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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

カテゴリ:●エッセイ( 403 )

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晩節を汚す・・と云う言葉がある
それまでの輝かしい人生を
ふいにしてしまうような振る舞い・・のことだが
最近・・この手の晩節が結構多い

考えようでは・・長寿の副作用かもしれない
ひと昔前なら
汚す前に寿命が尽きてたかもしれないからだ
長生きするには
最後までしっかりと我が身の行く末を考える力を
失ってはならない・・ということだ

但し・・これは相続税と似ていて
誰でもが・・汚すには惜しいほどの
輝かしい人生とは限らないから
相続税の対象ではありませんよ・・の範囲で
晩節を気遣う必要がない人生も多い・・に違いない

明け方から工房にいるので
音がないと淋しくて
テレビのニュースを・・聞いているが
毎日のように登場するのが
「北朝鮮」「新設予定の小学校」
それに「築地市場の移転」に関わる
小池都知事と石原慎太郎元知事の確執だ
あのトランプ大統領が蚊帳の外の気配である

晩節がらみで・・気になる一件は
石原慎太郎氏の晩節である

「記者会見で何を話されるんですか?」
自宅玄関で声をかけたメディアに向かって
「・・楽しみに待っててください」
そこら辺で・・既に汚れが始まってる」

あなたの言動は・・お楽しみの範疇ではない
あなたの不作為がもたらしたかもしれない結果を
どう話すつもりなのか・・それを聞いているのだ

「築地の混迷は・・小池都知事の不作為のせいだ
場合によっては法的措置を考えています」

この言い分は
自分の不作為を棚に上げて・・天に唾するようなもの
我が身に降りかかって・・汚れを増すだけである

週一出勤が売りだった都知事の
その「週一」が事実だったとしても
それゆえに・・不作為があったとしても
それでも全うできるとすれば
優秀な部下に委譲するもありだが
結果についての責任は
残りの五日間の分も含めて・・全てである

言い換えれば・・週一出勤の不作為も
週日全ての責任を取れば・・作為で許される
最高指揮官の自由と不自由はそこにあるのだ

「誰に責任があったんでしょうか?」
あなたにあったんですよ・・を含んだ
メディアの質問に
「そりゃ・・みんなで決めたんだから
みんなの責任でしょう」

これで「汚れ」は・・決定的になった
みんなの責任が・・最後には
一人しかいない都知事に収斂することを
知らずに言うのか・・知ってて言うのか
どちらでも・・晩節をたっぷり汚したのだ

「どこの社の記者だ!」
会見場を睥睨して・・声高に詰問した
現職時代の・・あの石原慎太郎氏は
無残にも・・「小池君の不作為が・・」を
何度も繰り返しながら
あの日の遺恨とばかり逆襲する記者に
「どこの社の記者だ!」・・と云い返す力はなかった

老いさらばえた晩節を受け入れ難くて
「もののふが・・戦いに出向く心境」
強がってみても・・無残に代わりはなかった

これを慰め・・進言して諫められるのは
もしかしたら・・異郷の弟・石原裕次郎だけだったのでは
そんなことを考えながら・・聞いていたのだった



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by touseigama696 | 2017-03-10 01:07 | ●エッセイ | Comments(2)
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この朝・・約束の時刻ピッタリに
3人チームの取材班がやってきた
編集の〇中さんと・・カメラの〇山さん
そして・・ライターの〇野さん
ベイシックなクルー編成だ

カメラを挟んで
あっちの三人と・・こっちの一人
この日の「こっち」は・・わたし
つまり被写体なのである

半世紀前・・遠い昔だが
私は・・カメラのあっちで仕事してた
パチカメとムービーの違いはあるが
やってたことは・・同じようなもんだ

ディレクターとカメラマンを同行して
あちこち飛び回って取材してた時代だった
この写真に写っていない・・ライターの○野さんが

「世界の結婚式って番組
あれ小学校のころ・・母と一緒に見てたんですよ!」
〇野さんと私の間に流れてる時間が分かる
「世界の結婚式」を撮り始めたのは
〇野さんが生まれる前で
彼女が小学生の頃でも・・放映していた

三人がカメラのあっちから
こっちの私を・・撮っている
長い時間が過ぎ去ったのに
この立ち位置に・・まだ慣れていない

だから逆取材のつもりで
こっちから・・あっちの三人を撮ったのだが
何故か・・〇野さんの1枚がボケた
そういうわけで
泣く泣く紹介するのをやめた
年の差を隠したいんだろって
勘ぐられずに済みそうだ


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この取材のホントの主役は・・この茶碗
でもこいつは・・一言も喋らない
ふたりが・・アングルしてフォーカスしてるころ
ライターさんは私に喋らせて
結局・・茶碗に物語を作ってゆくわけである

「このモチーフに行きあうまでに
何があったんですか?」
傍にいて時折り語りかけて
茶碗は・・ひとになってゆく

幾つかのインタビューに応えてると
どんな物語になるのか
想像しながら・・楽しみになってきた

カメラのこっちを・・何度か体験した今
もしカメラのあっちに立つなら
あの頃より・・もう少しひとが撮れたかな?
って思えるのだが・・



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by touseigama696 | 2017-03-03 22:53 | ●エッセイ | Comments(0)
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月に一度
浅草の掛かりつけのクリニックに出向く
何かがあって・・診るじゃなく
何でもない日を・・診てもらうため
聴診して終わる日が殆どだが
他愛ない会話が・・「掛かりつけ」の真髄
身体の微変は・・この繰り返しの中で
主治医が見つけてくれるものだと・・思う

死に至る病を防ぐつもりはあまりないが
日々の暮らしを脅かす成人病は
なるべく避けて生きたい
図体がでかい分
周囲の手を借りる負担は・・少なくしたいのだ
そういうわけで・・昨日の朝受診して
特段に異常なし・・だそうだ

帰路・・腹が減って
人形町の甘酒横丁にある久助に寄った
こっちは・・「行きつけ」の焼き鳥屋さん
主夫妻とは・・旧知の仲
久しぶりに・・やきとり丼にありついた

珍しく・・主が板場にいた
聞けば・・板長がお嬢さんの結婚で
インドに出かけたからなのだそうだ
日ごろの備長炭じゃなく
昔取った杵柄をくべて・・焼いてた
でもまぁ・・さすがの腕である


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以前にも書いた覚えがあるが
この久助・・夜行けばとり尽くしだが
昼はやきとり丼だけ・・だから
行列ができても・・すこぶる流れが早い
1時を少し過ぎたくらいだったが
「おい・・閉めて!」・・主が女将にそう言った
きっと売り尽くしなのだ
気短な江戸っ子好み・私もそのひとりである

撮る前に・・箸使ってしまった
手前の飯が見えてるのは
とりを食べちゃったからで
店の名誉のために書けば
飯もたっぷり・・とりもたっぷりである


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帰宅して・・昨日の茶碗を削った


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頃合いの時間を置けたから
気持ちよく削れた

「掛かりつけ」に「行きつけ」
おまけに「やりつけ」でしめた一日だった



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by touseigama696 | 2017-02-15 05:02 | ●エッセイ | Comments(0)
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昨日の夕方
全豪テニスの・・錦織vsフェデラーを見た
結果的には・・接戦の末錦織が負けた
そう見えるテニスだが・・この試合
色々な意味で勝負の機微を見せてもくれた

スコアの上では
ファイナルセットでの負けだから・・接戦と云えるが
内容的には・・フェデラーの圧勝である
何故なら・・試合全体を通して
ゲームの流れを支配してた時間とショットの数は
フェデラーの方がはるかに勝っていたからだ

さすがにランキングの5位の錦織クンだから
簡単に負けないぞという意地は見せたが
フェデラーは・・それに屈してはいなかった

勝つためには
絶対取らねばならぬポイントが・・幾つかある
よく「試合に勝ち切る」・・というが
この勝ち切る・・とは
そのここぞのポイントを・・戦略的にしっかり認識し
その上で・・確実に取得することである
勝敗を分けたポイントの数は
フェデラーがまさっていた

勝ち方を知っていて・・それを
確実にものにする技術とメンタリティー
それはサマリーを見ればはっきりするが
全得点数の・・数%に過ぎない得点の差なのだ

全体は互角に戦っていながら
結果で負けたのは・・この差に尽きる
錦織クンが・・世界のトップに立つためには
一試合に10あるかないかの必須ポイントを
確実に取りきる・・技術とメンタリティーが必要だと思う

さりながら
日本人で・・ここまで戦える選手は
錦織クンのほかにいない
(大坂なおみさんが・・きっとそうなるだろうが)
是非にも・・グランドスラムで
優勝する姿をみせてほしいのである


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錦織クンのデータの中に・・面白いものがある
ATPの選手の中で
ファイナルセットまでいった試合での
勝率1位は・・錦織クンだというのだ

ファイナルまで頑張れば・・勝つ!
だから勝負強いとか・・粘り強いとか
そうした局面で引き合いに出されるようだが

裏返して考えてみれば・・ホントに強い奴は
ファイナルまでいかないで勝つ

5セットマッチでの第5セット
3セットマッチでの第3セット
真の強者なら・・このセットは
まさかの時の保険みたいなもの
使わず勝てば・・勝率1位もないのだ

ストレート勝ちの勝率1位こそが・・強者
できれば・・そうなってほしい

ストレート勝ち・・とは
試合開始から・・一瞬も緩まず
圧倒的に勝ち切って

「この試合に限らず・・当分の間
もしかしたら錦織には勝てそうにない」と
相手をへこませる勝ち方なのだ

勝ち方と負け方・・勝敗はその場で決まり
その試合のみを支配するだけだが
次の試合にどう響かせるか

勝ち方と負け方には
思いを致すべきことが・・沢山含まれている
きっとテニスやスポーツに限ったことじゃない
そうも・・思うのだが



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by touseigama696 | 2017-01-23 09:17 | ●エッセイ | Comments(0)
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「この検査結果なら・・ここに来る必要ないみたい!」
かかりつけの医院の事務さんに・・そう言われた
昨日の朝のことである

一カ月前の血液検査の結果が
実に見事に「問題なし」なのだ

25の検査項目中
基準値範囲をはずれたのは・・ふたつ
MCVといって赤血球の大きさを示す数値が
基準値上限の101に対して102
「許容誤差のうち」・・DRはそう言った

もう一つは
筋肉を使うと高くなるCKが
基準の230を超えて465とある
目下工房でしていること
毎晩歩いていることなどを考えれば
異常の領域ではないとのことだった

これ以外の肝・腎・膵・は勿論
コレステロール・血糖・中性脂肪
それに前立腺マーカー等
全ては・・基準値内に収まっている

暴食を慎む我慢と・・毎晩の4㌔歩行
4年間の実績が・・ものを言ってるのだろう

そんなことがあって
お馴染みの事務さんにからかわれたが
「この検査結果なら・・ここに来る必要ないみたい!」
これは
かかりつけという意味では大事なキーワードだと思う

病気になって・・受診するのは当たり前だが
それでは普段のことが判らない
何もない普段を診てもらっていてこそ
主治医は微変に気づくってものである

「かかりつけ」とは
病気はいうまでもないが
健康な日々を含めて・・一身をゆだねることだ
毎月受診するのは・・そういう意味である

何もない体に・・やがては異変が起きる
加齢の避けがたい宿命だが
治すべきもの・・受け入れるべきもの
主治医との交流は
こうした難題をさり気なく相談できる
今の好い関係に・・心からの多謝なのである



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by touseigama696 | 2017-01-18 21:00 | ●エッセイ | Comments(2)
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あれから22年の・・1月17日
この日は毎年・・一年を加算して
同じことを・・考える

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阪神淡路大震災・・22年経ったことになる
同時にそれは・・私の陶歴でもある
震災の10日ほど前
初めて・・ロクロに触れたのだった


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土塊に挑んで・・器に変える
客観的な評価は・・ともかく
今こうして目の前にする自作の様子は
22年前の正月
不運にも命を奪われた大勢の被害者の方の
失われた可能性でもある

命は・・いつでも「可能性」そのもの
一瞬で・・その全てを絶たれた無念
さぞやと・・思うばかりなのだ


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あの日・・命を亡くした方の中に
陶芸をしていた方がいたかもしれない
してみたいと思ってたひともいた筈だ

止まってしまった可能性を思いながら
出来れば・・失われた可能性に恥じぬ器を
毎年・・ふとそんなことを考える朝である




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by touseigama696 | 2017-01-17 05:07 | ●エッセイ | Comments(0)


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いつもの朝・・夜明け前に工房に入り
前日の素焼き窯を開けた
全て無傷で出てきたが
時々切れたりすることもないわけじゃなく
全て無事は・・やはり嬉しいことだ

窯は公平で・・正直だから
挽きでも削りでも・・焼きでも
無理があれば・・no good(NG)で
無理がかかってなければ・・no problem(NP)
匙加減なしのどちらかだから・・実に分かり易い
良くも悪くも全ては・・作り手の自己責任
今の世の中に・・少し欠けているかもと感じる
自己責任を・・たっぷり教えてくれる

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この花入れに・・糸を貼って
下段に化粧を打ち・・上段を筆差しで彩色し
糸を外した辺りで・・「朝ゴハンですよぉ~!」

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朝食後・・「さて・・次は?」ってところに
従姉妹の一人から・・電話が掛かった
「主人が入院しちゃったの・・あんまり楽観できないかも」

父方も母方も・・親の兄弟姉妹は
もう誰一人この世におらず
あれほど大勢いた叔父叔母たちが・・異郷であれば
否応なしに・・いとこたちにも老いがくる


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急きょ予定を変えて・・見舞うことにした
思い立ったときにしておかないと
思いがけない結果を嘆くこともある
無事に回復してくれることを願うのは当然だが
一期一会は・・願うことではない
会うこと・・だから会いに行くことにしたのだ

私より年長でもあるから・・幼いころは
一緒に遊んだというより・・遊んでもらった方だ
やや力なく横たわり・・話すことも難儀に見え
数分の見舞いで辞したが・・
一瞬で走馬燈のように・・往時の元気な姿が蘇る
楽観はしないが・・無事は祈ろう

遠くにいて・・遥かに眺めていたものが
気づくと・・目の前にある
歳月人を待たず・・実感するのである



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by touseigama696 | 2017-01-06 05:03 | ●エッセイ | Comments(0)

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私の年賀状は
毎年のことですが・・今年もまた「泥縄式」です
どういうことかと云いますと
「掲載作品選び」「スタジオ撮影」「データ送信」
「印刷発注」「文字原稿校正」「納品受領」
「発信先チェック」「宛名ラベルのプリントアウト」
「ラベル貼り」「切手貼り」「肉筆一行添付」
「郵便局持ち込み」・・で完了ですが
印刷済みのハガキが届いて3日目の・・昨日の30日
500枚弱を郵便局に持ち込んで・・やっと無事完了

そういうわけで・・泥縄式なのです
「桃青窯さんの仕事で・・今年も終わりかな?」
印刷屋さんに・・そう言われましたが
これも・・毎年のことかもしれません



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そもそも「泥縄」の由来は?・・ご存じですか?
一言で言えば・・ドロボーを捕まえてから
そのドロボーをふん縛るための縄をなう
現代風なら・・捕まえてから手錠を発注するとでも
つまりは・・段取りが滅茶苦茶ということです

段取りのプロを自賛していた元プロデューサーとしては
いささか不本意なことですが
でもまぁ・・聞いてください!
「ちゃんと年内には発信済みしてるじゃん!
年越しても不思議じゃないほど切迫してたってのにさ」
緊急での危機管理・・これも段取りで
「間一髪セーフ!」は
腕の悪いプロデューサーでは無理・・ってこと

どこか腑に落ちないものを感じながら
弁解めいた自画自賛・・これも恒例のようです



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「泥縄」は・・褒められたことじゃありませんが
好いことの例えに・・「灰で縄をなう」があります

昔話に出てくる古老の知恵
長寿社会でありながら
老人の知恵が充分に生かされてるとは思えず
思いだしながら・・書いておこうかなです

事あるごとに悪代官の難癖で
年貢を増やされ続けていた若い百姓が
今年もまた虐められていました

「灰で縄をなって持って参れ・・さもなくば」
いつものことです

草を編んでなう縄を
灰でなえ・・など無体な!
困り果てた若者を見かねたこの家の年寄りが
こう言いました

「納屋から新しい縄を・・皿に乗せてもってこい
そしたら・・それに火を点けてそっと燃やせ」

燃え尽きた灰は・・縄の姿のままです
まるで灰でなったようでした
それをそっと皿ごと代官所に届け
悪代官の鼻をあかしたのだそうです

古老の賢さが・・若者を救いました
老人の知恵は・・学問的な知識とは限りません
しかし・・長いこと生きてきて身に着けた知恵
教科書からでは学べないものが沢山あるものです

世の中が・・無秩序に混乱を極めるとき
専門家の専門的な学説よりも
長く生きて無秩序や混乱に身を晒した老人の
「灰で縄をなう」を・・「縄で灰をなう」と
読み替えて解決する生きた知恵が求められるものです

今は・・そんな時代なのかな?
そう思えてならないのですが
現場から老人を排除するってことは
パワフルではあっても・・クレバーとは限りません
(あっ!・・また片仮名使っちゃった)

したたかささえ含めて
解決能力の旺盛な古老の知恵
見直してみませんか?


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年末年始の休暇とはいえ
のんびりできる気分でないのは
来年に備え・・油断できぬという緊張が
「泥縄」許されまじの気分を醸しているから・・
そう自戒しています



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by touseigama696 | 2016-12-31 14:27 | ●エッセイ | Comments(0)
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これは・・花入れ

          
その当時・・男たちは大抵
ビールやウィスキーの水割りを片手に
巨人阪神戦に現を抜かすのが
晩飯の通り相場だった
挙句に酔っぱらってバタンQ
女房に疎まれながら・・しかし
それが平和な一日の終わりだった

私は・・それが羨ましかった
昨日に続いて・・下戸の悲哀で言うと
私の晩飯は・・10分もあれば終わる
ただでさえ早飯が癖だったから
酒要らずで食えば・・それで充分だった
だから酔った末の白河夜船は・・私にはない

その晩飯の習慣に・・大いなる変化が起きたのは
52歳の正月からだった
急に呑めるようになったわけじゃない
そうではなく
呑めないことが有り難い・・に変わって
呑ん兵衛への羨望は消えたのだ

それが陶芸だった
52歳の正月に手ほどきを受け
瞬く間に夢中になった
半年後には・・ロクロを買い求め
更に半年後には・・窯も持っていた

夕食後・・寝るまでの5時間ほどは
素面でロクロが挽ける
呑めなくて良かった
昨日が一つ目なら・・下戸のご利益の
数少ない二つ目である・・そして
これが一番大きかったと思ってる

人生の終章を支える未知の世界
毎晩・・夢中でロクロを挽き
ひたすらに基本を繰り返す日々だった

早朝湯呑み1ダースを挽いて・・出勤
帰宅して削る・・それもした
陶芸三昧の朝晩と週末は
下戸の醍醐味に変わっていったのだった

初心から6年
病院事務長をしていた58歳のときに
日本陶芸展に初出品初入選して
晩年の趣味から・・晩年の仕事に舵を切った
それはもう
まるで予想にない岐路だった

テレビ番組制作プロデューサー
病院事務長・・そして陶芸家
脈絡のない三つの仕事に生きた人生
チャンネルを回すかのように激変なのは
最初がテレビだったからかもしれない



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by touseigama696 | 2016-12-22 06:04 | ●エッセイ | Comments(0)

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昨日に続き・・これも酒器
飲めない陶芸家が作るんじゃ
説得力に欠けるかなぁ~


テレビの番組制作者だった若いころ
担当する番組に必要なら
それなりにタレントさんを集めるが
プロダクションに依頼したり
オーディションをしたりで
所謂マネージャーさんたちとつきあいが増える
気安くなってくると
タレントを探してるプロデューサーと
担当のタレントを使ってほしいマネージャーさん
両者にそれとない駆け引きも生まれてくる

「Pさん!(私のこと)並木通りの裏のクラブ○○に
あなたの名前でボトル入れといたから
ついでのとき・・どうぞご自由に!」
耳元で・・そんなこと囁かれることもあった

きっと呑ん兵には禁断の誘惑かもだが
私には猫に小判でしかない
度々のそうした申し出に
曖昧な返事をしながら・・考えた

銀座のクラブやバーに
どんな高級な酒を置いてくれても
その誘惑に乗らない自信ならたっぷりある
なにしろ下戸だからである

でももしここで・・「実は俺酒飲めないんだよ!」
なんて正直に言ったりしたら・・彼らが
「そっかぁ酒ダメか・・ならあっちか?」・・と
別方向で誘惑しようとでもすれば
そこは・・もしかしたら堅物プロデューサーの
アキレス腱かもしれないじゃないか

だから・・決して正直に告白しなかった
そして・・何十本だか知らないが
封を切らないボトルが・・流れていった筈だ
もっとも海千山千の世界
私の名前にしておいても・・私が来なきゃ
自分たちで社用で飲んでたかもしれない

それでも私は
別口アキレス腱を攻められないで済んだわけで
下戸のお陰で・・身の安全を図れたのだった

ところで
今だから正直に言うと・・私の最長不倒飲酒は
ビール5本水割り8杯である
最初こそ顔が赤くなり・・息苦しかったが
やがてそれも収まると・・平気で呑めた
でも・・まるで美味しいとは思わなかった
だから・・後を引くこともなく
下戸人生を全うしつつあるのである

酒は・・ほどほどなら絶対に飲めるほうがいい
肝胆相照らすまでの時間短縮は・・実に好都合だし
この世は・・酒あってこその料理に満ちている

呑まずに仲良くなる努力・・飯だけが道連れのグルメ
容易なこっちゃない・・のである




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by touseigama696 | 2016-12-21 06:02 | ●エッセイ | Comments(2)