カテゴリ:●工房便り( 772 )

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この一年・・試行錯誤の中で作り続けた作品
昨日・・工房に集結してみました
6月5日からの個展に備えたものです

一点ずつ丁寧に眺め・・判別もし
使えそうだと思えたものを数えたら
およそ100~120点になりました

少し雲間に・・陽ざしを見る思いです
勿論・・これで終わりではありません「
あと一ヵ月ほど・・残された時間で
質の入れ替えができるなら・・更に作ります

自己ベストは
物にではなく・・時間の中に潜んでいる
だから・・ギリギリまで粘る
それしかないと思うのです

この一点で・・これを外せる
この一点で・・ここを埋められる
もう暫らく・・
そうした日々にするつもりでいます



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この時期にきて・・うっかりミスは許されません
ひとつひとつ・・確かめながら
追い込みの時期に入っています

やきものには・・不確定要素が多いから
窯から出るまで・・決して安穏とはゆきません
因果な仕事です

一本一本・・丁寧に糸を外し

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その上で・・細かいバリを補正します
目立たなければよし・・は無しにして
目についたら直す
写真にすると見える傷も・・後で直します

幾らあっても足りない時間
作品を作るより・・時間を作る方が苦労なのです


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焼けばこんな感じ
黑と黒の淡いコントラストですが
でも
隅を丁寧に処理すると
不思議に・・上がりがきれいになるのです
「時間」は・・高価なコスト
無駄にはできません

その貴重なコストを削って
今朝は・・この後主治医のところに行きます
いつもの検診ですが

「個展が無事に終わるよう
体のことは・・任せておけ!」
主治医の心強いサポートに任せ
指示に従っています




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黄色の部分が・・いわゆる養生で
顔料が掛からないように防いでいる部分です
だから
ここを汚してしまえば・・養生に意味なしです

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うっかり見逃せば・・こうなります
これくらいなら
まだグラインダーで補正が効きますが
でも・・無駄な作業にはちがいありません


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見逃した理由は・・簡単なことで
素地の土色と養生テープの紙色が・・同じ白
僅かにできた隙間に気づかなかったのです

養生の意味は・・汚さないため
画竜点睛を欠く・・は
瞳だけでなく・・尻尾も大事
そういうことなのです

このところ
同じ作業で数作ってるので
ついつい油断してしまいました

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焼けばコントラストの強い茄子紺も

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顔料吹きの時点では・・案外白っぽくて
照明の下の点検だと・・見逃すこともあるのです

そこでご覧いただいたように
養生テープを黄色にしました
これなら隙間に気がつきやすいからです

必要なことには幾らでも手をかけますが
うっかりの無駄は・・やはり省くべきで
もっと早くそうしていれば・・と
しばし悔いるのですが
その繰り返しの中で
少しづつ完成度が上がってゆくのだと
思うことにしています



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上は・・一昨日糸を貼ったもの
どういうわけか・・接着が弱く
貼ってるそばから剥離するので
何度もやり直しを迫られた

その上・・間隔が狭いから
前の一本に一寸でもふれれば
巻き添えにして剥がれる
正に・・一歩進んで二歩下がるなのだ

悪戦苦闘の末・・たった一枚の皿に
午前中一杯かかってしまった
途中で・・投げ出したくなるほど焦れたが

この種のトラブルの解消は・・我慢しかない
糸と根競べのつもりで
決して癇癪を起さないこと

器肌を丁寧に清拭して・・CMCを薄く塗布
僅かに湿りを加え・・指の力を抜いて
ヴァイオリンなら・・ピアニッシモのA線のように
ゆっくりと静かに・・弓を滑らせる
午前中の3時間・・じっとそうした

癇癪に封印して我慢する効果は
理屈ではなさそうだ
やがて・・糸は落ち着いて定着してくれた

天候による乾燥かとも思うが
はっきりとした原因は掴めない
でも・・この仕事にはそうしたことが多い

原因が判っても解決できないこともあれば
原因不明でも・・何となく解決するものもある
最近は・・この「我慢」に習うことが多い

下の皿は・・同じことを昨日したものだ
殆ど同じことをしたのに
昨日は・・実にスムーズに貼れた
リズムに乗れて・・1時間ほどで完了
どうしてだかは・・やはり不明だ

きっと前日の我慢が・・効いたに違いない
そう思うことにして
深く詮索しないことにした


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以前に焼いたものだが
窯から出れば・・およそこんな風になるはず
たいして面倒そうでもないか



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既に糸貼りを済ませてあった作品に
茄子紺の彩色を施した鉢6点と
黑を階層にした茶碗2点

昨日の成果は・・ここまでですが
かなり集中できて
ギアが一段上がった手ごたえでした

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12面体にカットした深鉢の
見込みに両手を入れて糸を貼るのは
手狭で難儀なので
ピンセットを多用しますが
勿論慣れが殆どとはいえ
テープの薄弱な粘着力は
僅かな力加減で剥離してしまいます

貼りなおしに焦れず・・呼吸を乱さないように
じっと身体を固定してると
安定したリズムが生まれてきます
ギアが上がったのを感じるのは・・そんな時です


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こうした仕事をしてると
慣れるのは・・嬉しいことです

だから先ず慣れること・・そして
充分に慣れたら・・潔くそこを離れて
また新しい慣れに向かうこと

そんなこと考えながら
忍耐の日々なのです



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昨日は・・素焼き済みだった水指三基に
糸を貼り・・彩色・釉掛けの一部を施した


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水指というのは・・決して茶室の主役ではないが
しかし・・作ろうとすると結構存在感を求められて
作り手は・・趣向を凝らすことにもなるようだ

しかし
そうした趣向に手をかけることで
日常使いの食の器での蓋物も
ただの入れ物ではなくなる
食の道具が・・食の文化に昇華するために
茶道が果たした役割りは大きいと思う


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この一年余
時間をかけて・・シンプルの意味を考えてきた
シンプルが「端正」であるには・・?
きっとそこら辺が・・課題だった

勿論・・確たる答えが見つかったわけじゃない
ただ何をしていても
「それって要らないんじゃない?」
以前に増して・・そう思うようになった

俳句に通じるものがあって
重なるものの殆どは要らないものなのだ

言いたいことは・・ひとつでいい
それがなければ・・ひとの胸には届かなくて
ふたつあったら・・うるさがられるだけ

「物言わぬ存在感」・・ちかごろ物にも人にも
そうした存在感が希薄になりつつあるような気がして
世の中の騒々しさは・・そのせいなのかな?




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世の中は・・三連休とか
久しぶりに帰省してきた娘を
買い物につき合わせて
妻は・・出かけて行った


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夜明けに工房に入って
誰もいない静けさの中で
昨日も・・一日頑張った


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茄子紺仕立ての・・20㌢ほどの皿
焼けば青々とするが
顔料を吹いただけの時は
うっかりすると・・全体の雰囲気を
間違えてしまうことがある


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ラテックスの抜き紋
糸抜きを離れると・・ちょっと気分転換になる

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加飾の乾燥待ちの間に
粗削りが済んで程よく乾いた花器も
スクレーパーを使って
縦削りで仕上げにかかった


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留守番の一日は・・静かで長い
昨日は・・結構集中できて捗った
白茶碗も加飾したし

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最後に・・この黑茶碗も塗れた
夜明け前の4時から日没の6時過ぎまで
ほぼ14時間・・身じろぎもせず
じっと我慢の時は・・それでいて
あっという間の一日なのだ

楽しさを通り越して・・苦しいことの方が多いが
75歳にもなって・・まだ試練がある
幸せだと思うべきなんだろうな

昨晩は・・ぐっすり寝た
今・・早朝の3時を過ぎたところだ
もしかしたら・・労基法違反の一日が
また始まることになるようだ



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焼きあがれば・・こうなる予定で
消費してゆく茄子紺の顔料を・・新たに作り


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同様に激しく消費する糸テープも取り寄せた
僅かづつ物は動くが・・私はじっとしたままだ

年が明けてから
新しい約束は殆ど勘弁してもらい
この数カ月・・工房に籠っている

多分・・家一軒建つくらいの期間なのに
焼きあがってゆく器の・・何と少ないことか
焼いたもの全てに満足できるわけじゃないから
歩留まりを間違えれば・・命取りになる

火に任せるという陶芸に必至の手順は・・いつでも
全てをぶち壊してしまう悪魔との同居である
だから・・まず無事があって
その上に・・作り手の願いが叶うか
考えてみれば・・陶芸は冒険みたいなものだ


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手間の塊みたいな作品に・・顔料を吹き糸を外し
バリを補正して・・釉薬を掛ける
昨日も・・終日そんなことで終わった


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傍ら新たに・・酒器やら片口の小鉢やら
食器の色々にも手をまわしている

出来るだけ一日を・・効率よく進めるために
時間の流れの中に・・うまくはめ込みたいのだ

今朝も夜明けから・・これを粗削りした
今しがた朝食を済ませ・・僅かな時間を盗んで
ブログも更新できた・・さて工房に戻ろう
糸貼り済みに顔吹きしながら・・乾くのを待って
午後には・・仕上げられるかもしれない

深山幽谷の仙人に非ずのつもりで
テレビで・・浮世のあれこれを聞きながら
「えらいこっちゃ!」だったり「アホかぁ!」だったり
独りごちて・・時は流れてゆく



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このところ・・春めいた早朝は暖かく
夜明け前の工房も・・寒くはないし
陽が昇れば
挽いたばかりの器を・・せっせと乾かしてくれます

昨日の・・朝飯前のロクロがこれで
天日干ししたら・・午後には粗削りできました


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天日干ししてる間に
近頃消費の激しい・・茄子紺の顔料作りをしました
酸化コバルトをベースに僅かな酸化金属類を混ぜます
隠し味とでも・・

何度も作っていますが・・その都度慎重にしないと
焼いて思いがけない発色だったりすると
調合を疑う羽目になります
ノートに配合数字を明記し・・それをチェックして
調整してゆきます

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手持ちの酸化コバルトの在庫がなくなったので
先日・・材料屋さんに注文したのですが
コバルト・・こんなに高かったっけ?
結構値上がりしましたので・・
材料屋さんにそう言われましたが
陶芸に関わる諸材料は
粘土を筆頭に世情と違って・・インフレ世界で
そのくせ・・作品の段階ではデフレ急降下
若い働き盛りの陶芸家には・・非情な時代でしょうね


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夕方には・・こんなに乾いています
日暮れ前に・・仕上げ削りも済ませ
豆窯の火も落として・・長い一日は終わったのでした



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この数カ月・・とりわけ年が明けてからは
明け方の4時半ころから
日没の6時過ぎまで
殆どここに座ってじっと作業を進めています

じっとしていても
時間は・・お構いなしに
疾風のように走ってゆきます
まるで特急電車が通過するかのようです


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そして・・各駅停車の車内で
こんなものが少しづつ形になってゆきますが
通過電車の疾風を浴びるたびに
その鈍足に不安を感じるものです

時間は流れであり
同時に・・ボリュームでもあります
強靭な被膜さえあれば
結構な量の仕事を包んでくれますが
時間の速度とボリュームの関係を
そこそこしっかりと認識してないと
根っこのある仕事にならないのかもしれません

じっと座って・・じっと手を動かしながら
そんなことを考えていました


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手間はかかりますが・・時のボリュームの中に
仕掛りの作品がたまってゆきます

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更に・・彩色して糸を外し
釉を掛けて窯で焼く・・まだまだです

ボリュームを目いっぱい広げて
一方で・・疾風を手で止めたい気分
与えられた時間に・・体当たりの日々が
暫らくは続きます

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昨日のうちに
養生でキャンバスを作っておいた飯茶碗
これから工房に入って・・糸を貼ることにします

やがて始発電車が走る時刻
負けずに・・頑張るつもりなのです




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