2017年 06月 11日 ( 1 )

d0085887_04562421.jpg

六日目の午後・・ふと気づくと
ためつすがめつ作品を凝視する女性がおられた
作品への興味の持ち方は・・見方で想像できる
鑑賞なのか・・制作上の関心なのか
きっと後者だと思ったのでお声をかけた
やはりそうだった

そしてその興味は
以前からブログをご覧になり
かなり技術的なことまで広いものだった
仮に陶子さんとしよう

声をかけた瞬間・・振り向いた表情は
「あなたは私を知らないけれど
私は・・あなたを知ってますよ」
ブログが間に入ると
それが目に現れていて・・大抵当たるのだ
実際・・初対面だが
私のことをよくご存じで
ブログから記憶に留めていただいているのが判る

「芳名帳にお名前書いてくださいな」
その記載を見ると・・北海道とある
「何か用事があって上京されたの?」
陶子さんの答えにびっくりした

「この個展を見るために来ました
以前から興味をもっていたので
作品を見て触れてみたかったんです
昨日からホテルに泊まり・・明日帰ります
忙しそうにお見受けしたので
声をかけずらかったんですけど
お話ができてよかった!」

当然ながら
私もお声をかけてよかったと・・痛感した
もしも失礼して話もせずにお帰ししたら
悔いるに違いない

陶子さんは・・今はアマチュア陶芸家
でも話を聞くと・・ただの趣味ではない
いずれ自分の個性を見つけて
世に出る意欲を旺盛にお持ちのようだ

52歳からの晩学陶芸の私には
共感できるものが沢山ある
今・・自分の工房ができかけていて
将来への夢が弾けそうな様子
目がそう言っていた

「技術的なことはともかく
高い目標に向かうためのモチベーションや
その維持のためのメンタリティーのことなら
言葉を通して応援できることはしますよ」
そう約束したのだった

丁度親子ほどの年代の差があるが
「本気」が理解できる年輩で
時間をかけて成熟してほしい・・と思う

参考にと
幾つかの作品をお買い求めになって
帰るために立ち上がった陶子さんは
「やっぱり・・これもください
気になっていたんで
このまま帰って後で悔いるのは嫌ですから」

それが写真の径8㎝の丸い花入れ
幾つか追加制作の必要な作品だから
これから作ることになるが
せめてご好意に報いる意味でも
一所懸命作るのは言うまでもない

高い旅費宿泊費をかけ・・あまつさえ作品の購入
それを無駄にさせないため
私にできることなら
応援にやぶさかでないことを心に決めながら
見送ったのだった

こうした一期一会こそ
個展の個展冥利に尽きるものだと思う
物を越えて心が揺すぶられる
願わくば
作品がそれについてゆけることだ

最善は神の仕事・・でも自己ベストは
外してはならない私の課題である



人気ブログランキングへ応援してくださる方・・クリックしてネ!

[PR]