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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

工房便り(6) 轆轤挽き・・大皿

大きな展覧会に出品するのは大抵大皿である
最近・・糸抜き波状紋を大壷でも加飾してみようと
壷も挽いているが・・それはいずれのこと
今日は皿の轆轤工程を写真にしてみた

皿の挽き方が・・これしかないわけじゃない
だから・・
これをご覧になった方から
「あそこはこうしてみたら・・!」って
アドバイスがあるかもしれない
そうすりゃ・・またひとつ
大事な勉強ができるってもんである

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最近使っているのは・・黒泥
菊練りの土塊は・・
一個が5キロ・・正確に計る

大皿の制作にかかるリスクは
最後は菊練りの良し悪し・・に関わる
土の性格を悪くしてしまうような菊練りは
乾燥や焼成のプロセスで苦労する
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三個で15キロ
皿の直径が65センチを越えると
私の窯に入らなくなるので
これ以上大きな土塊にすることはない
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土塊の大きさにもよるが
概ね片道50回・・往復100回くらいは揉んで練る
一定のリズムで・・同じ力で練ることが大事
きれいな菊練りは
途中の姿も・・最終的な姿も美しいもの
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亀板をすえつけるための作業ひも
私の場合・・昔からの方法で
少々原始的かもしれないが
これなら・・どこででも挽ける
便利なパッチン亀板もあるが
便利が不自由なこともある
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ひもの上に乗せ・・手で叩いて密着させた亀板
水平を確保するために・・
大きなスポンジで強く押すが
亀板の掃除も兼ねている
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三個の土塊を重ねて積み上げる
勿論よく叩いて空気が入らないように心がける
同時に叩きながらなるべく芯も確保しておいたほうが楽である
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高台の大きさをどう予定するかで
土塊の姿が変わるが
これの場合・・やや小ぶりの高台の予定である
もっと小さいときは茶筒のように置くし
大きな高台なら・・スポンジケーキみたいにすればいい

拳骨を使って中心に穴を開けてゆく
多少の力も使うが
大事なことは・・正確なストローク
そうでないと
後で土殺しをする際に土が暴れる
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土壁を・・
内側に絞めたり
逆に皿にしてしまうように開いたり
これを繰り返して土殺しをしてゆく
ここが一番コツのいるとこだ
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こっちが開いてるところ
内側・・外側に揺すって動かすことで
土は均質になってゆく
十分殺しておかないと
後で大きく開いていったときに
デリケートな力についてきてくれない
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土殺しの最終段階
なめしを使ってしっかり締めておく
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いよいよ土壁を挽きあげる
この高さ次第で・・皿の大きさが決まってしまう
低いと・・サイズがでない分・・当然重い
削り土のほうが多いようでは・・ちと恥ずかしいかも
高すぎたら・・開いてゆくとクラゲのように垂れてしまう
下から上に向かって
厚みになだらかなグラデーションをつけて
挽きあげるのがコツである
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壁を倒して・・皿にしてゆくが
底の広げ方をきちんとしておかないと
土が底に偏って・・
下半身が厚くて重く
上半身は薄くて軽くなりすぎて
乾燥で壊れるのが関の山である
底辺の土で皿全体を支えながら
でも余分に厚くしないよう
壁全体のバランスをとってゆく
一番緊張する場面である
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底の手入れに目処がついたら
あとは勇気をもって倒してゆく
一番怖いとこだけど・・
勇気がないと・・皿は広がらないのだ
きれいな姿の皿になるとしたら
ここが勝負である
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息を止めて・・どんどん倒してゆく
轆轤が回ってるわけだから
土には絶え間なく遠心力がかかってる
時間をかければ・・水分も過剰になって
土は弱くなってしまう
手際よく・・できるだけ短時間で・・が大事だ
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ほぼ挽きあがった時点で
もう一度勇気が必要になる
ここで失敗すれば・・大抵クラゲになる

土は乾燥するにつれ収縮すると同時に
元の姿に戻ろうとする
つまり倒した壁は・・起き上がってくるのだ
だから
その起き上がりを想定して
とりわけ口縁部を余分に倒しておかねばならない

起き上がってきれいなシルエットになるように・・
これが最後の勇気というわけである
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昨日挽いたこの皿
直径は60センチだった
一晩たった今日
少し起き上がって58センチほどになってる
乾けばもっと収縮する
焼成して完成するころには
多分・・53~4センチになるだろう

挽くたびに・・土の性格を知りたいと
色々反応をみる
この土に変えて・・まだ日が浅い
だからまだ思い通りに焼けてくれないが
繰り返して・・土に慣れるしかない
苦労でもあるが・・楽しみでもある
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by touseigama696 | 2007-01-29 00:07 | ●工房便り | Comments(8)
Commented by kanmyougama at 2007-01-29 10:08
がんばっていますね。
大皿の作り方概ね同じ作り方です。
細かななところで違ったノウハウがあるように感じて興味深く見ました。
このあと轆轤からはずして高台周りの処理をどうされるのかも興味ありです。
Commented by どうしょう花 at 2007-01-29 20:36 x
凄いですね。くらげの表現が面白いです。私は円盤になると言っております。ぎりぎりの緊張感がお皿を挽く時の魅力だと思います。
MAio108の窯は奥行きが40cmなので60cmは無理です。ロクロの腕も60cmは無理ですが・・・
Commented by Potter-Y at 2007-01-30 22:59
なかなかこのような大皿の制作工程は見られないのでとても参考になります!
拳で穴を開ける工程、ぶれないようにするのが難しそうですね。
その後から土殺しをするとは知りませんでした。
まだこのサイズに挑戦する勇気はありませんが、この作業工程、永久保存版にさせて頂きますね!
Commented by kumikumi50 at 2007-01-31 04:28
これ、ワタシのためにUPしてくださった?でしょう?ありがとうございます。
ほとんど同じですが・・・。
底の広がりがワタシのは小さい。ということは?
最初の底辺が狭い。
同じストローク?叩く力の均一?という理解でいいんでしょうか?
やりかたはほぼ同じです。
よし!引く。touseiさん。ありがとうございます。
Commented by touseigama696 at 2007-01-31 21:44
kanmyougamaさん
釈迦に説法みたいなもんで・・すいません!
実は・・ほんとんとこ
大皿を教えてもらったことがありません
殆どが独学みたいなもんですが
しいて言えば・・
NHKのやきもの探訪のビデオかも・・苦笑
色々な陶芸家の実技の部分を拝見しながら
自分流に工夫してきたようなもんです
決して確信をもってやってるわけじゃありませんから
色々なアドヴァイスで勉強になるのです
高台削りについても・・
それなりの工夫をしていますが
またアップしてみます
ご指導くださいね・・サンキュです

Commented by touseigama696 at 2007-01-31 21:48
どうしょう花さん
このところ・・立て続けに大皿挽いてます
高台を小さくして・・緊張感のある奴を狙ってます
これはこれで・・ひずみや垂れが心配な作り方ですが
うまくいくと・・気持ちいい皿になります・・笑

Commented by touseigama696 at 2007-01-31 21:52
Potterさん
永久保存だなんて・・テレますよ
もし参考になればそれはうれしいことですが
色々な挽き方があるはずで・・
私も勉強したいとこです

水挽きのときの土塊のように
殺してから挽きあげるのは難しいので
穴を開けてから殺します
慣れてくれば
土も案外言うこと聞いてくれますよ
土と語らう・・その気分がよくわかる制作ですね・・笑
Commented by touseigama696 at 2007-01-31 22:00
kumikumi50さん
そんなkumiさんのためなんて偉そうなことは・・笑
大皿を挽いてみたい方の参考になれば・・ですよ
底の扱いは・・確かに一番悩ましいとこですね
厚過ぎれば・・重いからね
かなり大胆に底土を動かして丁度いいくらいですよ

そそストロークは同じ力で・・
ってことはリズムの問題ですから
頭の中で歌でも歌うつもりがいいかも・・笑

kumiさんの大皿・・アップして見せてくださいね
楽しみにします

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