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2012年 05月 17日
![]() 普段から・・早起きが苦手というわけじゃない だから・・8時9時まで寝てたわけでもない とりわけ・・若いころから腰痛もちだったせいもあって 寝てると腰が痛くなる・・ゆっくり寝るのは楽じゃないのだ 早起きが嫌いじゃないのに・・ 夜更かしが好きだってとこが・・問題だった やっぱり細胞がターンオーバーして 新鮮に活性化するには・・睡眠は大事である ただでさえ・・活性化とは縁遠くなる老化 乱暴に生きていいわけはない ![]() 昨日の作業・・糸を貼って釉掛けて 糸をはずして窯に入れれば・・右のように黒くなる 昨夜も23時までは・・教室を終えてからの夜 素焼き窯の守り番しながら仕事した いつもなら・・それからパソに向かう ブログ更新・・メールのやりとり・・多少本を読んだり これが夜更かしの原因だった そこで・・それをやめてベッドに入った 0時ちょっと過ぎのことである ベッドに横になれば・・すぐ寝ちゃう それも予想どおりだが 目が覚めたら・・午前3時 これも予想どおりだ もう一度寝なおして・・5時半 ぴっちり着替えて・・起きた 今6時15分・・そういうわけなのである 早寝早起き元年・・最初の一日 決めたのなら・・守る いつものようにゆきますように・・ 2012年 05月 16日
![]() 「メモをもらったことは・・かろうじて覚えているが あのメモ・・どこへ置いちゃったんだろ・・?」 そういうことなら・・近頃しばしばある だが・・昨日は違った 「〇子が・・あなたにメモ渡してたじゃない!」 納品の期日を確かめようと・・妻に訊ねたら 娘がそのメモを渡したというのだ ところが・・メモをもらった記憶がないのだ どこに置いちゃった・・ではない メモをもらった景色を・・まるで思い出せない 愕然とした・・もしかしたら? 老いにかかわって・・漠然とかかえた不安 生きるのは・・身体かもしれないが 暮らすには・・頭がなくちゃ 壊れた頭で・・長生きはちと困る ![]() あちこち・・メモを探しまわったがみつからない そういうこともあろうと・・ 部屋のドアそばの壁に・・大事なメモを貼ったり 工房への出入りには・・手提げカゴを使って 郵便物なども保管している それでも・・こういうことが起こる 愕然は・・しばらくして悄然に変わった 情けないこと・・夥しい もし多少でも割り引いて・・わが身に同情するとすれば 公募展とか個展とかの予定が決まると 他のことが上の空になってしまうという 良く言えば「集中」・・悪く言えば「身勝手」 メモをもらったとき・・きっと 制作にかかわる何かを考えていたのかも・・ せめてもの慰めに過ぎないが・・ともかく・・ 目の前のことにきちんと対峙する そう肝に銘じるしかない ![]() 気をとりなおして・・仕事を続けたが 早めに切り上げ・・早目に寝た 私にとって・・もうひとつの課題 夜更かしを避けよう 脳細胞の温存には・・これも大事だ (以前にも・・同じことを書いた覚えがある だが・・守れてなかった・・ 守れなくても・・覚えてただけましかな・・苦笑) 朝型に切り替えることを・・本気で実行しようと思う そういうわけで・・このブログも朝更新してる これから・・桃次郎を連れて散歩 こっちは・・身体のため いやはや・・暦が還って10年・・ 古来稀な時期にさしかかるって 容易なこっちゃない・・しみじみ痛感してる 2012年 05月 11日
![]() 少年期・・私は体育会系だった 体育会系って?・・極く大雑把にいえば・・ 合宿で・・つるんで暮らし どちらかといえば・・勉強よりも試合の方が好きで 理屈より情・・一年でも上級は神様扱い だからってこともあるが・・ 奢るか奢られるかの・・絆で育つ 一年でも下級なら・・ご馳走になり 一年でも上は・・下を食わせねばならぬ 割り勘ってのに・・馴染みの少ない友情が幅を利かす 少々・・野蛮と見栄がはびこる生き方でもあるが ひとは・・独りで生きるに非ず 共有とか共存とかを・・身体で覚えた気がする そんなこともあって・・ 社会人暮らしでも・・何となく体育会系が好きだ 一緒に昼飯食って・・2980円の二人分・・ 一人分は幾ら?なんて・・趣味じゃない 阿吽の呼吸で・・「今日はおれが・・」がいい 長い間には・・結局割り勘同様の行ったり来たり それでいて・・ひとのつながりは熱くなるものだ いいときは・・冷静風の割り勘育ちでもいい しかし・・会社が危急存亡のときは 理屈抜きに・・集団の力が必要で それには・・ チームを引っ張る強力なリーダーと それを信じて・・ついてゆくメンバーシップが大事 理屈抜きってところが・・割り勘では育たない風土だと 私は・・ずっと思ってきた 男気もなく・・ひとの面倒も見ず チームの勝ち負けに責任ももたず それでいて・・主将バッチだけは手放さず そんな風にしか見えない・・ 政治家集団・・企業人集団・・学者集団 体育会系には・・理解しにくい生き方である 「私は・・学生時代体育会系・・でしたよ」 で始まったインタビュー・・思わず見入った カンブリア宮殿という村上龍の経済番組 今夜のゲストは・・富士フイルムのCEO古森重隆氏だった イーストマン・コダックの後塵を拝してきた富士フイルム そのコダックはつぶれ・・しかし富士は隆盛を誇っている 皮肉なものだが・・このCEOならむべなるかなでもあった 東大卒のアメフト選手・・賢くて強靱 理想的な体育会系企業人 久しぶりに・・スケールの大きさを感じて あの東電原子力村に・・この気風があったらと 密かに・・無念でもある 企業の存在の本質は・・?・・古森氏は 「技術力に尽きます!」・・断固として言い放った 自分に何ができるかを・・どこまでも追及する その精神が・・慢心と不遜を排して 確固とした技術を生みだす・・それが基盤だという 氏は・・経済学部を出て営業畑で育っている 我田引水に陥らず・・核心が見えてるのだ 信じるのは・・伝説ではない 現実に手にしている・・信じるに足る実力 そう言いたいのであろう 70歳を越えていて・・アメフトで育った東大生 実に・・時代を予見した生き方ではないか アメリカン・フットボールは・・ 極限の肉体が・・針の穴にボールを通すような 緻密な技術力を要求するスポーツ 確かな技術がなければ・・死を招く 本場のアメリカで・・コダックがついえ去って・・ 遥か太平洋をまたいで・・富士フイルムが生き残った それなりの理由を・・教えられたようなインタビューだった 2012年 05月 05日
![]() 工房から車で7~8分のところに・・大きな運動公園がある その入り口近くに・・この彫像が立っている 日展理事だった地元の彫刻家・藤野天光さんの作品 戦後初参加の1952年・ヘルシンキ・オリンピックで 金メダルの石井庄八(レスリング) 銀メダルの上迫忠夫(体操)・・のふたりを 顕彰しての彫像である 実は・・上迫忠夫選手は私の恩師である にもかかわらず・・迂闊なことに・・ この彫像のことを今まで知らなかった 今日の午後・・雨が止んだのを見計らって訪ねた ![]() 私が中学に入学したのが・・昭和30年(1955年) ヘルシンキ・オリンピックから3年後 オリンピック当時31歳だった先生の雄姿 筋骨隆々として・・小柄だがバネのようなアスリートだった 「おい!・・三崎 お前の身体はテニス向きじゃない バレー部に転部しろ!」 まさに鶴の一声・・翌日からはバレー部 中学3年で183cm・・先生の目にとまったらしい 入学したときからの・・体育の教師だった先生 授業の度に・・鉄棒だのあん馬・平行棒・つり輪 なす術のない生徒を前に・・最後はいつも 先生の模範演技・・まだ現役だった演技を それこそ・・タダで見学させてもらったのだった オリンピック体操競技強化コーチを兼任するようになって 多忙な先生は・・部活の面倒を後輩の先生に譲って 学校を留守にすることが増えたが バレーコートで・・ 「おい!ミサキ・・もっと飛べよ」 今でも・・先生の声が耳に残っている 私より20cm近く背の低い先生が 私の頭上で・・アタックしてみせるジャンプは さすがに・・オリンピック選手だと実感したものだった 補導教官でもあった先生がとった生活指導方針は ひとつのエピソードとして・・ここに書けば 実に示唆に富んだものだが 今時のモンスターママには・・絶好のえじき 時効とはいえ・・先生の名誉のために伏せておこう 1986年・・65歳で亡くなった先生の葬儀の日 大袈裟ではなく・・果てしなく延々と続く弔問の列が 先生がどんな教師だったかを・・証明していた 先生より長い人生を・・生きている教え子たち その教え子たちが・・それぞれにひとかどの人生を あとに続く者たちに・・示すことができるとすれば それが・・「上迫忠夫の教え」・・だったのだろう 久しぶりに・・現役時代の先生に再会した 精悍だが・・静かで穏やかな先生だった 厳しかったが・・優しい先生だった 異郷に旅立って・・すでに四半世紀 とても・・そうは思えない ![]() 外出から戻って・・ 先日の水指6個・・最後の削りとj研磨を済ませた 2012年 04月 29日
![]() この山に登るのに・・プロもアマもない あるのは・・身体を張った命がけ 猛烈な風が吹く・・エベレストの頂上 ![]() 最終キャンプまで登りながら・・ 最後のアタックを諦めて・・撤退を決めた瞬間 2年前・・テレビが放映したドキュメント 「命がけだからこそ・・命を大事にする」 多分それが鉄則・・プロの登山家に必須の資質だ 決断は・・命を前提にするからだ 逆に言えば・・ 「命を大事にしたければ・・命がけで生きる」 とも言えようか・・ 近頃・・テレビには 疑いたくなるような専門家が跋扈してる 学歴・・職歴・・著作etc そこらへんが・・根拠のキャリアらしいが 最も大事な資質が・・ 欠けてるような気がしてならない 「命がけ」・・これだ 文字通りの命がけもさることながら 責任を持つ・・ということも命がけのひとつ 無責任がまかり通る世の中が・・もたらすものは 地域や・・町や・・国が・・命を失うこと 専門家の意見を聞いていて・・ 本当にそうだ・・と思えること少ないことの不安 時間が経てば・・解決するってことならいいんだけど さて・・・ 2012年 04月 13日
![]() 〇森さんが・・オーガスタから帰ってきた 現地で・・ブログに書いてくれていたが グリーン・キャップをおみやげにいただいた このグリーンは・・マスターズのシンボル・カラー 優勝すれば・・そのグリーンのジャケットが 前年優勝者から今年の優勝者に・・が伝統 一度でも優勝すれば・・そのジャケットとともに 生涯シード権が与えられ・・クラブのメンバーにもなる ゴルファーには・・最大の夢かもしれない 「伝統」が生まれるためには・・時間がかかる しかし・・ひとたび生まれれば ひとは・・金よりもはるかに崇高な名誉として 伝統を守り続ける使命を負うのだ 伝統が・・ひとを育てる 忘れたくないことである 工房では・・大抵帽子をかぶる 埃よけでもあれば・・メガネ置き場にもなる このキャップをかぶって・・マスターズにあやかろう ![]() 夕方から・・釉薬を掛けた 白い器に・・黒釉の掛け分け ![]() 既に一度・・白く本焼きしてある 養生したうえで・・コンプレッサーで黒を掛けた 釉調の変化を・・試してみようと思う 黒から掛けるのと・・白から掛けるのと・・ その違いも知っておきたいことである ![]() 別の掛け方で・・同じく白と黒を予定して糸を貼った・・ テストに使える時間はそう多くない はやく決まりをつけたいものだが・・ 遅々として・・牛歩のごとくである 2012年 04月 10日
![]() The Masters・・マスターズ・トーナメント・・昨日で終わった 一度でもこの試合で優勝できたら・・ ゴルファーとしての人生は・・画期的に変わる だから・・招待資格を得た選手たちは・・ 四日間・・渾身の力で戦う 当然だが・・見ている者も興奮の坩堝にはまるわけだ とりわけ・・最終日の最後の3ホール たった一着のグリーンのジャケットを目指して ミラクル・ショットが飛び交う どうしてこんな場面で・・こんなショットが打てるの? だから・・ミラクルなのだが 今から40年も前 ゴルフ番組も手掛けていた私は 当時の日本のトップ・プロから こんなことを聞いたことを・・覚えている 「みなさんにとってミラクルな一打は 私たちには・・決してミラクルじゃないんだよ そればっかり練習してるからね・・ コースが待ち構えている戦略的な罠は 大きなトーナメントになればなるほど 随所に散らばっていて もしも・・その罠にはまったら・・ 脱出するには・・ミラクルがなければ無理 だから・・予め公式練習日には 密かに・・罠を見抜いて対策をたてておく 勝てる選手には・・必須の練習なのさ・・」 昨日のプレイオフで・・そのミラクルを見た それこそ・・プロの所以だと思うから 書いてみようと・・思う ![]() サドン・デスのプレイ・オフ2ホール目のこと 結果的に劇的に初優勝したB・ワトソンは 1打目のドライバーを曲げて・・林に打ち込んだ まず・・ここに罠がある つまり・・サドン・デスというのは 負ければその場で終わり・・だから 本戦での打ち方を変えて・・勝負に出るのが普通 一日の戦いの中で・・滅多に打たないフルショット コントロールよりも・・距離を狙う 一歩でも先に・・グリーンに近づく 相手に与えるプレッシャーは大きいのだ 成功すれば・・チャンスが増えるが 失敗もある賭け・・でもあるのだ この意味では・・ワトソンは失敗だった グリーンの近くまで飛ばしたが・・林の中 そして・・ この罠からの脱出が・・彼を優勝に導いた ![]() 林の中から・・ 木を避けて・・高いボールでフェアウェイに出して 更に右にボールを曲げて打って・・グリーンに乗せる これが・・罠から脱出のミラクル・ショットなのだ ショートアイアンと呼ばれる・・角度の深い短いクラブは 正確に真っすぐ・・高くあげて止めるには都合がいいが 曲げたボールを打つのは難しい 高くあげて曲げる・・同時に両方するとなれば それこそ・・それがミラクルなのである 見事に成功した・・そして優勝したのだった グリーンの近くで・・ショートアイアンを曲げて打つ 通常の試合運びの中では・・プロには考えにくい設定 勝負を賭けた者だけが味わう試練かもしれないが きっと・・それもしっかり練習していたに違いない もしも・・練習したことがなかったら あの勝負を決める一打には・・使えないものだ もしかしたら・・ 相手も失敗して・・先に進めるかもしれないと 無難な手段を使うだろう しかし・・それでは勝てる選手にはなれない ![]() このトーナメントの凄さは 選手に・・どこまでも挑むことを要求していることだ 圧倒的な戦略眼をもって・・あらゆる罠への対策を練習する 万が一のショットに・・何年もかけて練習する グリーン・ジャケットは・・その忍耐を讃える栄誉なのだ 見えてるものは・・氷山の一角 観衆の目に見えないところに・・ プロのプロたる所以がある 表舞台に・・全てを曝け出すわけじゃない ゴルフに限ったことではない ![]() 昨日・・テスト窯から出てきた まだ不満が残るが・・続ける意味はありそうだ ![]() 素焼きを含め・・ 通算三度焼いたことになる どうってことないが・・二度目の本焼きがこれ 何故って?・・目下密かに練習中 「全てを曝け出すわけじゃない!」・・ってことに・・笑 2012年 04月 08日
![]() 二日目のマスターズ・ゴルフ 石川遼選手は・・予選敗退してしまった 確か3年ほど前のこと・・ アホ呼ばわりされながらも・・全英の難コースを・・ ドライバーを使い通した彼に・・拍手したのを覚えている 今から安全を狙うようなゴルフには・・ 大輪の花が咲こうはずもないからだ 例え失敗しても・・全力で挑むゴルフ 将来のために必要なのは・・その気概だと思った 恐いもの知らずの時期ではあったが その年までは・・めざましい活躍だった マスターズや全英を勝てる選手になれるかも・・ 大きな期待を抱いて・・楽しみにしてきた しかし・・この2~3年 18歳から20歳までの・・若い時間ではあるけど 雄飛のための雌伏にしては・・何とも勿体ない歳月に いささか苦言したくもなってきた 恐いもの知らずが勝てる短い時間・・才能の予見 恐いものを知って勝てる長い時間・・才能の実現 この狭間に横たわる何がしかの時間に どれだけ集中できるか・・大成には大事な課題である わき目もふらずに・・自らの内側に向かって 身体も精神も全てをぶつけて・・ 揺らぐことのない自信を確保すべき・・大事な時間 それが・・強者になるには必須の課題なのだ 独りっきりになって・・マスターズの生みの親 ボビージョーンズの教えを噛みしめてほしい 「ゴルフは・・相手の選手と戦うスポーツではない コースに立ちはだかるOldman-Par・・3つ・・4つ・・5つ どうしたら・・そのパー爺さんを越えられるか ひたむきに挑むことで・・僅かに勝てる日もある・・」 プロより強いアマチュアを貫いたボビー・ジョンズの その強さの源・・相手を忘れて自分を強くする 石川選手に・・憶えてほしいものはそれだと思うのだ 勝たねばならないという・・強迫 この数年・・きっと彼を苦しめるてるのはそれだ 周囲の責任でもあるが・・それも 強者になるためには・・必至の試練 本気にならねば・・彼をしても平凡な才能で終わってしまう いつまでも若くはない・・「今」はあっという間に「過去」になる 予選敗退を告げるスポーツニュースの・・その直後 同じテレビが・・彼のCMを流していた 勿論・・生放送でないのは知っているが・・思わず 「そんなことしてる暇ないぞ!!」 そう言いたくもなるのだ・・ 2012年 03月 31日
去年の暮・・義兄は逝った その直前に・・義兄は妻である義姉を失くした その葬儀の席に・・兄は車椅子で出席した 自分もまた入院している最中に・・ 妻が先立ってしまったのだ 悄然とした兄の様子を眺めながら 妹になる私の妻に・・こう言った 「兄貴は・・もしかしたら長くないかも・・」 それには・・理由があったのだが まもなく・・予感は現実になってしまった ![]() 夕方・・妻が私に新聞を見せた 「榎本さん・・亡くなったって書いてる・・」 それがこの記事である 今でこそ・・イチローの大活躍は 彼の名前を・・一躍世界的にしたが 先代の安打製造機・・榎本喜八を知る人は多くない 当時の弱小球団にいたせいもあるが 決してスター選手とはいえなかったが 記録を見ても判る通り・・不世出の大打者である 昭和40年代・・彼はまだ現役だったから スポーツニュースの取材で訪ねた 今はない南千住の東京スタジアムで 何度か会ったが・・「今日も閑古鳥が・・鳴いてらぁ~!」 そんな時代だった ![]() 「もしかしたらさ・・兄貴が呼んだのかもな・・」 私は新聞を読みながら・・妻にそう言った 去年の暮れに逝った義兄は・・ 早稲田実業時代・・榎本選手と同級生 ふたりで何度も甲子園で野球をしてたのだ 数年後に王貞治選手の活躍で・・優勝もしたが 兄たちの時代でも・・強豪だった 早実を出ると・・榎本はプロ野球に 兄は・・ノンプロのサッポロビールに入り 後楽園で活躍した 妻の葬儀に車椅子で出席したのは 病気のために足を切断する手術を受けた直後だったからで あのアスリート時代を思えば・・ 耐えがたいほどに屈辱的だったに違いない 悄然としていたのも・・無理もないことで その上・・妻に逝かれてしまい 人生への失望は・・想像に難くなかった 「・・もしかしたら・・」と言ったのは・・ そう言うわけだった チームメイトとして・・寝食を共にした青春 あの輝かしい青春は・・半世紀以上も昔のこと 甲子園では・・今日も熱戦が続いている 兄から見れば・・孫みたいな選手たち でも・・甲子園のグランドは・・今も同じだ もうひとつの甲子園は・・ 静かに幕を閉じて・・ざわめきも消えた 今ごろどこかで・・ 二人はキャッチボールでもしてるのかも・・ 2012年 03月 21日
![]() 書架の隅で・・本に挟まるようにして この缶を見つけた・・「mixture No.79」 アメリカ産でパイプ用の煙草である とっくに処分してしまったはずだったが 思いがけず・・書架で生き残ってた 最初は・・死んだ親父に教えられたブランドだが 後に・・私にも手放せないお気に入りだった この8オンス缶は・・米軍の基地でしか買えず ひとに頼んで・・買ってもらった覚えがある ![]() すっかり古びて錆びた缶だが・・煙草は残っていた 思わず・・鼻を近づけてみたが かつてのように・・フレイバーな香りはない 多分10年近く放っといたから・・無理もない 大学のころに・・親父に手ほどきされて それから30年近く・・慣れ親しんだパイプの味 ![]() 6年前のこの日に・・突然禁煙し 爾来・・紙巻きであれパイプであれ 全ての煙草を・・捨てた 血圧と不整脈を指摘されて 薬を処方される直前に・・潔く諦めた 還暦も過ぎた同じ年代のころ 全く同じ理由で・・親父も禁煙したのを思い出し それに倣ったともいえる ![]() その親父が・・一番大事にしてたパイプ 多分・・彼にとっての最初の一本 後に・・沢山コレクションしてたが 始まりがこれで・・だからきっと捨て難かったのだろう ![]() 物がなかった戦後間もないころだ シュテムが折れて・・それを・・ 真鍮を使って自分で直している 細かい手術の得意な医者だったが この修理は・・お世辞にも上手くない ![]() これは・・私がハンドメイドで作った一本 ブライアーという木の根を削り 水牛の角とエボナイトをつないで・・仕上げたものだ 30代のころ・・趣味で夢中になったが 陶芸と違って・・日本では市場がない プロの道は・・働き盛りの年代には無理だと思った まして・・嫌煙主流の時代になってみれば・・なおのことだ 何本も・・親父に進呈したが 終いには・・それなりに認めて 喜んで愛用してくれていた ![]() 煙草で一番不味いのが・・紙巻き 周囲に嫌がられるのも・・紙巻き パイプで吸う煙草は・・紙巻きとはまるで違う そもそも・・紙で巻くから良くない 煙もそうだし・・臭いも悪い 紙を使わないパイプや葉巻の方が 美味しいし・・紙の燃える嫌な臭いもしない 好みに合わせてブレンドもできるし そもそもが・・豊かにフレイバーなのだ 芳醇な香り・・良質な酒にも通じるに違いない このmixture79は・・「いい匂い!」 吸ってる本人よりも・・周りからそう言われもした 久しぶりに詰めてみたが・・火をつけるのは止めた ![]() 遠くにいても・・これが匂えば親父のご帰還だった しかし・・考えてみれば きつい香水と一緒で・・それが良いとは言えない 嫌われても仕方ないもの・・でもあったのだ 親父と私のコレクションは・・ 今も・・富士の家の暖炉の周りに飾ってある もう吸うことはない・・だからといって 捨ててしまうには・・思い入れも強い 山の家が・・終の棲家 親父と一緒に・・静かに眠れ!である < 前のページ次のページ >
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●メッセージ ○プロフィール ●陶歴 ○ギャラリー ●エッセイ50歳からのプロ ○陶芸雑感 ●窯だ行進曲 ○陶芸教室 ●コレクション ○展覧会 ●工房便り ○窯場探訪 ●かまだ食堂 ○折々の折り ●動画 ●てつ56 ○未分類 ●世相あれこれ ●お気に入り ●畏友交遊 ●エッセイ ●フォト散歩 ●愛しきものよ・・ 未分類 メモ帳
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