています
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色は・・魔物ですね
始めると・・取り込まれそうです

同時に・・それは
途方もなく大勢の名工への挑戦かもしれません
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ちょっとやそっとでは・・
個性には程遠い茫漠の世界です
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だから・・
糸抜きの技法を生かしての彩色
漠然とそんなことを思っていました
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糸を抜くことで・・否応なしに現れる白線
つまり素地の色が・・隣り合わせの色合いを
絶妙に融和させたり・・逆に分離させる効果を感じます
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色のコーディネイト
ここらへんが・・キーワードかもしれません

Hus-10を活かすのも
それがヒントのような気がします

いずれにしても・・年単位の勉強が必要
やってみようかな・・って思いはじめました

今夜の一連の彩色器
8月6日から21日まで
益子の「やまに大塚 緑陶里」での
「千葉県在住 日本工芸会陶芸部会展」
に出品する予定なのです

お近くでしたら・・ご覧いただければ幸いです



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湯呑みみたいな小さな器に糸を貼る・・
これが案外・・厄介

ピンセットと鋏を手にして
糸を貼っては・・切る
両手が使えるほうが良いに決まってる
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そのための仕掛けが・・これ

もっと便利な道具が作れそうだが
今は・・万力に挟んだ棒に
ウレタンを巻いて・・器をかぶせる
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色々な方向から作業したいので
棒が回転するように・・設えた
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万力と道具箱を乗せた板が・・
下に挟んだ回展板で回るようにしたのだ
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道具箱も回るから・・
使いたいものは・・すぐ手にできる

これなら両手が空くし
湯呑みを落とす心配もない
ピンセットで押さえて・・鋏で切る
リズムが作りやすいのだ
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パステル・カラーの空色化粧土を吹きつけ
糸を剥がすと・・こうなる

あとは・・釉薬を掛けて焼成にまわす
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似たような作業の後に・・
さっき窯を空けたら・・この皿がとれた

少しづつだが・・前に進んでいるようだ




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少し慣れてくれば・・
大抵の作業は・・能率を考えます

彩色とは無縁で過ごしてきた・・私の陶芸
始めてみれば・・結構集中を要求されます

集中で大事な要素のひとつは・・
頭を動かさないで・・作業ができる
だから・・そういう仕掛けを設えようとします

少し慣れてきて・・
いつものコックピットに手を入れました
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とりあえず始めた昨日までは・・
こんな調子・・雑然の極みです

でも・・どんなことを・・
どんな風にが判るまでは
雑然は止むないこと

さりながら・・
これでは頭は動きっぱなし
物を探して・・どこに置く?
能率を妨げます
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顔料と筆・・パレットと水の位置
整理しました・・これで頭と目線が止まります
仕事の流れ・・ができてきます

どこに何がある・・
定位置が決まって・・最短で手が届く・・
長時間の作業には・・準備が大切
これも・・本気の根拠だと思ってます
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準備ができて・・これをしました

窯の火を止める1時過ぎまで
じっと座って・・
知らないひとが見れば・・
クラ~~イ生活です・・笑
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これも・・




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日曜日・・
夏には珍しい清しい朝でした
絶好の釉掛け日より
庭に出て・・たまった分に掛けました
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今日は・・全てスプレー掛け
面倒だけど・・やはりきれに掛かります

陽ざしがあって・・
掛けてるそばから乾くので助かります
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隅にも気を配って・・丁寧に
10点ほど掛けました
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終わってから・・は
素焼き済みの作品に
加飾スペースを決めて養生しました

ここまで準備したものをストックしておけば
あとは・・集中して加飾に打ち込めます
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早速使って装飾したのが・・これ
午後からは・・コックピットに座りっぱなし
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これも・・その一枚です
色のコーディネイトを考えながら
デザインするのも・・楽しいものです




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教室を終えた夕方から・・
つい今しがたまで・・8時間近く
ただ・・ひたすらに彩色作業
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素焼き済みの器に・・まずは・・
汚したくない部分を紙テープでマスキング
それから糸を貼ってデザインします
下書きはせず・・いきなり糸を貼ります

次に・・背景の黒を塗ります
吹きつけるか・・筆で塗るかですが
これは・・筆塗りでした
筆むらで黒の濃淡がでないように
気をつけてぬります

この鉢の場合は・・やや絵画的で・・
葉を一枚ごとに・・下色から塗り重ね
ぼかしながら仕上げました

やたら面倒な作業で・・
不慣れなせいもありますが
ひと晩で二枚が精一杯

絵具の出し入れ・・混色・・
筆や水の使い分けなど・・
まだまだ工夫が必要なようです
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全ては・・このコックピットでやりますが
道具の定位置なども一定してないので
段々に・・決まりをつけてゆくことにします

明日も続きをしますが・・
釉掛けも進めて・・焼成の準備もしなきゃ・・
とりあえずは・・あと一週間の勝負かな



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糸抜きで・・彩色器
来月の6日から益子で始まる
陶葉会展は・・
これにしよっと決めて苦労しました
不慣れなことは大変です

でも不慣れを避けてたら
芸の幅は広がりません

今夜・・豆窯からこれがとれました
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不満はありますが・・
暫く手掛けていれば
段々に慣れて改善できるかもです
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作業中に派手だった奴は
焼いても・・派手・・笑
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だから・・控えめにシック狙いで
今夜も数枚・・彩色しました



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最新のロクロは実に静か・・ノイズがありません
うっかりすると・・電源落とすの忘れそう

この私専用のロクロ
トルクの大きなパワーのある奴ですが
ちと古いから・・新型ほど静かじゃない

でも・・やっぱりこいつが好きです
回すほどに・・うるさくはないけど
こいつは・・おしゃべりをします

「ソレイケドンドン!・・ソレイケドンドン!」だったり
「エライコッチャ!・・エライコッチャ!」
「ヘッタァ・・クッソォ!・・ヘッタァ・・クッソォ!」
「ランチョンタイム・・ランチョンタイム」

色々に聞こえます
殆どからかわれてるんだけど・・
たまに褒めることもあります
「ケッコウヤルジャン・・ケッコウヤルジャン」
・・ってな具合

だから・・ロクロのおしゃべりを聞きながら
その日の調子がみえてきます
それに・・技をかけるタイミングも
このおしゃべりをきっかけにすることが多いもんです

静かは・・悪い事じゃないけど
このおしゃべり聞きながら
タイミングを測り・・きっかけを掴む

「ヘッタァクッソォ!」ってなこと言われたら
「アンタヨ~リ・・マシジャ!」ってののしりながらも
長年のつきあいを・・実感するもんです
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今日も教室でしたから・・
夜になって・・一枚だけ彩色しました

(赤い線は・・マスキングのためのあたり線
焼けば消えてしまいます
このまんまじゃ・・カッコ悪いもんね・・笑)


今日本焼きした豆窯が開いたら
それ見て・・拍車をかけます



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