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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

2011年 10月 20日 ( 1 )

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幼いころ・・親父がどこかに
遊びにつれてってくれると約束しても
その当日・・
ほんとに出かけるまで信じていなかった

しかし・・それは不信ではなかった
生と死を彷徨う患者をかかえ
いつ呼び出されるか・・分からなかったからだ

終戦直後のこと・・
家の前の八百屋にしかなかった電話が鳴って
言伝てが入れば・・親父は約束を反故にして
大学に出かけて行った

食料事情の悪かったあの時代
親父あてに・・頻繁に送られてくる贈答品
中身がわかるものもあったが
親父がいいと言うまで・・
勝手に封を切ることはなかった

受け取るべきでない贈答は
そのまま送り返すことも頻繁だったからだ
送料こちらもちで赤字だが・・
お袋は・・言われるままに送り返していた

腹をへらしていても・・それを不満とは思わなかった
親父の生き方を・・子どもなりに受け入れていたからだ
仕事や社会に対して・・
公正に・・誠実に生きようとしている親父に
一目も二目も置けるものを感じていたからだ

守れる約束は・・守ったし
いただいてもいいものは・・
真っ先に息子に与えもした

やさしさの本質は・・
決してエゴイスティックな家族愛ではない
時に家族には不満でも
生き方としての誠実さに勝るやさしさはない
そう思って生きてきたが・・
時代は・・変わりつつある

利己的な生き方がもたらす
盲目的で不毛な家族愛
政治も経済も・・
社会的な責任を忘れ・・
浅ましくも・・我田引水に明け暮れる
金があっても・・ひとは育たぬ
やさしさの吐きちがい
ごめんで済まないものを感じるのだが・・

親父が死んで・・5年
生きてれば・・来年は100歳だった





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by touseigama696 | 2011-10-20 00:20 | ●エッセイ | Comments(4)