カテゴリ:●工房便り( 772 )

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正月だからといって・・のんびりするわけにもゆかない
締切までに一か月を切ってるから・・
やることは決まってるし・・迷いもない
『集中』・・身動きのできない穴の真ん中に・・
自分を追い込んでゆくような気分
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この季節・・大物は乾燥で切れやすい
養生しながら・・ゆっくりと乾かしたおかげで
暮れに挽いた8枚ほどは・・全部無事
棚にあげた生まが5枚・・素焼き待ち
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昨日素焼きした3枚も無事に焼きあがって
明日あたりから糸貼りの準備に入る
これだけあれば・・
春の出品に慌てることもなくて済みそうだ
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糸抜き波状紋とは別に
組ものの出品も予定している
30個ほど挽いた7寸ほどのつば広鉢
素焼きを終えて・・釉掛け待ちである
天目6客組鉢・・2セット獲りたいけど
焼成を終わって組んでみないと・・
同寸同姿の追求・・これも面白いし好きである

あと3週間・・脇目も振らず没頭しよう
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近頃・・定番にし始めた天目合わせ掛けの鉢・・
酸化焼成の窯から獲れた
つい2週間ほど前のことだ

天目の発色を考えると還元にしたいのだが
合わせる鉄釉がややメタリックになって気に入らないことが多い
そんなわけで酸化で焼いているわけだ
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この日・・三基の窯を同時に火入れした
メインは・・0.4立米のガス窯
この窯は・・ほとんど還元で焼く
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これは・・テストとか上絵・・少量の素焼きでも使う
4キロ・・小回りが効く
その日は急ぎの素焼きを入れてある
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この二基の温度板がこれ・・
ガス窯は22~3時間ほど
小窯は・・素焼きだから9時間ほどで終わる
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こっちは17キロの電気窯・・酸化で使う
60センチに近い私の大皿でも・・4~5枚は大丈夫
概ね・・15時間ほどで1240度にする
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一度に三基の焼成は・・集中力を要求してくる
グラフに記載しながら・・管理すると・・結構忙しい
パイロメーターのデジタル表示を見ながら
時々は・・色見穴で炉内の色を見る

17キロの電気窯が・・焼成250回目
4キロのテスト窯が・・通産33回
0.4立米のガス窯で・・306回目

それに・・すでに壊れて処分した小型の電気窯の焼成が・・
通産152回記録されている
私の陶歴上・・全部で741回炊いたことになる
独立して10年ちょっとの陶歴から言えば
結構焚いているほうかもしれない

三基とも・・同じメーカーの窯
それは意識してそうした
きっとメーカーに固有の窯くせがあるに違いない・・と
そう思ったからだ

700回も焼いていて・・それでも・・
これで掴めたとか・・
窯が分かったとか・・
確信を持ったことはない

窯は一生の勉強だと・・しみじみそう思う
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若いころ・・私は取材する側でした・・だから
カメラマンと一緒に・・あちこちで・・
こうした風景が日常だったのです

しかし・・今日は取材される側です
どうすればいいか・・慣れてはいませんが
でもわかってはいます

カシャッ!・・
小気味よいシャッター音を聞きながら
糸を貼ったり・・轆轤を挽いたりの半日でした
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陶芸専門の月刊誌『陶遊』で
5回にわたって連載されてきた「第20回日本陶芸展への道」
6回目の予告編に・・
・・次回から日本陶芸展に挑戦する陶芸家に
同時進行で密着取材するレポートがスタートします
ひとりの陶芸家が公募展にチャレンジする姿を追います・・

実はそれが私なのです
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3ケ月の連載の予定と聞いています
制作の様子から始まって・・
出品・・審査と密着してゆくのだそうですが・・
ってことは・・当然ながら
結果まで追われることになります

そして・・最後の結果は・・
誰にもわからないのです
歓喜か・・落胆か・・
結構・・罪な密着じゃありませんか・・?
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しかし・・敢えてこのオファーを了解して
今日の取材を迎えたのは
52歳で始めた晩学の陶芸が
大きな公募展でどこまで通じるか・・
の挑戦は言うまでもないのですが

同時に・・
連続4回入選を5回につなぐことができるか
私自身への挑戦と思うからでもあります

連続入選の難しさは・・
応募する者にはひしひしと分かります
しかし・・どんな結果も自己責任で受け入れる
その清しさこそ・・自分の力だけが頼りの
ものづくりの真骨頂だと・・思うのです

長年の仕事をリタイアし・・
長い余生をどう過ごそうかと
楽しみのようでいて・・案外悩ましい問題
そうした世代に・・

何ごとによらず・・
本気で挑めば・・勝つも・・負けるも
どちらも同じ価値だと
ささやかなメッセージが送れれば・・
それが・・私の願いでもあるのです

締切までの時間に追われながら
最善の努力をしてみようと思っています

1月20日に発売になる号から・・連載は始まります
乞うご期待と言いたいところですが・・
さて・・どうなりますか・・?・・笑
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昨日から・・轆轤三昧
今週は教室がお休みで
だから・・
一週間目一杯自分の仕事をすることにした
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目下準備中の展覧会向って
久し振りに・・いつもの波状紋ではなく
天目の組み鉢を作りはじめた
一個あたり1.5キロの土を使って
26センチほどのつば付きの鉢
六客で組むつもりなのだ
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45センチの同じ形の大鉢とセット
6キロの半磁土を使った
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8点ほど作るつもり・・この丸壺も入れたい
切りっぱなしで口をすぼめてみた
きちんと作ったら・・面白くないような気がした
これは確か3キロだった・・はず
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この花入れ・・後ろに穴を開けて
壁に掛けられるようにするつもりである
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白化粧も乾いて・・
粉引きの花器に仕上げる予定
刷毛の生掛けである
口縁と高台まわりは・・
黒釉で額縁のように・・がイメージである

10月中に通知のあった展覧会が三つ
そのどれも入選できたので
11月は少しあわただしい
それにまだ出品の予定が重なるので
この一週間は・・しっかり工房にこもろう
怠けると・・あとが怖いのだ

明日は削って・・
そして大皿に糸抜きの作業が待っている
ガンバリマァ~~ス!!
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今年の3月15日に・・
こんな記事をアップした インディオ直伝
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このときのNさんが・・
後に送ってくれたインディオの伝統的な紋様
ZUNIとある・・ズーニー族に伝わるものだ
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そのデザインブックを参考に
こんなもの作ってみた
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実際にインディオが作ったもの・・のコピーではない
色々なデザインを参考にして
私が勝手に組み替えて・・描いた
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いつも使う黒泥に白化粧で掻き落とした
久し振りに・・細かい道具を持ち出して
結構本気で楽しんだ
雑に過ぎてもまずいが・・
だからといって・・あまりに精緻でも似合わない
『頃合いのラフ』・・これが案外難しい
でも・・楽しかった

まだ生のまま・・
これから素焼き・本焼き
素朴に仕上げてみたいのだが・・
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この大皿一枚・・昨日全ての作業を終えて
今朝の窯に入っている
夜中の1時・・もうすぐ火を止める

昨日の撮影だけど・・
養生した上で白泥釉を掛けたところ
このあと・・糸を剥がすことになる
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見込面の糸を剥がしている最中
一本一本はずしてゆく
バリを防ぐために・・根気よく・・
貼るよりも神経使うかもしれない
波が見えてる下方が剥がし終えた部分である
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白泥釉を掛ける前・・
裏をお見せすることは少ないが・・こんな感じ
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似たような波を作ってゆくが
下絵なしでもあるから・・
全く同じ波になることは・・ない

今年中に・・あと4~5枚
細かい作業ではあるから・・
さぁ・・やるぞぉ~~!までに時間がかかる
次の一枚・・既に素焼きは済んでいる・・が
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この社長の椅子の主が・・T君
正面の大皿二枚が・・私である

半世紀もの昔・・ふたりは
紅顔だったかどうかはともかく
同じ中学高校で学ぶ少年だった

言えば誰にでもわかりそうな・・
日本橋の目抜きに本社が移転して
その新しい社長室に・・私の皿を呼んでくれた
箱書きした桐箱を・・今朝届けた

半世紀を経て・・
こういうかたちで・・一緒に過ごせるとは・・
嬉しい友情だと・・しみじみと思う
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同じ部屋に置いてくれた天目の花入れ
これは・・ささやかだが
友情に応えて・・私のプレゼントである
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先月の半ばころ・・腰を痛めた
去年の手術が頭を過ぎり
嫌な予感がしたが・・
大したことなくてすんだ
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痛みが引くのを待って
久しぶりに大鉢を挽いた
60センチぴったり・・腰は大丈夫だった
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5キロの土塊・・3個
菊練りもゆっくりと・・力まずに
3個重ねて・・15キロの大鉢が狙い
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ロクロは力仕事ではあるが・・
結構全身を動かすから
じっと姿勢が固まってしまう削りや加飾よりも
腰には負担が少ないような気がする
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土をしっかり殺しておかないと
仕上げの造形で暴れられても困る
だから・・
このあたりでは・・結構土に言い分を聞いてもらう
弱気や妥協は禁物だ
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鉢らしくなってくると・・土もおとなしい
ただし・・だからといって土をなめると
いきなりへたってクラゲ・・
あっという間の返り討ちに会うことになる
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久しぶりの大鉢も・・・どうやら無事に形になった
乾いたら削って・・高台が小さくなる
スキッとした姿にしたいのだが
その分・・焼成でのリスクがかかる
さて・・どうなるか・・スリルが待っている
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昨日・・箱屋さんから届いた大皿用の桐箱に
思い切って箱書きをした
これが一番緊張する
粘土と違って・・失敗したら再生できないからだ

さる大手の製鋼会社の社長T君は
中学高校時代のクラスメイト
「新社屋に移ったら・・お前の大皿
社長室に置くつもりだよ・・・」
すでに皿は飾られている
遅れて注文の箱が届いたわけである

この会社の役員応接室には
板谷波山の壺があって・・
渋沢栄一の書もあった・・

気おくれしなくもないのだが・・まぁいいかぁ・・
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ほぼ昨日一日かけて加飾した大鉢だけど
どうしても気に入らなくて・・
全部剥がしてやり直すことにした
ピンセットでつまんでは剥がしてゆく

細かいこといえば・・
時間もコストも勿体ないが
気に入らないまま焼いて・・
それでいて気に入った仕上がりに変貌したことは
・・一度もない
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延べ延長200メートルほど貼ってあるはずだが
どうせ剥がすならと・・途中を抜いてみた

全面貼ってあると波状紋だけど
こうして中抜きしてみたら・・
意外と面白い帯状になるではないか・・
何やら波に動きを感じるし・・それに
少々色っぽささえ漂う

中抜きの剥がし方はもっと工夫すべきだが
もしかしたら・・面白いかも
別の皿で試してみようかな・・

失敗は失敗なのだが
転んでもただでは起きない「根性」とでも・・
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全部剥がした後・・改めて加飾を始めた
ご覧のように下絵があるわけじゃないから
ここら辺に波を作って・・ここら辺で分岐させて・・
一本一本糸を貼りながら・・考える

荒れた海・・穏やかな波・・
波に表情を作るための技法に
また新しいコツを探さねば・・と思いつつ・・
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Oさん得意の掻き落とし・・
どうやら素焼きも無事に通過
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正確で丁寧な仕事の面白さと自信が生まれ
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次の素地を作り始めている
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裏だって・・大事だよ!
表面とは一味違うデザインが生きてくるはずだ
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Kさんの出品準備も始まっている
この大皿に魚が泳ぐ日も・・遠くはなさそうだ
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皿を挽くひと・・
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鉢を作るひと・・
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皿を削るひと・・あれば
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カップつくりに勤しむひと・・あり
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素焼きもたまり・・
この2週間は窯焚きの夜が続く・・
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私の皿も・・加飾待ちでひっそりと・・
締め切りが迫ってくる
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みんなが銘々・・思い々に
じっとロクロに向かっている姿を眺めながら
集中の心地よさを・・感じた午後でした
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